キャンプデビューのためのキャンプ用品シリーズ、今回はデュオ、そしてファミリーキャンプに適したクッカー選びについてです。
前回はソロクッカーについてでしたが、「人数が増えたからって何か違いはあるの?」と思われるかもしれませんが、デュオ用はともかくファミリー用となると違いがあるんです。
今回はそれらについて解説するとともに、おすすめのクッカーについてもご紹介していますので、この記事を参考にお気に入りのクッカーを見つけて下さい。
それでは始めます。
クッカーの材質
クッカーの材質については、前回の「ソロキャンプデビューのためのクッカー選び。」でご紹介しましたので、そちらをご覧下さるようお願いします。
ソロ用クッカーと同様に、デュオやファミリー用のクッカーにおすすめの材質がありますので、それらについてご紹介して行きます。
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デュオ用クッカーにおすすめな材質
デュオ用のクッカーは、基本的にはソロ用クッカーと同じで安価で扱いやすいアルミがおすすめで、ソロ用に比べて若干大きく重量も増えますが、とにかく安くてガンガン使えるのがメリットでもあります。
しかし、デュオ用の2~3人用のクッカーになるとアルミ製のクッカーの種類が少なくなり、その分チタン製のクッカーが増えてきます。
中には、アルミ製クッカーセットの約半分くらいの重量のチタン製クッカーもありますので、その軽さと強度には驚くばかりです。
焦げ付きが心配な方も多いと思いますが、調理に慣れてくればアルミ製とさほど変わらないくらいに出来るようになります。
ただ、チタン製は高価なことからなかなか手が出せないという方もいますが、強度が高くガンガン使っても壊れないため、長い目で見ればコスパはいいのかもしれません。
という事で、デュオにはアルミ製のクッカーやチタン製のクッカーがおすすめとなりますので、自分の気に入ったほうを購入して下さい。
ファミリー用クッカーにおすすめな材質
ファミリー用のクッカーは、サイズも大きくなるためそれなりの強度が必要になりますし、大量の料理を美味しく頂くためには保温性も必要になりますので、必然的にステンレスのクッカーが多くなります。
ステンレスは強度も高く保温性に優れているため、大きいクッカーのほとんどに採用されており、見た目も美しいことから、ファミリーの食卓を豪華に彩るには最高の素材と言えます。
という事で、ファミリー用のクッカーはステンレスがおすすめ、というかステンレス以外のクッカーはほとんど無いと言っていいので、ステンレス一択という事になります。
クッカーの形状
デュオ用のクッカーセットも、ファミリー用のクッカーセットも、ソロ用と違いほとんどが浅型のもので、一般的に家庭で使われているクッカーと同じような形状をしています。
ソロと違い作る量も大量になるため、深型だとかき混ぜたりするのが大変ですので、必然的に家庭用の浅型のクッカーのような形状になります。
また、四隅まで熱が伝わりにくい角形のクッカーは見られず、全て均等に熱が伝わるように円形のものになります。
という事で、デュオやファミリー用のクッカーは、調理のしやすさを優先に一般的な家庭用のクッカーの形をした浅型のクッカーがおすすめです。
クッカーのまとめ
デュオ用クッカーのまとめ
デュオ用のクッカーは、重量を気にしなければ安価で扱いやすいアルミがお勧めですが、少しでも軽くしたいという方やその強度を活かしてガンガン使いたいという方にはチタン製をお勧めします。
また形状は、調理の量も増える事から、調理がしやすい浅型のクッカーがおすすめです。
デュオ用の結論は、アルミorチタン製の浅型のクッカーがおすすめです。
ファミリー用クッカーのまとめ
ファミリー用のクッカーの素材は、保温性に優れたステンレス製で、形状は一般の家庭で使われている浅型のクッカーがおすすめです、というか発売されているファミリー用のクッカーセットはほとんどがこれです。
