
キャンプデビューを目指す初心者の方に送るキャンプギアの紹介シリーズ、今回はタープポールとペグ、そしてガイロープについてのご紹介です。
前回は「タープ」についてでしたが、タープポールやペグ等が無いとタープは張ることが出来ませんし、ポールだったら何でもいいという訳でもありません。
ポールやペグがしっかりしたものじゃなければ、せっかくのタープをしっかり張ることも出来ません。
様々な製品がたくさん発売されているので、初心者の方はどんなタープポールが使いやすいのか、またどんなペグが打ち込みやすくて抜けにくいのか分からないと思います。
今回はそれらの事について初心者の方にも分かりやすくご紹介していきたいと思いますので、この記事を購入の参考にしていただければと思います。
それでは始めます。

タープポール
タープポールとはテントポールとも言い、タープを張ったりテントの前室のフラップを跳ね上げる時に使うもので、これがなければ基本的にタープは張れないという非常に重要なアイテムです。
メインポールとサブポール
タープポールにはメインポールとサブポールがあります。
メインポールは家で言えば大黒柱、サブポールは柱と言ったところで、メインポールは最低でも2本は必要ですし、サブポールは様々な張り方をする際に使うので、出来れば4本、最低でも2本はあったほうがバリエーションが増えていいと思います。

ポールの材質
タープポールの材質には主にアルミ、スチール、木製の3種類がありますので、それらの特徴についてご紹介します。
アルミ製
アルミ製のメリット
・軽くて錆びない。
・強度や耐久性に優れている。
・様々な色のものがあり、自分の好みのものを選べる。
アルミ製のデメリット
・値段が若干高めである。
以上がアルミ製ポールの特徴です。
一番多く使われている材質であり、軽くて扱いやすく、カラーバリエーションが豊富なのも魅力です。

スチール製
スチール製のメリット
・強度が非常に高い。
・値段が安価。
スチール製のデメリット
・重い。
・錆びやすく手入れが必要。
以上がスチール製ポールの特徴でです。
とにかく強度という点では一番丈夫な材質ですが、重くて錆びやすいことがネックです。

木 製
木製のメリット
・見た目が美しくおしゃれ。
・強度に優れている。
木製のデメリット
・アルミ製より重い。
・高価である。

ポールの継方式
ジョイント式
ジョイント式とは、何本かに分かれているパーツを組み合わせて1本のポールにするタイプです。
ジョイント式のメリット
・強度的に優れている。
・ショックコードで連結されているものは組立が簡単。
ジョイント式のデメリット
・長さの微調整が出来ない。
・ショックコードで連結するタイプは長さ調節が出来ない。
・部品が多くてかさばる。
以上がジョイント式の特徴です。
長さの調節が出来ないものや微調整が出来ないものなどがあり、決まった長さでしか建てられないため、タープを張ってからでは調整が困難で、張る前に十分検討が必要です。

プッシュボタン式
プッシュ式は接続部分のボタンを押して、自分の好きな長さの個所の穴に差し込んで固定するタイプです。
プッシュ式のメリット
・強度が高い。
・長さの調節が可能。
プッシュ式のデメリット
・組み立てに時間が掛かる。
・部品が多くてかさばる。
以上がプッシュ式の特徴です。
組み立てに時間が掛かかりますが、強度が高くて折れる心配も少ないので安心感があります。

伸縮式(スライド式)
太い径のパイプの中にそれよりも細い径のパイプが入れてあり、それを引き出してひねる事でロックして、自分の好きな長さのポールに出来るものになります。
スライド式のメリット
・好きな長さに調整して使える。
・部品が少ない。
・タープを張ってっからでも調整が可能。
スライド式のデメリット
・他の方式に比べて若干強度が劣る。
・ロックが甘いと急に縮んだりする。
以上がスライド式の特徴です。
スライド式はとにかく使い勝手が非常に優れています。
最近は径を太くすることで強度を補っているものが多くなってきましたので、強度に関してはさほど気にしなくてもいいのではないかと爺は思います。
信頼のおけるメーカーのものは、がっちりとロック出来ますので風でタープがバタついてロックが緩み、縮んだりすることがないので安心です。

