今回は爺の趣味の一つであるスロージギングという、船に乗って沖へ出て行う釣りを紹介します。
その第1弾は、「スロージギングで釣れる魚と、使うロッド」についてお送りします。
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下手の横好きな爺の私見なので、「これは違うだろう。」という事もあるかと思いますが、その辺はご勘弁いただきたいと思います。
船釣りの経験は30年以上、その中でスロージギングという釣り方を始めてからかれこれ10年以上経ちました。
でも、よく考えてみると、友人たちと一緒にスロージギングと同じような釣り方を30年ほど前から楽しんでいました。
今思えば、当時は重いメタルジグが無くて、いろいろ苦労したのを覚えています。
近年は5~6月のカレイ釣り以外は、もっぱらスロージギングを楽しんでいますが、5~6月はサクラマスなども釣れますので、「今日はどっちを狙おうかな?」と、贅沢な悩みも抱えています。
スロージギングとは
スロージギングとは、オフショアフィッシングの中の一つで、船に乗って沖へ出て行う釣りです。
ロッドによる様々なジャークアクションやリールによる巻上げスピードなどを組合わせて、メタルジグにいろんなアクションを演出させて魚を誘います。
ジギングとスロージギングの違いの明確な基準はありませんが、スロージギングはロッドの反発力を使ってジグを跳ね上げ、ひらひらと水中を舞うようにジグをフォールさせて魚を誘う釣り方になります。
ジギングのように激しいアクションで誘う事もほとんどありませんので、体力の無い方や釣りに慣れていない初心者におすすめな釣り方と言えます。

スロージギングは、スローピッチジャークやロングフォールジャークなど様々なジャーク(ロッドをあおる操作)を組合わせて釣る釣り方です。
このように説明すると難しそうに思えるかもしれませんが、ジグさえ海の中に入って踊っていれば誰にでもチャンスがある釣り方でもあります。
しかし、このように書けば誰でも簡単に釣れそうですが、何をしても誰がやっても釣れない時は釣れません。
簡単に釣れるようであればここまでハマってないでしょうし、釣れない時もあるから、釣れた時に余計にも面白いのではないでしょうか。

ジギングは主に青物がターゲットになりますが、スロージギングの場合は根魚や底物、そして中層にいるサクラマスなど、様々な魚が釣れるのも特徴です。
初心者におすすめの釣り方
スロージギングは初心者におすすめな釣り方ですが、なぜおすすめなのか簡単に説明していきます。
●体力的に楽
スローと呼ばれているように、比較的ゆったりしたロッドの動き(ジャーク)が特長で、早くて激しいアクションを与える必要もほとんどあまりありませんので、体力的に楽な釣り方と言えます。
足腰が弱って来たよぼよぼな爺でも出来るくらいですので、それを考えると分かると思います。
●狙える魚種が豊富
ジギングのターゲットは基本的に青物なのに対し、スロージギングは青物はもちろん根魚や底物など、様々な魚が釣れるのも魅力です。
何が釣れるのか楽しみでもありますし、誰しもが大きな魚を釣るチャンスがあるのも魅力の一つです。
●トラブルが少ない
激しいアクションのジギングは、慣れないとガイドへの糸がらみなどによるライントラブルが起こりやすいですが、スロージギングの場合は比較的そのようなトラブルが起こりにくいのも初心者におすすめな理由です。
●多彩なアプローチが可能
スローピッチジャークやロングフォールジャーク、またそれらを組み合わせたコンビネーションジャーク、さらにメタルジグの形状によるフォールの特性などを組合わせる事で多彩な攻め方が可能。
以上、初心者におすすめな主な理由でした。
揺れる船に乗っての釣りになるため、慣れない初心者の方にとっては体力的にかなりの負担になりますが、ゆったりとした動きのスロージギングは負担の軽減になること間違いなしです。
スロージギングのターゲット。
それではここから、爺が生息している三陸沖で釣れる主なターゲットをご紹介します。
根 魚
【アイナメ】
三陸を代表する魚で刺身でも煮ても焼いても大変美味です。
近年の地球温暖化による海水温の上昇の影響からか、50cmオーバーの大物は釣れなくなってきています。
現在は都市部の料亭などで食べられている高級魚。
水深は10m~70m。
【ソイ(マゾイ、クロソイなど)】
これも三陸ではポピュラーな魚で、刺身でも煮ても美味しい魚です。
水深はアイナメと同じような感じですが、これも近年はゴジラと呼ばれるような大物が釣れなくなってきています。
【真鱈】
白子が入っているのは冬場で、非常に重宝されていますが、身が美味しいのは夏場と言われています。
水深は5月~冬場までは100m~。春先は40~70m。
【メバル】
シーズンは春先で、産卵のため浅場(水深50m前後)までやって来ます。
旬は3~5月で春告魚と言われるゆえんです。
【メヌケ】
水深100~。言わずと知れた高級魚で大変美味。

