スローな爺のスローなジギングタックル。ラインとリーダーについて。

釣り
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 スローなジギングタックルシリーズ、今回はラインとリーダーについてです。

 ラインには様々な材質や太さのものがあり、リーダーも同様に様々な材質や太さがあります。

 それらを組み合わせてラインシステムを組むわけですが、ベイトタックルを使用したスロージギングにはどのようなラインシステムが適しているのでしょう。

 いきなりですが結論としては、「ラインはPEライン、リーダーはフロロカーボン。」となります。

 では、なぜそのような結論になるかご紹介していきましょう。


ライン交換関連製品

 リールにラインを巻く、リールのラインを巻き替えるなどの作業が一人で行える非常に便利な製品です。
 
ラインにテンションを掛けることも出来る優れた製品で、釣りをする方なら必須のアイテムです。

ライン

 それでは先ずラインからご紹介します。

スロージギングにはPEライン

 スロージギングのみならず、オフショアフィッシングに適したラインは、PEライン一択と言っていいと思います。

 これはベイトタックルもスピニングタックルも、全てPEラインと言う事になりますし、カレイ釣りなどの餌釣りの場合もPEラインをお勧めします。

 水深20m程の浅場でも、ナイロンラインだとカレイの繊細な当りがボケてしまい、わかりにくいのですが、PEだと明確に当りを感じることが出来ます。

 たった20m程の水深ですが、その違いは驚くほどですし、これだけ感度が良いPEラインを使わない手はないという事です。

 なお、スピニングリールに巻くPEラインは、馴染みの良いキャスティング用の物を使用する必要がありますので、ご注意ください。

PEラインの特徴

 それでは、PEラインの主な特徴を見ていきましょう。

【PEラインのメリット】

●伸びが少なくて感度が良い。

 ナイロン、フロロカーボン、そしてPEと、ラインには大きく分けて3種類がありますが、その中でPEが一番伸び率が低く感度も抜群です。

●細くて強度が高い。

 同じ強度で比較すると、一番細く出来るのがPEラインで、潮流の影響等を受けにくくなります。

【PEラインのデメリット】

●耐摩耗性が低い。

 PEラインは耐摩耗性が低く、根ズレに弱い。

●結束強度が低い。

 結束強度が低く、すっぽ抜けにも注意が必要。

 以上がPEラインのメリット、デメリットでした。

各種ラインの比較

 次の表は、各種ラインの特徴を表したものです。

比較項目PEフロロカーボンナイロン
伸びが少ない★★★★★
感度が良い★★★★★
耐摩耗性が高い★★★★★
結束強度が高い★★★★★
ラインを細く出来る★★★
価格が安価★★★★★

 以上の通りPEラインは、他の素材のラインに比べて耐摩耗性、結束強度が低いのがわかると思います。

 その弱点を補うため、PEラインの先端部に耐摩耗性の高いフロロカーボンやナイロンのショックリーダーと言うものを、長めに接続する事で根ズレに対処します。

 また、PEラインとショックリーダーとの結束強度については、FGノットなどの信頼出来る結束方法により行う事で、強度の低下を最小限にする事が大事になります。 

ラインの太さや長さ

 PEラインの太さは対象魚によって変わってきますし、釣り場によって対象魚の種類や大きさも変わってきますので、まずは自分の行っている、もしくは行く予定の釣り場を把握する事が必要になります。

 以前投稿した「リールに必要な基本性能や糸巻き量他。」にも書きましたが、対象魚の大きさ(重量)とPEラインの太さの関係は以下の通りとなります。

 ただし、これはあくまでも爺の経験上の話ですので、あしからず。

魚の大きさ(重量)ラインの太さ
2kg~5kg1.0号~1.5号
5kg~10kg1.2号~2.0号
10kg~15kg1.5号~2.5号
15kg~20kg2.0号~3.0号
20kg~3.0号~


 以上になります。

 PEラインの長さに関しては、自分が行く釣り場の最大水深の約3倍程度+下巻きのラインと考えて問題無いと思います。

 これについては、「リールに必要な基本性能や糸巻き量他。」でもう少し詳しくご紹介していますので、そちらをご覧下さい。

 ちなみに爺の場合は、オシアジガー1501HGとオシアジガーFカスタム1501HGにはPE1.5号-300m+下巻き、ソルティガICの300HL-SJにはPE1.2号-300m+下巻きをセットしています。