ポールの太さと長さ
メインポール
メインポールの太さは、ジョイント式とプッシュボタン式はφ28mm以上、伸縮式(スライド式)に関しては太い部分でφ30mm以上あれば風が吹いても、重いT/C素材のタープでも問題無いと思います。
長さに関しては、ハイスタイルキャンプで使用するのであれば2.8mほど、ロースタイルであれば2.4mほどあれば大丈夫です。
風が吹き出したりしてタープの高さを変えたくなった時などは、タープを張ったまま高さを調整できる伸縮式が非常に便利です。

サブポール
サブポールに関しては、ジョイント式とプッシュボタン式はφ20mm以上、伸縮式(スライド式)に関しては太い部分でφ23mm以上あれば大丈夫です。
長さに関しては、ハイスタイルで楽しむ場合は2.2m以上、ロースタイルの場合は2.0m以上あれば頭上の空間も確保できて圧迫感も無く楽しむことが出来ると思います。
サブポールに関しても伸縮式が非常に便利で、風や雨などによって高さを変えたい時には自由に変更可能で便利です。

初心者におすすめは?
ここまで様々な素材や継方式のタープポールの特徴をご紹介してきましたが、初心者におすすめは、アルミ製の伸縮式のポールになります。
メインポールは太さがφ32mmで最大長さが2.4m以上の伸縮式タープポール。
サブポールは太さがφ23mm以上で最大長さが2.2m以上の伸縮式のタープポールをお勧めします。
伸縮式は、以前は強度的に問題があると言われていましたが、今は強度不足を感じませんし、風にあおられても勝手に縮んだりすることも無く、何よりタープを張ったままで好きな高さに変えることが出来るのがメリットです。
慣れていない初心者の方は、タープを張ってから「これじゃ低すぎた」とか「高すぎた」となる事が多く、張ってからでも高さ調整可能な伸縮式は非常に便利ですしおすすめです。
おすすめのタープポール
それでは、おすすめのメインポールとサブポールをご紹介します。
今回ご紹介するのは、全てフィールドアのポールになり、非常にコスパに優れていてキャンプデビューには持って来いの製品です。
フィールドアの製品は、非常にコスパに優れた製品が多いので、一度HPをご覧になる事をおすすめします。

メインポール
フィールドア:伸縮式アルミテントポール 250
メインポール、先ずはフィールドアの伸縮式アルミテントポール 250のご紹介です。
伸縮式ですが、ポリエステル製のタープであれば5~6人用の大きなタープでも全く問題無く使えます。
爺も実際に使っていて、とにかく好きな長さに調整出来ますし、タープを張った状態でも高さの調整が可能なのが非常に気に入っています。
結構な強風の時にDDタープの4×4を日除けと風除けを兼ねて張った時もありましたが、勝手に縮んだりする事も無く、また強度不足を感じる事もありませんでした。
様々な張り方を試したい方は、無段階で長さを調整できる伸縮式のポールがおすすめです。

フィールドア:アルミテントポール 280
次は、アルミテントポール 280のご紹介です。
大人数用の重いT/C素材のタープを張るには伸縮式は何となく不安だという方は、このプッシュボタン式でφ32mmの太くて丈夫なタープポールがおすすめです。
細かな高さの調整などは出来ませんが、とにかくガッチリとタープを張り、その下で皆で楽しく過ごしたいという方におすすめのタープポールです。
サブポール
フィールドア:伸縮式アルミテントポール 230
サブポールのおすすめは、フィールドアの伸縮式アルミテントポール 230のご紹介です。
サブポールに関しては無段階で長さを調整できる伸縮式がとにかくおすすめで、好きなように自由自在にタープを張るための必需品と言えると思います。
太陽の傾きが変わるのに合わせてタープの日陰の場所も変わりますので、サブポールを使用してタープの端の高さを変える必要がありますが、そのような際に伸縮式はタープを張ったまま自由に高さを変更出来て非常に便利です。
特に、レクタタープやスクエアタープの場合、伸縮式のサブポールが2本あれば、様々な状況に応じたタープの張り方が可能になります。
ペ グ
タープにはペグが付属されて売っているものがほとんどですが、付属で付いてくるペグは実際には使い物にならないものがほとんどです。

