スロージギングは団体戦?役割分担のグループ戦術で釣果倍増!

釣り
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 スロージギングは、一人でも成立しますが、実はグループ釣行こそが最も大きな武器になる釣りでもあります。

 ジグのローテーションや棚の探り方、潮の効き方の読み取りなど、ひとりのアングラーが同時に処理できる情報には限界があります。

 しかし、複数人で役割を分担し、リアルタイムで情報を共有し合えば、単独釣行では絶対に手が届かない海の状況を把握することができます。

 一人よりは二人、二人よりは三人など、人数が増えるほど海や魚の状況をいち早く把握出来ると言う事になります。

 本記事では、スロージギングをグループで楽しむ際の具体的な戦術と、仲間との釣行をさらに充実させるための考え方をご紹介します。

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グループ釣行がもたらすメリット

 スロージギングは、潮の流れ、船の流し方、ジグのアクション、魚のレンジなど、複数の要素が複雑に絡み合う釣りです。

 ひとりで全てを把握するのは難しく、パターンを掴む前に潮が変わってしまうこともよくあります。

 そこで大きな力になるのが「グループ釣行」で、仲間が増えることで、得られる情報量が飛躍的に増えます。

 たとえば、同じ潮でも100g〜300gのジグを複数人で投下すれば、沈下速度の違いから潮の速さなどが分かります。

 また、カラーを散らせば、どんなカラーで魚が反応しやすいかを短時間で検証可能ですし、アタリが出た水深を共有するだけでも探索効率は倍以上にアップします。

 グループ釣行は、ただ「ワイワイ楽しむ」だけの行為ではなく、スロージギングを最短で最適化するための一つの戦術と言えます。

役割分担

 グループ釣行の最大の強みは、「同時に複数のジグを試せること」です。

 個人釣行だと、重さ・形状・カラーなどの検証にはどうしても時間がかかりますが、グループなら、最初から明確に「役割分担」をすることで、無駄を最小化できます。

ジグの形状や重量の分散

 ジグの形状や重量を分散して試す事で、その日の潮の速さなどを把握できますし、最も扱いやすい形状や重量を絞る事が可能になります。

ジグのカラーの分散

 「シルバー」「グロー」「ゼブラ」「赤金」など、仲間内で被らないようにジグを投入することで、魚が反応している波長がに見えてきます。

アクションの分散

 ワンピッチやハーフピッチ系、フリーフォールにテンションフォールなどを、皆で手分けしていろいろ試す事で、ヒットパターンの発見が圧倒的に早くなります。

 これらの事を短時間で一気に試せるのは、グループ釣行だからこそできる「チーム戦術」です。

情報共有

 役割分担で集めたデータは、共有されて初めて「戦術」として機能します。

 しかし、「釣れた!」という結果だけでなく、「なぜ釣れたか」という要因を正確に共有することが重要です。

共有すべき4つの重要情報

【共有すべき情報】

ヒットレンジ(水深)
 「底から何m巻き上げたところ」とか、「水深何m付近」とか、具体的な数字で共有。

ヒットジグの仕様:
 「ジグ名」や「重さ」、そして「カラー」を正確に伝えます。
 特にカラーは「ピンクゴールド」「ゼブラグローの裏面シルバー」など、具体的に伝えるのがポイントです。

アクションの特性
 「ワンピッチの速い誘い」や「フォール中のバイト」、そして「長めのステイ」など、具体的な再現性を高めるための動きの情報を共有します。

潮・天候の変化
 「潮が緩んできた」とか、「風向きが変わった」といった環境変化の情報も重要で、これにより、ジグの重さを変える判断を全員で共有することが出来ます。

 以上のように、情報の正確性が釣果に影響しますので、具体的な数値などを共有する事が重要です。

情報共有のタイミングとルール

 魚が掛かり、ファイトが落ち着いたら直ぐに、上記の4つの情報をグループに明確に伝えます。

 また、ヒットまでは至らなくても、何らかの反応があった場合は、正確な情報を速やかに伝える。

 この情報共有システムが機能し始めると、誰かがヒットパターンを見つけた瞬間、残りの全員がそのパターンに合わせ、船中一斉の時合を作り出すことができます。

ヒットパターンの解析

 誰かに魚がヒットした時、仲間同士で「なぜ釣れたのか」を分析する習慣をつけると、グループ全体としてレベルが上がります。

【解析方法】

みんなで「仮説」を立てる
 「潮の向きが変わった?」とか、「魚の棚(水深)が変わった?」等々、このような仮説を立て、それらを検証し、答えを探っていくのがグループ釣行の面白さでもあります。

パターンが固まったら全員で合わせる
 これは非常に強力で、仮に3人が同じパターンを実行すると、ヒット率は個人の3倍ではなく、体感として5倍以上になることも珍しくありません。

船長との連携強化

 船長は、海を誰より知っている存在ですが、グループでの情報共有速度が早いと、船長の判断力もより鋭くなります。

 船長に、グループで得た様々な情報を伝える事で、最適な船の流し方を実行してくれますし、結果的に船上全員の釣果がアップします。

グループ特有のトラブル回避

 グループ釣行の最大のデメリットは「おまつり(糸絡み)」のリスクが高まることです。

 特にスロージギングは、ラインが細い、ドテラ流しでラインが斜めになりやすい、ジグのフォールスピードが遅いといった特性から、オマツリが頻発しやすい釣りです。

 おまつりは時間を奪うだけでなく、釣りのリズムを崩し、船全体の士気を下げてしまいます。

 隣の仲間のラインの角度等に十分に注意を払い、お互いに声を掛け合いながら釣りをする事が重要になります。

グループ釣行時のマナー

 楽しい釣行のためには、最低限の気遣いが欠かせません。

【釣行時のマナー】

挨 拶
 乗り合い船の場合は、グループのメンバー以外にも釣り人がいますので、その方達ともきちんと挨拶する事で、お互い楽しく釣りが出来ます。

情報共有
 グループ以外の方達にも情報を伝える事で、逆にその方々の情報を聞くことが出来、さらなる釣果アップに繋がる可能性もあります。

おまつりの際はきちんと謝る

初心者のフォロー
 初心者の方がいたら、グループのメンバー以外の方でも様々フォローしてあげる。

写真撮影の際は、お互いにお手伝い

 以上は最低限のマナーですが、これを徹底する事で船内の雰囲気が格段に良くなります。

まとめ:チーム戦の醍醐味

 スロージギングのグループ釣行は、単なる釣りの時間を共有するだけでなく、全員が探査者であり、情報処理班であり、高度な「チーム戦」を繰り広げることができます。

 また、一人では到達できなかった「その日の正解」に、早く辿り着くことが出来ますし、1度の釣行で多くのデータを集める事が出来ます。

 釣果を最大化し、トラブルを最小限に抑えるこのグループ戦術を実践することで、スロージギングはさらに奥深く、そして楽しいものとなるでしょう。

 次回の釣行では、ぜひこの記事を参考に、仲間と船上戦略会議を開いてみる事をおすすめします。

 そして、団体戦でしか味わえない醍醐味を存分に味わってきてください!

 

 

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