
スロージギングデビューのためのタックルシリーズ、今回は「タックルボックスと備えておくべきアイテム」についてご紹介します。
スロージギングで使用するタックルボックスは、釣り道具を入れて釣り船に持ち込む道具箱の事で、いかなる状況でも釣りが滞ることの無いよう様々なアイテムを入れて持ち運ぶものです。
重たいメタルジグを何本も持ち込まなければならないため、陸から狙うバスやシーバス釣りのようなタックルベストでは全然間に合いません。
小さなタックルケースに小分けしてバックパックに入れて持って行ってもいいのですが、意外に道具を取り出すのが面倒です。
それに、何と言っても雨や波を被ったりすると、バックだけでなく中身も濡れてしまいますので、あまりおすすめできません。
また、メタルジグを含め結構な重量になるため頑丈さが求められますし、様々なアイテムを入れておきますので、ある程度の容量が必要です。
という事で、市販のタックルボックスはもちろん、爺のタックルボックスも例にしながらご紹介していきたいと思います。
それでは始めましょう!
タックルボックス
それではまず、タックルボックスについてご紹介して行きます。
タックルボックスは、釣り具メーカーが発売している、釣りに特化したタックルボックスを使っている方と、市販のツールボックスをそのまま利用している方がいます。
また、市販のツールボックスを利用して、それを自分で改造して使っている方もいます。
今回は、それら3つのタックルボックスについてご紹介していきます。

市販のタックルボックス
MEIHO:バケットマウス
先ずは、オフショアアングラーのタックルボックスと言えばMEIHO(明邦化学工業株式会社)のバケットマウスが有名ですし、実際に使っている方も一番多いのではないでしょうか。
釣りに特化した専用のタックルボックスですので使い勝手は素晴らしく、他の釣り具メーカーからOEM製品が発売されていることからもその人気が分かると思います。
容量が35Lや28L、そして20Lの大きさがありますが、爺がおすすめするのは28LのBM-7000で、メタルジグや予備のリール、その他様々なアイテムを入れても余裕があります。
友人も使っていますし、大き過ぎず小さ過ぎずの、ちょうどいい大きさだと思います。
35LのBM-9000も大きくていいのですが、オプションのロッドホルダーを付けるとかなりの大きさになり持ち運びが大変なので、一回り小さいBM-7000をおすすめします。
バケットマウスは、オプションでロッドスタンドを取り付け可能です。
予備のロッドを立てて置いたり、メタルジグの交換等の際はそれに立てておいて作業が出来ますので非常に便利ですので、ロッドスタンドは必須と言えます。
同じくオプション品にインナーストッカーなどがありますので、それらを利用する事によって、メタルジグなども整然と行うことが出来ます。
しかし、オプション品とは言え、揃えるとなると積もり積もって結構な金額になりますので、100均の製品などを利用するなどして製作し、費用を抑えるのもおすすめです。
また、蓋をした状態だと座る事も出来ますので、船の移動の際などに休憩するのに便利ですし、防水性も高く海水の侵入を防ぐため、中身が濡れずに済みます。
カラーは、基本ブラックとブルーの2色みたいですが、ネットでは限定カラーが販売されていたりしますので、自分の気に入ったカラーを探すのも面白いのではないでしょうか。
Daiwa:タックルボックス TB7000 カスタム
次は、DaiwaのタックルボックスTB-7000をご紹介します。
この製品は、MEIHOのバケットマウス、BM-7000のOEM製品だと思います。
詳しく調べた事はありませんが、爺の友人が使っていますが、見た目も大きさも全く同じに見えますし、違うのはカラーだけですので間違いないと思います。
全く同じ製品ですので当然使い勝手は抜群で、特にこの製品はロッドスタンドが標準で付いていますので、オプションで買い足す事は必要がありません。
ロッドスタンドを含めた実売価格はさほど違いが無いようですが、Daiwaの「D」マークが入っていますので、他との違いを出すためにはおすすめのタックルボックスです。
Shimano:HDタックルボックス
最後は、ShimanoのHDタックルボックスをご紹介します。
このタックルボックスは、工具箱で有名なリングスターのドカットというツールボックスのOEM製品だと思われます。
サイズは3種類で、その中でおすすめはCS-202Uというものになります。
容量的には、MEIHOのBM-7000と同じくらいで、オフショアフィッシングには丁度いいサイズだと思います。
このHDタックルボックスも座ることが出来ますし、非常に頑丈ですすので、船上で使うには持って来いのタックルボックスです。