これが爺が使っているタープに付属されていたペグです。
左が使用前、右が使用後で、打ち込んでいる際にどんどん変形し、最後はこのようになりました。
それほど硬い地盤ではなかったのですが、強度的に全く足りていなかった事が分かりますし、そもそも長さも短くて細いので、打ち込んだところで風に煽られたりすれば直ぐに抜けてしまうでしょう。
このように、付属のペグは使い物にならないものがほとんどですので、強度に優れて抜けにくいペグを別に揃える事をおすすめします。

ペグの種類や材質
鋳造ペグ
スチール製の非常に丈夫なペグで、爺がいつも使っているのもこの鋳造ペグですし、おすすめのペグです。
鋳造ペグのメリットは、
・最も一般的に使われているペグで強度的にも優れている。
・よほど大きな石でもない限りは打ち込みが可能。
・ガイロープを取り付ける部分が特殊な形状をしたものが多く抜けにくい。
鋳造ペグのデメリットは、
・重い。
・錆びやすい。(ボロボロにならない限りは使える。)
・高価。
基本的にどのような場所でも使える、非常に信頼出来るペグです。
重くて持ち運びは少々大変ですが、車での運搬であれば問題ありませんし、とにかくどのような場所でも気にせずに打ち込みが出来ますし、信頼性も高いので、初心者のにはこの鋳造ペグをおすすめします。

ネイルペグ
ネイルペグとは、普通に使われている釘を大きく長くしたようなペグで、頭の部分が平らになっていて、ハンマーで叩きやすくなっているペグです。
ネイルペグのメリットは、
・頭の部分が平らでハンマーで叩きやすい。
・ピンペグより丈夫。
ネイルペグのデメリットは、
・頭の部分がプラスチックになっていて、打ち損じると壊れやすい。

ピンペグ
ピンペグとは、テントやタープに付属で付いてくるペグを長く丈夫にしたものと思って下さい。
ピンペグのメリットは、
・細長い形のため打ち込みやすい。
・現在は軽くて丈夫なチタン製のものもある。
(鋳造などに比べると曲がりやすい。)
ピンペグのデメリットは、
・小さな石があるだけで打ちこむ際に曲がってしまう事がある。
・細いため、地盤によっては抜けやすい。
・軽くて丈夫なチタン製もあるが高価。
U字・V字ペグ
断面がU字やV字の形をしたペグです。
U字・V字・X字・Y字ペグの特徴は、
・砂浜や柔らかい地面に使うペグ。
・アルミ製が多くて軽いが、強度は落ちる。
・ペグ同士でスタッキングが出来る。(U字・V字)
以上が特徴になります。
実際にキャンプ場で使用しているのは見たことがありませんが、一度海水浴場でグランドシートを固定している方を見たことがあ、こういう使い方であれば強度も必要ないので問題無く使えそうだと思いました。
普通にキャンプで使用するには、高価ですがチタン製の丈夫なものを使ったほうがいい良いでしょう。
ペグの長さ
ペグの長さについては、大型のテントやタープと、小さなテントとタープでは違ってきますので、一概には何cmとは言えないのが正直なところですが、基本的には全長で30cm前後、最低でも25cm以上の長さが間違いないと思います。
鋳造製の場合、全長で30cmといっても、ガイロープを掛ける部分が4~5cmほど有るので、実際に打ち込む長さは25mc程度にありますので、少しでも長いほうが信頼性が高くなります。

ペグの本数
ペグの本数は、爺の場合はメインの鋳造製の30cm程度のものが10本、サブ的な長さが25cm程のものが10本の計20本を持ち歩いています。
タープとテントの分で20本あれば間違いないと思いますし、20本全部使ったことは今までのところないと思います。
ペグハンマー
ペグハンマーとはペグを打ち込むのに使用するハンマーで、またペグを抜きやすいようにヘッドの反対側がペグに引っ掛けやすいような形状になっているハンマーの事です。
必ず専用のハンマーじゃないとダメというわけではありませんが、専用のものはヘッド部が大きくて打ちやすくなっていますので、力の弱い方や女性にはありがたいハンマーだと思います。
ちなみに爺の場合は、DIYで使用している釘抜が付いた通常のハンマーを使用していますし、今まで特に不便は感じた事がありません。