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PEラインの編み数について

 PEラインには4本編み、8本編み、12本編みなどがあり、それぞれに特徴があります。

 メーカーの編み方によっても若干違ってくると思いますが、PEラインの編み数による一般的な特性は以下の通りとなります。

項 目4本編み8本編み12本編み
低伸度(感度)
直線強度
結束強度
耐摩耗性
表面平滑性
価格が安価
糸鳴りの有無


 編み数が多くなるほど伸びが少なく感度が良く、直線強度は高くなりますが、結束強度と耐摩耗性に若干劣ります。

 また、4本編みは結束強度が高く価格も安価ですが、嫌な糸鳴りがするラインが結構多いのも事実です。

 たかが糸鳴りと思うかもしれませんが、魚が釣れるたびに糸が鳴ると、さすがにうるさくてストレスになります。

 確かに12本編みのPEラインは性能的に素晴らしいと思いますが、費用対効果と言う点ではあまりにも価格が高すぎるため、初心者の方にはおすすめできません。

 強度などの特性と価格のバランスを考えた場合、8本編みのPEラインがコスパ的にはおすすめです。 

PEラインのカラー

 メーカー毎に様々なカラーのPEラインが発売されていますが、カラーリングは2種類に分けることが出来ます。

 一つは単色、もう一つは10m毎に違うカラーが付されていてラインで、出ているラインの長さがわかるものになります。

 同じ8本編みの場合、価格的にはどちらも同じようなものですが、それぞれのカラーがどのような釣り方やどのようなリールに向いているのかご紹介します。

【単色カラーのPE】

●カウンター付きの両軸リールを使用している場合。

●水深などに関係なく根魚だけを狙う場合。

マーキングされたPE

●カウンターが付いていないリールを使っている場合。

●キャスティングした距離を知りたい場合。

 以上がそれぞれの特徴を活かした使い方になりますが、爺の場合は全てのリールに10m毎にカラーリングされたPEラインを使用しています。

 底の根魚しか狙わない場合でも、底から4~5m、場合によっては10m付近でしか魚が掛からないときもあり、その場合に1m毎に印がしてあるPEラインが非常に便利です。

おすすめのPEライン

 それでは、8本編みのコスパに優れたPEラインをご紹介していきます。

Shimano:グラップラー 8 PE

 先ずは、Shimanoグラップラー 8 PEをご紹介します。

 非常にコスパに優れた8本編みの10m毎に別のカラーリングが付されたラインですので、カウンターの有無に関係なくどのようなリールにも使用出来るラインです。

 長さは200と300m、太さは0.8号~8号までラインナップされていますので、様々なターゲットに対応可能となっています。

Daiwa:UVF ソルティガデュラセンサー8+Si2

 次は、DaiwaUVF ソルティガデュラセンサー8+Si2のご紹介です。

 これも非常にコスパに優れた8本編みのPEラインで、太さは0.6号~10号、長さは200m、300m、そして400mがラインナップされており、様々な釣りに対応可能なラインです。

