
キャンプ場を見渡すと、なぜかすぐに見分けがつく二種類のキャンパーがいます。
一方は、完璧に整えられたサイトで写真を撮り続ける「インスタキャンパー」。
もう一方は、椅子に座ったままほぼ動かず、酒を飲みながら茶色いつまみを食べている「おっさんキャンパー」。
同じキャンプ場で同じ空気を吸い、同じ星空を眺めているはずなのに、全く生態が違う別の生き物なのです。
本記事では、キャンプ場に生息するこの二大勢力「インスタキャンパー」と「おっさんキャンパー」の違いを、あるある全開で徹底比較していきます。
きっと読み終える頃には、あなたの隣でカップ麺を啜る「おっさんキャンパー」が愛おしく見えるはずです
それでは、それぞれの生態を見ていきましょう!
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キャンプ場には2種類の人間がいる
キャンプ場に着いて5分もすれば、「あ、この人インスタキャンパーだな」、「あ、あれは完全におっさんキャンパーだな」。
服装や動き、表情など、すべてが違うのです。
インスタキャンパーにとって、設営とは「スタジオ作り」に他なりませんし、頻繁に手にするのはペグハンマーではなく、スマートフォンです。
「あ、今の角度、雲が抜けていい感じ!」などと言いながら、テントが建つ前に、カメラロールには既に50枚の「設営なう」が保存されています。
一方、おっさんキャンパーの設営は、もはや工事現場と化しています。
彼らには「映え」とか「画角」という概念が存在せず、あるのは「いかに効率よく、腰に負担をかけずに寝床を作るか」という生存本能だけなのです。

そもそも見た目が違う
【インスタ映え装備 vs 実用品】
「インスタキャンパー」は、まず色が統一されていて、アースカラーやベージュ、ブラック等々、傷一つない新品同様のギアが整然と並んでいます。
一方おっさんキャンパーは、メーカーは不明、色はバラバラ、なぜか一部ギアが30年前のもの。
出てくる言葉は「これ?まだ使えるから」。

SNSとの距離感
「フォロワー命」 vs 「圏外も問題無し」
「インスタキャンパー」は、設営前に先ずは電波を探します。
そして、「ここ弱いな・・・どこか良い場所ないかな・・・」と本気で悩むのです。
一方「おっさんキャンパー」は圏外でも関係なし、むしろ歓迎するくらいです。
「繋がらない方がいい」などと言いながらニヤニヤしているのです。
テント設営
テントの設営で分かる事
【説明書を読む人 vs 説明書を全く読まない人】
「インスタキャンパー」は説明書を熟読し、YouTubeで予習し、設営中も「この角度が大事」と画角を気にしながら設営します。
一方「おっさんキャンパー」は説明書を全く見ません。
なぜなら「前も張れたし大丈夫」、結果ペグが1本余り、最後は「まぁいいか」で完成。

サイトの完成形
【映えるサイト vs 生活感あふれる基地】
「インスタキャンパー」のサイトは、キャンプギアが整然と並び、配置も計算された、まるでモデルルームのようです。
一方「おっさんキャンパー」のサイトは秘密基地で、汗を拭いた加齢臭付きのタオルが椅子に掛かっているような、完全に生活感丸出しのサイトです。
キャンプ飯の方向性
両者のキャンプ飯は、まるで「おしゃれプレート」 vs 「茶色」と言えます。
インスタキャンパー飯
「インスタキャンパー」のテーブルは、もはや芸術作品と言えます。
スキレットの上には、カラフルなパプリカ、ズッキーニ、そして仕上げに散らされたハーブなど、おっさんが食べたことのない食材がずらり。
このように、彼らのキャンプ飯には「茶色」と言う概念がありません。
食べる前には、必ず儀式「撮影会」が執り行われ、料理が冷めることなど二の次です。
彼らが求めるのは「味」ではなく、フォロワーからの「美味しそう!レシピ教えて!」という承認欲求のスパイスなのです。