爺のペグとハンマー

爺の使っている鋳造ペグと普通のDIY用のハンマー、そして収納袋です。
この他にネイルペグが10本ほどあり、袋に中に入っています。
この鋳造ペグはネットで購入したもので、収納袋が付属されていたので便利だなと思い購入しました。
ガイロープ
ガイロープとは、テントやタープを設営するための張り綱です。
いくらペグが丈夫でも、ガイロープが切れたりすると何もなりませんし、テントを破損する事にもなりかねませんので、非常に大事なアイテムです。
ここではそのガイロープとガイロープの長さを調節する自在金具と合わせてご紹介して行きます。
ガイロープの材質と太さ
耐久性が高い材質としてはナイロン製のものがあり、伸縮性もあるためしっかりとタープやテントを張ることが出来ます。
その他はポリエチレンやポリプロピレンのものがあり、軽くて耐水性・摩耗性が高く、価格も手頃ですが、紫外線に弱いので長く使っているものは事前に点検してから持っていく事をお勧めします。
また、ガイロープの太さは通常の3~4人用のテントやタープで4mm、大型のテントやタープでも5mmあれば全く問題ありません。

ガイロープの長さ
爺が用意しているガイロープの長さは、タープを張る場合は3m・4m・5mを数本ずつと、予備を数本持って行っています。
テントを張るためのロープは基本テントに付けっぱなしですので、その分は除いて上記の本数となります。
これを全て使う事は無いのですが、様々な状況に対応するためにペグと一緒にバックに入れています。

ガイロープのカラー
ロープの色は各自の好みもありますので、自分の好きな色を選んで全く問題ありません。
ちなみに爺の場合は蛍光色の目立つロープを使用していますが、これは安全を考えての事ですし、自分で張ったロープに引っ掛かって転ばないようにするためです。
特に夜は酔っぱらっていますので気を付けなければなりませんし、転ぶだけならいいのですが、転んでペグなどに頭や顔をぶつけると大変な事になりかねませんので、十分に注意して下さい。
目立つカラーは自然に合わないから目立たない方が良いという方もいますので、各自好きなカラーを使って楽しんで下さい。

自在金具
自在金具とはガイロープの長さを調整するための金具で、事前にガイロープに取り付けておいて使用するものです。
金具にはアルミで出来た2つ穴のタイプと3つ穴のタイプ、それに樹脂で出来たものもありますが、強度的にはアルミ製の2つ穴、もしくは3つ穴のタイプのものをお勧めします。
初心者の方には2つ穴が使いやすいと思いますし、強風でタープが煽られても今まで弛んだことがありませんので問題無いと思います。
また自在金具にも様々な色があり、爺は目立つように赤色の金具を使用していますが、目立たないロープを使用している方はシックな色の金具を使っていたりしますので、その辺は自分の好みで選んで下さい。
転倒防止
ガイロープに引っ掛かって転倒したりしないよう、ロープに取り付けるライトがあります。
特に夜はありがたいと思いますので、自分の動線の近くにあるロープにそれを取り付けて転倒防止するのもいいと思います。
100円ショップでも売っていたりしますので、いろいろ探してみるのも面白いですよ。

爺のガイロープ
爺が使っているガイロープと自在金具を紹介します。

写真にあるのが爺が使用しているガイロープで、目立つように蛍光グリーンの物を使っています。
自在金具はロープに取り付けてありますのでよく分からないかもしれませんが赤色の二つ穴タイプです。
爺はガイロープを買う時は100m単位のロール状のものを自分で切って作っています。
切った所は火で炙ってほつれないようにして、自在金具を取り付けて使用しています。
この方が自分な必要な長さを揃えられますし、安く出来るからです。
作るのは非常に簡単ですので、皆さんも試してみてはいかがですか。

おわりに
今回は、タープを張るためのタープポールとペグ、そしてガイロープのご紹介でしたが、いかがでしたか?
キャンプギアとしては脇役ですが、これらがしっかりしていないとせっかくのタープを張ることが出来ませんし、風が吹いたりすると倒れたりしますので、非常に重要なアイテムと言え言えます。
しかし、いろいろな種類が発売されていて価格も様々ですので、実際にどれを選んだらいいのか初心者の方は迷ってしまうと思いますので、この記事を読んで購入の参考にしていただければ幸いです。
お気に入りのタープを揃え、いろんな張り方を試し、快適なキャンプを楽しんで下さい。
次回はシュラフやマット、そしてコットなどのキャンプ用の寝具についてご紹介したいと思います。
それではまた。



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