底 物
【ヒラメ】
夏場~晩秋。 水深は30m~70m。 近年は80cmを超える大物が多く釣れていますが、これも温暖化の影響?
爺も2年ほど前、まぐれで92cmを釣り上げましたが、大きいものは大味で好まれない。
45~60cm位が一番美味しいように感じますし、市場でも高値で取引されています。
【ホウボウ】
狙って釣れるものではありませんが、ヒラメ狙いの時に掛かる事が多い魚で、年に数匹は掛かる魚です。
シーズンは6月~11月。
【タコ】
ジグが着底した際に、極稀に抱きついてくる時があります。
言わずと知れた嬉しい外道である。
青 物
【ブリ(ワラサ、イナダ)】
誰もが知っている出世魚です。
シーズンは6月~11月で、盛期には10kgオーバーも。
【カンパチ】
三陸で釣れるものは、大きくても50cm程度。
南のほうで釣れるような30kgなんていうのはこちらでは釣れませんが、一度は釣ってみたい魚です。
【サバ】
近年の不漁により40cmを超える、ビール瓶みたいな大きな太いサバは釣れなくなり、非常に残念です。
【鰹】
夏から秋がシーズンですが、三陸で釣れるのは大きくても50~60cm前後。
【鰆】
これも近年の温暖化の影響で見られるようになってきた魚です。
シーズンは6月~9月頃。
その他
【サクラマス】
ここ10数年ブームとなっているターゲットで、岩手の大船渡や宮古は遊漁船の予約が取れないくらいの人気です。
シーズンは3月~5月。
【真鯛】
これも以前は三陸では狙って釣れる魚ではありませんでしたが、近年は頻繁に釣れるようになってきました。
【太刀魚】
近年特に釣れるようになってきた魚で、温暖化の影響による海水温の上昇が原因と言って間違いないと思います。
シーズンになると太刀魚狙いの釣船が出るほどです。
【ホッケ】
40cmを超える大きいものは大変美味で、中には50cmオーバーも。
シーズンは2月~5月。
以上が爺の生息地沖で釣れる主な魚です。
ここ数年の三陸沖の水温の変化が世界で一番大きくなっているらしく、それが原因なのか近年三陸で釣れる魚に変化が現れていています。
これに関しては、別の記事でご紹介したいと思います。

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まぐれで釣れた魚たち。




リリースについて
爺たちは30cm以下の魚は、魚種を問わず全てリリースしています。
ある調査では、遊漁船の漁獲量が想像をはるかに超えていたそうで、「今後、遊漁船の漁獲量について何らかの規制を設ける必要があるのではないか。」という意見が出されているという事です。
そういう意味でも、出来るだけ小さな魚はリリースするとか、必要のない魚までは持ち帰らないなど、これからも釣りを楽しむために、出来る範囲内で貢献していきましょう。
スロージギングに適したロッド
ベイトか?それともスピニングか?
ロッドに関しては、ベイトロッドがお勧めです。
ベイトロッドとは、簡単に言うとロッドの上にベイトリールをセットして釣りを行うもので、ロッドの下にスピニングリールをセットして行うのをスピニングロッドと言います。
基本的にロッドを一日中上下にシャクって魚を誘う釣り方ですので、巻き上げが楽なベイトリールをセットするベイトタックルのほうが疲れなくておすすめです。
特に初心者の方や、爺みたいなシニアの方にはおすすめです。


ロッドの推奨ジグ重量について
スロージギング用の専用ロッドが各メーカーから発売されており、推奨するジグの重量などが記載されていますので、それを参考に選ぶことになります。
と言っても、初心者の方にはよく分からないと思いますので、スロージギングをしている知人や、ショップの店員さんに聞いてみるのが間違いありません。
同じスロージギング用のロッドで、ジグの推奨重量が同じようなロッドでも、メーカーによってアクションなどが全く違いますので、ショップの方であればその辺も詳しく教えてくれるはずです。
硬めの竿が好きな方、柔らかめの竿が好きな方など様々ですので、ロッドを貸していただいて実際に釣ってみるのが一番いいかなと思います。
ちなみに、爺たちがよくが行くポイントは水深約30~100m、使用するジグは100g~200g程度です。
水深の割に重たいジグを使うんだなと思う方もいるかもしれませんが、これは潮の流れが速い時は、水深60m位でもジグの重量が200g程度必要な場合があるので、それに対応出来るロッドを使用しています。
カタログスペックと自分の感覚
メーカーのカタログを見ると、推奨ジグ重量などが記載されていますが、それはあくまでも参考として見る事が必要です。
これは、メーカーの考え方によってロッドの硬さなどが違うからで、同じようなスペックのロッドを比べても、アクションが全く違う場合が多々あります。
ちなみに、爺が使用しているロッドは、DAIWAのソルティガSJ 61B-2というモデルのロッドを数年前からメインに使用しています。
現在はニューモデルとなり、さらに進化していると思います。
このロッドは、カタログ上のジグの推奨範囲は150~250gとなっており、爺が使用しているジグ重量と比べると、オーバースペックの様に感じるかもしれません。
しかし、実際に釣りをした時の使用感は非常に良く、硬くも無く柔らか過ぎることも無く、自分にとっては大変しっくりくるロッドです。