という事で、ファミリー用のクッカーのおすすめの結論は、ステンレス製の一般的なクッカーセット、がおすすめとなります。
おすすめのデュオ用クッカー5選
それでは、おすすめのデュオ用のクッカーをご紹介します。
なお、スノーピークのアルミパーソナルクッカーセットとチタンパーソナルクッカーセットもデュオ用には最適ですが、前回の「ソロキャンプデビューのためのクッカー選び。」でもご紹介ししましたので、今回はそれらを除いてご紹介します。
キャプテンスタッグ:アルミクッカーSセット
先ずは、キャプテンスタッグのアルミクッカーSセットのご紹介です。
クッカーの外側は耐食性に優れた硬質アルマイト加工されていて、内側は焦げ付きにくいフッ素樹脂加工がされています。
2.0Lと1.2Lの鍋、それにフライパンが付いた3点セットのクッカーで、小さい鍋でご飯を炊いて、大きい鍋でカレーを作り、フライパンで酒の肴などを作るという感じで使用するにはちょうどいいサイズのクッカーです。
また、フライパンの深さが50mm程度と深いため、炒め物などの調理の際も食材がこぼれにくく、非常に使いやすくなっているのが有難いです。
扱いやすいアルミで、実売価格も安価なため、最初の1台としてはおすすめのクッカーセットです。
コールマン:パックアウェイ(TM)クッカーセット
次は、コールマンのアルミ製クッカーセット、パックアウェイ(TM)クッカーセットのご紹介です。
1.7Lの蓋付きの鍋とフライパンの非常にシンプルな組み合わせのクッカーセットです。
鍋で煮物やシチューを作ったり、フライパンでウインナーを焼いたり炒め物を作ったり、という感じのシンプルな使い方になると思います。
「これじゃ足りない」という方は、同社のパックアウェイ(TM) ソロクッカーセットをスタッキングして持って行く事をおすすめします。
外側には傷が付きにくいハードアノダイズド加工がされていて、内側は焦げ付きにくいノンスティック加工がされています。
シンプルな使い方をしたい方にはおすすめなクッカーです。
エバニュー:Ti U.L. Pot 900 + 1300
次は、エバニューのチタン製クッカーセット、Ti U.L. Pot 900 + 1300をご紹介します。
1.3Lと0.9Lの鍋とそれぞれの蓋で構成されたシンプルなクッカーセットです。
シンプルなクッカーセットであれば鍋とフライパンの組合せが一般的ですが、これは鍋が2つという珍しいセットですが、これは炒め物が苦手なチタンだからだと思います。
チタン製のフライパンをあまり見ないのはこのためなのでしょう。
使い方としては、カレーとご飯などのシンプルな調理に適していると思いますし、245gという軽さなので、ソロ用としても使えると思います。
ロゴス:クッカー&ケトルセット
次は、ロゴスのアルミ製のクッカー&ケトルセットのご紹介です。
1.2Lの鍋と蓋、フライパンに0.8Lのケトルという組み合わせのクッカーセットです。
ケトルは以外にスタッキングが出来ずに邪魔になる事があるのですが、これは鍋の中にスタッキング出来ますので非常に便利です。
ソロクッカーのポットを使ってドリップコーヒーを淹れる際も、お湯を注ぐ際にはこぼれないように気を使いますが、ケトルがあれば気を使わずに淹れる事が出来ます。
クッカーの使い方としては、鍋で煮物やシチューなどを作り、フライパンで焼いたり炒めたり、または、鍋で炊飯してフライパンで親子丼、ケトルでカップラーメンなど、シンプルな使い方になるでしょう。
モンベル:アルパインクッカー 14+16 パンセット
最後は、モンベルのアルミ製クッカーのアルパインクッカー 14+16 パンセットのご紹介です。
1.5と0.8Lの鍋、そしてフライパンのクッカーセットです。
どちらの鍋にも蓋が付いていますので様々な調理が可能ですし、フライパンには焦げ付きにくいようフッ素加工がされていますし深さもありますので食材がこぼれにくく、非常に使いやすいクッカーセットです。