VARIVAS:VARIVAS 8 マーキング

 次は、VARIVASVARIVAS 8 マーキングです。

 上記2製品に比べると実売価格は若干高くなりますが、高品質のスタンダードPEラインです。

 太さは0.6号~4号、長さは150m、200m、300mがラインナップされていますので、自分の必要な太さや長さのものを見つけることが出来ます。

Seaguar:PE×8

 最後は、SeaguarPE×8の紹介です。

 オールジャンルに使用可能な8本編みのPEラインで、スロージギングはもちろん、その他いろんな釣りに対応可能です。

 安価な実売価格ながら非常に使いやすく優れた製品となっています。

ショックリーダー

 ショックリーダーとは、読んで字の如く魚が掛かった時のショックを吸収してラインが切れたりしないようにするもので、通常は「リーダー」と縮めて呼ばれています。

 また、PEラインが使われることの多い現在では、PEラインの先端にリーダーを結び、根ズレや魚の歯からラインを守るという意味合いもあります。

 リーダーには様々な材質のものがありますが、ここではフロロカーボンとナイロンの2種類についてご紹介します。

フロロカーボンリーダー

フロロカーボンリーダーの特徴を見ていきましょう。

【フロロカーボンのメリット】

●根ズレに強い。

●低伸度で感度が良い。

【フロロカーボンのデメリット】

●素材自体が硬くて扱いにくく、結束強度が低い。

●ナイロンに比べて巻き癖が付きやすい。

●ナイロンに比べて高価

ナイロンリーダー

 ナイロンリーダーの特徴を見ていきます。

【ナイロンのメリット】

●柔らかくて扱いやすく、結束強度が高い。

●フロロに比べて巻き癖が付きにくい。

●適度な伸びがあり、ショックをより和らげる。

【ナイロンのデメリット】

●フロロに比べて根ズレに弱い。

●素材自体が伸びやすいので、感度が劣る。

スロージギングに適したリーダーの素材は

 フロロカーボンとナイロンを比較した表になります。

項 目フロロカーボンナイロン
根ズレの強さ★★★★★
低伸度で感度が良い★★★★★
柔らかくて扱いやすい★★★
巻き癖が付きにくい★★★
結束強度が高い★★★★

 以上がそれぞれの主な特徴です。

フロロカーボンリーダーに適した釣り

 根ズレに強くて感度が良いというフロロカーボンの特性から、底物を狙って根回りを攻めることが多い、両軸リールを使ったスロージギングに適していると言えます。

 素材が硬くて巻き癖が付きやすいですが、ベイト(両軸)リールを使用するスロージギングでは、素材の硬さも気にならないと思います。 

ナイロンリーダーに適した釣り

 柔らかくて扱いやすく、巻き癖も付きにくい事から、スピニングタックルを使用してキャスティングで青物を狙う釣り方に適していると言えます。

 素材が硬いフロロカーボンでは、スピニングリールのスプールへの馴染みが悪くなってしまいます。

 また、キャストした際にバラけてしまうなどのトラブルが発生しやすくなりますので、柔らかいナイロンのほうが適していると言えます。

 あまり根ズレの心配が無いようなポイントで、マグロ類をキャスティングで狙う釣りなどには特に向いているのではないでしょうか。

リーダーの太さ

 リーダーの太さについては、

 リーダーの号数=PEラインの号数×4倍

 と言うのをよく目にしますし、一般的に言われてもいます。

リーダーの太さの選択例

●使用しているPEラインが1.5号の場合、
 リーダーの号数=1.5号×4倍
        =6号

●PEライン1.2号の場合、
 リーダーの号数=1.2号×4倍
        ≒5号(4.8号)
 となります。


 以上の例を参考にリーダーの太さを決めて下さい。

 ちなみに爺の場合、PE1.5号の場合、リーダーは主に5号を使用しています。

 それは、PEとリーダーの結束部、メタルジグを取り付けるスイベル部の結束を考えた場合、6号より5号のほうが細くて柔らかい分馴染みが良く、結束強度も高くなるような気がするからです。

 PE1.2号の場合も5号のリーダーを使用しています。

 4号と5号のリーダーをPE1.2号に結束して使ってみましたが、結束した感じなどからどちらでも問題無く感じたので5号のリーダーを使用しています。

 全く科学的にも数値的にも根拠の無い話であり、あくまでも爺の感覚的な話しにすぎませんが、参考までにご紹介しました。

お勧めのショックリーダー

 それでは、爺が使っていたり、使った事がある、コスパに優れたフロロカーボンリーダーをご紹介します。

Shimano:オシア EX フロロ リーダー

 Shimanoオシア EX フロロ リーダーです。

 このワンランク上のマスターフロロリーダーというものもあり、実際に使ったことがありますが、確かにフロロにしては柔らかくて使いやすかったのですが、強度的には違いを感じることは無かったので、今は安い方を使っています。

 リーダーは割と消耗が激しく交換の頻度も多いので、安い割には使いやすくて強度不足も感じないリーダーがおすすめです。

VARIVAS:ショックリーダー [フロロカーボン]

 VARIVASショックリーダー [フロロカーボン]です。

 適度な柔らかさを持ち、操作性に優れたリーダーです。

Seaguar:プレミアムマックスショックリーダー

 Seaguarプレミアムマックスショックリーダーです。

 強度としなやかさを併せ持ったフロロカーボンリーダーで、現在は爺がメインで使用しているリーダーで、非常にコスパに優れた製品です。

おわりに

 今回はラインとショックリーダーについてでしたが、いかがでしたか。

 スロージギングに最適なラインとリーダーは、「PEラインとフロロカーボンリーダー」 の組み合わせがベストという結論です。

 PEラインの強さと感度、根ズレに強く低伸度で感度に優れたフロロカーボン、スロージギングに最適な組み合わせは現在のところこれ以外は無いと思われます。

 PEとフロロカーボンの太さの組み合わせは記事内に書いてありますが、爺のように若干フロロリーダーを細くするとか、自分なりの組み合わせを考えるのも良いと思います。

 なお、PEラインとフロロリーダーのノット(結束)に関しては、様々な動画が出ていますし、比較的結びやすくて強いノットもありますので、初心者の方はそれらを見て練習する事をお勧めします。

 次回はメタルジグについて考えたいと思います。

 それではまた。

 

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