このように、カタログスペックと自分の感覚は必ずしも一緒ではないので、カタログの数値はあくまでも参考として考えたほうが良いと爺は思います。
ちなみに私の友人が使っているのがShimanoの「オシアジガー インフィニティー」というロッドです。
非常に感度が良くてしなやか、それでいて強いロッドだと友人は言っていますが、一度借りて使った時の印象は、爺にとっては柔らかすぎるという事です。
このように、釣り人によってもその感覚は違いますので、ロッドのカタログスペックは、あくまでも参考として見ることをおすすめします。
そんな友人も、既に次に購入しようと考えているロッドがあるらしく、Shimanoの「オシアジガーリミテッド」というロッドで、非常に感度が良いらしいので使ってみたいと言っていました。
しかし値段がちょっとねー・・・、爺には手が出ません。

チューブラーとフルソリッド
参考までに、ロッドの構造にも違いがあり、今までの一般的なロッドはチューブラーと言って、竿の中が空洞になっているものが主流でした。(竿が管になった構造。)
そして現在は、ロッドの中に空洞部分が無いフルソリッドという構造のロッドが増えてきました。
これらの違いは、チューブラーの特徴としては、軽くて感度が良いがロッドの折れに注意が必要。
フルソリッドの特徴は、構造上どうしても重くなり、チューブラーに比べて若干感度が悪いが折れには強く、ロッドを曲げてファイト出来る。
簡単に言えば以上のようになりますが、付け加えるとすれば、チューブラーは簡単に折れるのではなく、無理にロッドを立ててファイトしたりすると折れやすくなる。
フルソリッドは感度が悪いというより、慣れないと当りが分かりにくいと表現したほうがいいのかもしれません。
今年は実際に爺も、フルソリッドロッドを友人から借りて使ってみましたが、最初は魚の当りが分かりにくかったのですが、慣れてくると何となくですが分かるようになってきた。
もう少し使い込めば、違和感なく使えるようになると思いますし、何と言ってもフルソリッドは、ロッドを曲げて釣る楽しみがあります。
ちなみに友人が使用しているロッドは、タカミテクノスという知る人ぞ知るメーカーのMOZ 622LMというモデルになります。
満月のようにロッドをぶち曲げてのファイトは、今までにないスロージギングの楽しみを味わえると思いますし、 爺もいつかはフルソリッドのロッドを持ちたいと考えています。
また、タカミテクノスとアンバージャックがコラボして出来た、RENEGADE(レネゲード)というフルソリッドロッドも発売されていますが、興味のある方はどうぞ。
おわりに
今回は、スロージギングのターゲット(三陸地方)とスロージギングロッドについてのご紹介でしたが、いかがでしたか?
特にロッドに関しては様々な仕様のものが各メーカーから発売されていますし、価格も2万円程度から8万円程度のものまでありますので、十分に考えて購入して下さい。
上手い人はどんなロッドを使っても、そのロッドの特性を活かして釣るという話を聞きますが、絶対に釣れるロッドなんて存在しませんし、絶対に釣れないロッドも存在しません。
ジグを海の中に入れてアクションさせていれば、誰にでもチャンスがある釣りですので、ぜひ皆さんもスロージギングにチャレンジしてみてはいかがですか。
次回はリールやラインについて、爺の私見を書きたいと思いますので、お楽しみに。
それではまた。

追記:アニサキス。
それと、つい書き忘れるところでしたが、近年アニサキスという寄生虫によって体調を崩される方が多くなっています。
フィシュイーターはもちろん、カレイ等にも寄生すると言われる厄介者ですが、爺も試しにアニサキスを発見しやすいブラックライトを購入し、使ってみました。
購入当初はどの魚を捌いてライトを照らしても、全く発見できなかったので、「よっぽど運が悪い人が当たるんだな。」と思っていましたが、その後に釣ってきたヒラメを捌き、見てみたらなんとヒラメの縁側部分にアニサキスが寄生していたのです。
ブラックライトを当てるとクッキリと見えるのです。
(今回は写真を撮るのを忘れていました。 次回は忘れずに取りたいと思います。)
その後、ブリを捌いたら、やっぱりアニサキスが・・・。
買っておいてよかった・・・、それが無かったら今頃は・・・。「せっかく釣りを楽しんで来たのに、最後はアニサキスにやられるなんて・・・。」
そうならないよう、くれぐれもご注意ください。
なお、ブラックライトにはアニサキスを発見しやすい波長というのがあり、何でも発見できる分けではないという事なのでご注意ください。







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