市販の工具箱を使用
一般的に使われている大き目の工具箱を使うという方法もあります。
スロージギングを始めるには結構なお金が掛かりますので、初めは家にあるツールボックス等を利用するのも一つの方法です。
実際にそのような工具箱を釣りに来ている方もいますし、それにステッカーを貼ってそれらしくかっこよく見せている方も多いです。
ちなみに工具箱でおすすめなのは、先ほど紹介した㈱リングスターという会社のドカットシリーズになります。
丈夫に出来ていて椅子としても使えますし、容量も様々ありますので、自分に合ったものを探すことが出来ます。
その中で特におすすめはD-4700BB/4700RBになり、先ほど紹介したShimanoのHDタックルボックスCS-202Uと全く同じになります。
蓋も両開きですし使い勝手もいいので、工具箱を使用する場合はドカットシリーズをおすすめします。
自作のタックルボックス
爺のタックルボックスは、先ほどから何度も紹介している、㈱リングスターという会社のドカットシリーズを改造したものを使っていますのでご紹介します。

爺が使っている工具箱を改造したタックルボックスで、基となっているのは、D-4700RBという製品です。
細かな部分なども使いやすいように改造していますのでご紹介して行きます。
【ロッドスタンド】

これがロッドスタンドで、2本取付けてあります。
塩ビ管のVU40というものを30cmほどの長さに切り、エンドキャップを取付けて、白い塩ビ管固定用バンド?を使って取付けてあります。
エンドキャップには穴を開けてあり、雨や波をかぶった際に海水が溜まったりしないようにしてあります。

これがロッドを2本立てた状態の写真です。
船が走っても揺れても、ボックス内のメタルジグなどにより、ある程度の重量があるため転んだことはありません。

塩ビ管の開口部には、ロッドを傷付けないようにクッション材を巻いていますし、ロッドにもロッドグリップテープを巻いているため、ロッドが傷付くことはありません。
【開閉つまみ】

ドカットシリーズは蓋を開けるための取っ手が付いていないので開けずらいため、取っ手のつまみをホームセンターから買ってきて取付けています。

【蓋ストッパー】

ドカットは蓋が両開きで便利なんですが、蓋を開けて手を離すと反対側の床まで蓋が着くので、蓋を閉める際に反対側まで手を伸ばして蓋を掴んで持ち上げる必要があり、非常に面倒でした。
そこで写真のようにワイヤーを取り付けて引っ張る事により、手を離しても途中で蓋が止まるようにしました。
両方から開けても止まるようにしてあるので、蓋を閉めるのが超簡単で楽になりました。
【滑り止め】
以前は、ドカットシリーズには滑り止めが付いていませんでした。
それが、現在発売されているドカットシリーズには、一部を除いて底に滑り止めを取付けられるようにゴムの滑り止めが付属されているみたいです。
しかし、聞いたところによると、使っているうちにとれてしまうみたいですので、次の写真のように、ちゃんとしたゴム製の滑り止めを取付ける事をおすすめします。

ホームセンターから滑り止めを買ってきて、底に穴を開けて6か所に滑り止めを釣り付けました。
この滑り止めは、ボックスの底に穴を開け、滑り止めに付いているボルトを通してナットで締め付けているため、絶対に外れたりする事はありません。
また、滑り止めはゴムで出来ていますので、ナットを十分に締め付ける事で密着し、海水の侵入は一切ありません。

【メタルジグ収納スタンド】

メタルジグをタックルボックスに収納する方法はいくつかありますが、爺の場合は写真のように100均のペンスタンドを使って、重量や長さ別に分けて立てて収納出来るようにしています。

ペンスタンドの連結には、結束バンドを使用して繋いでいますので、非常に簡単ですし、ばらすのも簡単です。

こんな感じに収納しています。
メタルジグが入っていたビニールの袋にジグを入れて立てていますので、傷が付くこともありません。

空いたスペースには予備のリールやリーダー等が入ったワレット等を入れておきます。
以上が爺が工具箱を改造して作ったタックルボックスのご紹介でした。
この他にもサイドにドリンクホルダーや小物入れを付けていましたが、あちこちぶつけてしまい壊れてしまったので、今は取り外しています。
ボルトで止めていたので、それを外したら穴だらけになり、そこから雨や海水が侵入しないようステンレスのボルトとナットで塞いでいますが、もらい錆によって茶色くなってしまっています。
これを使うようになって10年以上経ちますが、今のところ見た感じはまだまだ問題無く使えそうですが、さすがに紫外線などによって劣化は進んでいるはずですので、どこかのタイミングで新しいドカットを買って作り直そうかなと考えています。
来シーズン前にはそうしようかな~。
その際は改造の様子を記事にしようかなと考えています。
絶対に備えておくべきアイテム
ラインカッター
ラインカッターは、PEラインやリーダーをカットするためのアイテムで、これがないと結んだあとの余分なラインなどをカットすることが出来ません。
特にPEラインは、普通のハサミなどではなかなか奇麗に切れませんので、PEライン用のカッターがおすすめですし、少々高価でも切れ味優先で購入する事をおすすめします。
スプリットリングオープナー
スプリットリングオープナーは、アシストフックとジグなどを接続するためのスプリットリングというスパイラル状の輪になったものを開くための専用の道具で、これがないと接続できません。
スプリットリングプライヤーという、オープナーとプライヤーが一緒になったものがありますが、スプリットリング専用のものがはるかに使いやすいので、初心者には専用のオープナーをおすすめします。
フィッシングプライヤー
フィッシングプライヤーは、魚に刺さったフックを外す時に使うもので、これがないとフックを手で外さなければならず非常に危険ですし、口の奥にフックが刺さっている場合は、これがなければ外すことは絶対に無理です。
また、短いプライヤーは、魚が暴れた時に手にフックが刺さってしまう危険性が有るので、あまり短いものはおすすめしません。
形状は、ストレートのものやカーブしているものがありますが、使いやすいほうを選んで構わないと思います。
参考までに、ほとんどのフィッシングプライヤーにはスプリットリングオープナーも付いているはずですので、その突起部分を魚の口に掛けて挟めば、魚を楽に持ち上げる事が可能です。
リーダー
根掛かりや高切れなどのトラブルによりリーダーを付け替えなければならない事がありますので、リーダーは常にタックルボックスに入れておいて下さい。