表面に硬質の酸化被膜を作るハードアナダイズド加工を施すことで、抜群の耐食・耐摩耗性を持たせています。
それぞれの鍋に蓋が付いていますので、2つ同時に調理する際もそれぞれに蓋をして調理できるというのは意外に便利なんです。
さすがモンベルという感じの使い勝手の良いクッカーセットです。
デュオ用クッカーの比較表
今回ご紹介したデュオ用のクッカーの比較表になりますので、購入の参考にして下さい。
項 目 | キャプテンスタッグ | コールマン | エバニュー | ロゴス | モンベル | ||||||
アルミクッカーSセット | パックアウェイ クッカーセット | U.L. Pot 900 + 1300 | クッカー&ケトルセット | 14+16 パンセット | |||||||
重 量 | 720g | 480g | 245g | 530g | 588g | ||||||
収納サイズ | φ180×112 | φ185×140 | φ150×77 | φ175×116 | - | ||||||
鍋(大) | 2.0L | 1.7L | 1.3L | 1.2L | 1.5L | ||||||
鍋蓋(大) | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | ||||||
鍋(中) | 1.2L | - | 0.9L | - | 0.8L | ||||||
鍋蓋(中) | 有 | - | 有 | - | 有 | ||||||
その他 | フライパン | フライパン | - | フライパン | フライパン | ||||||
- | - | - | ケトル | - | |||||||
本体材質 | アルミ(加工有) | アルミ(加工有) | チタン | アルミ | アルミ | ||||||
取っ手材質 | 被覆済 | 被覆済 | チタン(被膜済) | 被覆済 | 被覆済 | ||||||
収納袋 | 有 | 有 | ? | 有 | 有 | ||||||
定 価 | 12,000円 | 8,800円 | 13,310円 | 8,800円 | 7,150円 | ||||||
実売価格(税込) | 6千円~7千円 | 7,000円程度 | 10,500円程度 | 8,000円程度 | - |
おすすめのファミリー用クッカー5選
ファミリー用のクッカーセットをご紹介していきます。
スノーピーク:フィールドクッカー Pro.1
先ずは、スノーピークのフィールドクッカー Pro.1のご紹介です。
適正容量4.6L、3.0L、1.8Lの鍋か3つ、それにフライパンとメッシュバスケット(ザル)の5点のクッカーセットです。
子供連れのファミリーのみならず、大人4~5人のグループキャンプでも使えるクッカーセットです。
全ての鍋に蓋が付いていますので、それぞれ単独で調理可能ですし、フライパンはある程度の深さがあるため食材がこぼれず調理がしやすくなっています。
また、メッシュのバスケットが付いていますので、全員分のパスタを茹でるのも楽ですし、蕎麦を茹でて蕎麦湯も楽しめるというのは非常に有難いです。
このクッカーセットであれば作れないキャンプ飯は無いというくらいの豪華なクッカーセットです。
しかし、このクッカーセットを活かすには、大きなキッチン用のテーブルやツーバーナー、もしくはゴトクの大きなシングルバーナーを最低2台は用意する必要があります。
家でもなかなか作らないような豪華なキャンプ飯を作ってみてはいかがですか。
スノーピーク:フィールドクッカー Pro.3
次も同じくスノーピークの製品で、フィールドクッカー Pro.3をご紹介します。
適正容量3.0Lと1.8Lの鍋、メッシュバスケットにフライパンの4点のクッカーセットになり、フィールドクッカー Pro.1ほどの大きさは必要ないが、親子4人でパスタは食べたいという方にはおすすめです。
使い方としては、小さな鍋でご飯を炊いて大きな鍋でカレーや煮物など、フライパンで炒め物などを、または、大きな鍋でパスタを茹でて小さな鍋でスープを作り、フライパンでパスタソースを作ったり温めたりという使い方になると思います。
このクッカーを活かすにも、クッキング用のテーブルが有ったほうが調理しやすいし、バーナーもツーバーナーを用意するか、又はシングルバーナーを使用する場合はゴトクの大きなバーナーが最低2台は必要になります。
少し小ぶりですが、子供たちに美味しいキャンプ飯を食べさせるにはおすすめのクッカーです。
ユニフレーム:fan5DX クラッドプラス
次は、ユニフレームのfan5DX クラッドプラスのご紹介です。
満水で5.5Lの大鍋、2.0Lの片手鍋、3.2Lのライスクッカー、それにメッシュバスケットとフライパンの5点のクッカーセットです。
内容的にはスノーピークのフィールドクッカー Pro.1と同じで、大きさに関してはそれよりもさらに大きなクッカーですので、大人のグループキャンプでも何ら問題無く使えます。
通常の鍋とは違う、2合~5号焚きのライスクッカーと呼ばれるものがあるので、美味しくご飯が炊けるのではないかと思います。
大量に調理する必要がある場合はおすすめのクッカーセットになりますが、テーブルやバーナーなどもそれなりに準備が必要です。
キャプテンスタッグ:3層鋼キャンピングクッカーLセット
次は、キャプテンスタッグの3層鋼キャンピングクッカーLセットをご紹介します。
寸胴鍋の大、中、小とフライパン、そして折り畳み式のお玉の5点のクッカーセットです。
珍しいのは鍋が全て寸胴鍋だという事で、本格的な煮込み料理やラーメンのスープなども作れる、キャンプ飯と呼ぶにはもったいない料理を作る事が可能です。
理想的に熱を伝える軟鉄を、耐食性に優れた18-10ステンレスではさんだ3層鋼(5層構造)を使用していて、抜群の熱効率を誇るクッカーセットです。
ガッツリ食べるというよりは、本格的な料理を楽しみながら皆でお酒を飲む、なんてキャンプが似合うクッカーセットです。
コールマン:アルミクッカーコンボ
最後は、コールマンのアルミクッカーコンボのご紹介です。
大鍋とライスクッカー、フライパンにメッシュのバスケット、それに計量カップまでついたクッカーセットです。
スノーピークのフィールドクッカー Pro.3と同じクッカーの構成なので、作るキャンプ飯も同じような内容になります。
アルミ製なので料理が冷めやすいのがデメリットですが、ノンスティック加工が付されているので焦げ付きにくいのがメリットで、初心者の方もそれほど気にせずに調理出来ます。
他のクッカーセットと同様に、クッキングテーブルとそれ用のバーナーは準備する事をおすすめします。
おわりに
今回はデュオ用のクッカーとファミリー用のクッカーの選び方と、おすすめのクッカーセットについてでしたが、いかがでしたか?
人数が少ないソロ用のクッカーは軽さ優先のアルミ、ソロから2~3人用のクッカーはアルミやチタン、ファミリー用などの大人数用は丈夫さと保温性も大事になるためステンレスが使われることが多くなります。
今回紹介したクッカーセットの他にもたくさんの素晴らしい製品がありますので、皆さんもいろいろ調べてみる事をおすすめします。
また、ファミリー用などのある程度大量の調理をする場合は、野菜などの食材を事前に切るなどの下準備をしてジップロックなどに入れて持って行く事をおすすめします。
「ただ切るだけだろう。」なんて思う方もいると思いますが、ある程度の量になると実際に現場で切るのは大変ですし、結構時間が掛かりますので下ごしらえは大事です。
それと、大量の調理をするにはソロ飯を作るよりはるかに大変ですし、調理の順番なども大事になりますので、可能な限り練習してからキャンプに行く事をおすすめします。
美味しいキャンプ飯をパートナーや家族、そして皆さんに振舞って下さい。
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