リーダーはこのように100均で買ったポーチに収納してタックルボックスに入れてあります。

予備のアシストフック
根掛かりなどによりメタルジグをロスする事を想定し、常に最低でも数組のアシストフックはボックスに備えておくようにして下さい。
予備のスプリットリングやスイベル
スプリットリングやローリングスイベルも、メタルジグと同様に根掛かりなどによりロスする事を想定し、常に何個かは備えておくようにして下さい。
あれば便利なアイテム
ここからは、必須という訳ではありませんが、有れば非常に便利だと思うアイテムをご紹介します。
メジャー&スケール
メジャーは釣れた魚の長さを測るためアイテムで、釣り専用のものが錆びたりしなくて使いやすいですし、幅が広くてロール状になっている写真撮影用のメジャーもありますので、記録を残したい方にはおすすめです。
フィッシングスケールは、魚の重量を計るためのアイテムで、釣り専用のデジタル表示のものが見やすいし使いやすいと思います。
いずれも、自分の記録を残しておくには必須なアイテムですね。

フィッシュグリップ
フィッシュグリップは、魚の口を挟んで持ち上げてクーラーボックスに入れたり、写真を撮影するために持ち上げたりするのに使うアイテムです。
粗悪なものも出回っていて、持ち上げようとしてもすぐに外れるものがありますので注意が必要です。
奇麗な写真を撮影するためには有ったほうが便利ですが、スプリットリングプライヤーの先端部のリングオープナーの部分を魚の口に掛けて持ち上げることも出来ますので、特にこだわらない方はそれでも大丈夫だと思います。
ナイフ
ナイフは、魚を〆るために使うもので、釣れた魚を新鮮な状態で自宅に持ち帰り、美味しく頂くためには有ったほうがいいアイテムです。
釣り具メーカーで売っているものや、キャンプで使用している物でも構いませんが、あまり短いものは大きな魚を〆る際に大変なのでおすすめしません。
ちなみに次の写真は、爺が使用しているナイフです。

海釣りを始めた時から使っているもので、既に30年以上は使い続けていることになります。
たしかホームセンターで買った覚えがあり、刃の長さは12cm程です。
毎回自分で砥いでいますが、30年以上砥ぎ続けていますのでかなり痩せてしまい、買った時の形状をとどめていませんが、切れ味は抜群なのでこれじゃないとダメなんです。
おわりに
スロージギングデビューのためのタックル紹介シリーズ、今回はタックルボックスとそれに備えておくべきアイテムについてでしたが、いかがでしたか?
爺がオフショアフィッシングを始めた当初は、今のようなカッコいいタックルボックス何てありませんでしたので、皆さんそれぞれ工具箱に入れて釣りに行ったものです。
今ではいろんなメーカーから様々な形状やカラーのタックルボックスが発売されていますので、釣り船の船上も以前に比べてカラフルに見えます。
その中には市販されている専用のタックルボックスではなく、普通の工具箱に釣りのステッカーを貼って独自色を出しているものや、爺と同じように工具箱を自分なりに改造したものなど、様々なボックスが見られるようになりました。
スロージギングデビューを考えている初心者の方は、先ずはタックルボックスを準備して、購入したメタルジグや必須アイテムをボックスに入れながら、自分が使いやすいように中身を整理していくのも楽しいと思います。
また、興味がある方は、自分で工具箱を改造してみるのもおすすめです。
専門の知識も必要ありませんし、必要な技術も特にありませんし、何より市販のものより安く済みますし、自分の使いやすいように改造出来ますので、是非チャレンジしてみて下さい。
次回のタックル紹介シリーズは、釣れた魚を自宅に持ち帰り、美味しく頂くための必須アイテムであるクーラーボックスについてご紹介したいと思います。
それではまた。





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