おっさんキャンパー飯
対する「おっさんキャンパー」のテーブルは、見事なまでに「茶色一色」です。
メインディッシュは、スーパーの半額シールが貼られたホルモンか、厚切り過ぎる豚バラ肉。
野菜?そんなものは、肉の脂を吸わせるための「緩衝材」に過ぎません。
おっさんにとって、キャンプ飯とは「外で食べる背徳感」そのものです。
ビールを流し込み、脂ぎった口をタオルで拭いながら「これだよ、これこれ・・・」と独り言を漏らす時、彼は現世の悩みから完全に解放されているのです。
彼らには「茶色は正義」という、揺るがぬ信念?があるのです。
夜の過ごし方
「光のパレード」vs「 闇に溶け込む番人?」
日が落ちると、キャンプ場は幻想的な光に包まれます……が、その光の種類がまた極端なのです。
インスタキャンパーの夜
「インスタキャンパー」のサイトは、夜になるとディズニーランドの「エレクトリカルパレード」と化します。
メインランタンだけでなく、キャンドルランタンやオイルランタン、そしてLEDランタンが所狭しと配置されており、隣のおっさんのサイトにはランタンが必要ないくらいです。
また彼らは、焚き火の音よりも、自分のプレイリストから流れるオシャレなBGMを重視し、映え写真を撮るために何度もシャッターを切るのです。
焚き火の横で、膝を抱えて遠くを見つめる「エモい背中」を撮るために、友人に何度もシャッターを切らせます。
おっさんキャンパーの夜
彼らのサイトは、遠くから見ると「心霊スポット」のように、ランタンの灯りは最小限で、むしろ「暗ければ暗いほどいい」とさえ思っているようです。
おっさんは、夜通し焚き火をいじり倒します。
薪の組み方をあーでもない、こーでもないと調整し、火吹き棒でシュコーシュコーと空気を送り込む。
その姿は、まるで何かの儀式のようで、酒が進むにつれて身体は斜めになっていき、最後は何とか自力でテントに潜り込むのです。
会 話
「トレンドギア談義」 vs「 昔話と健康の話」
「インスタキャンパー」は新作のキャンプギアや撮影機材の話で盛り上がります。
一方「おっさんキャンパー」の会話は、「腰痛や血圧」の話がメインになり、なぜか最後は「無理はあかん」で締まります。
撤 収
「最後まで映え」vs「証拠隠滅」
インスタキャンパーの撤収
「インスタキャンパー」の撤収は、最後まで物語性が求められます。
バラバラになったギアを、まるで購入時のように綺麗に拭き上げ、オシャレなボックスに収納していきます。
そして最後に、空になったサイトで「また来るよ!」というメッセージを添えてSNSに投稿。
彼らにとって、キャンプはSNSに投稿するための手段なのかもしれません。

おっさんキャンパーの撤収
それに対し、「おっさんキャンパー」の撤収は「隠蔽工作」に近いです。
月曜日の仕事に間に合わせるため、そして何より、帰宅後に妻から「またこんなに汚して!」とか、「臭い!」と怒られないよう全神経を集中させます。
煤だらけのクッカーを必死に隠し、服に染み付いた焼肉臭をファブリーズで抹消しようと試みるのです。
ゴミをまとめ、ペグを一本も残さず回収するその背中には、自由時間が終わる絶望と哀愁が漂っています。
おっさんにとってキャンプの終わりは、厳しい現実世界への「収監」を意味するのです。
結局どっちも幸せ?
ここまで、両者の違いを面白おかしく書いてきましたが、ふと気付くことがあります。
インスタキャンパーが、完璧な一枚を撮るために寒空の下で30分もポーズをとり続ける情熱。
おっさんキャンパーが、たかだか肉を焼くためだけに、重い鉄板をわざわざ家から運んでくる執着。
形こそ違えど、両者が求めているのは「非日常」という名の救いなのです。
画面越しの誰かに「素敵」と言われたい願望も、焚き火の前で「無」になりたい渇望も、根底にあるのは「自分を解放したい」という純粋な気持ちではないでしょうか。
インスタキャンパーが撮った写真の背景には、実は鼻水を垂らしながら肉を焼くおっさんが映り込んでおり、おっさんが眺める炎の向こうには、自撮り棒を振り回すキャンパーがいます。
この共存こそが、現代キャンプの醍醐味と言えるのではないでしょうか。
インスタキャンパーもいずれは・・・
「インスタキャンパー」もいずれはと言うか、ほぼ100%「おっさんキャンパー」になります。
最初は映えでも、最後は快適を求めるのです。
人は皆、茶色いキャンプ飯に回帰するのです。
まとめ:どちらも正解!
いかがでしたか?
「あ、これ俺のことだ……」「俺の友達にそっくり!」と笑っていただけたなら幸いです。
「映え」を追求してキャンプの美しさを発信するのも良し。
「泥臭さ」を愛して孤独を楽しむのも良し。
大事なのは、自分がその時間をどれだけ楽しめるかです。
キャンプのスタイルに正解はありません(ただし、マナー違反だけは両者とも厳禁ですよ!)。
今日もどこかのキャンプ場で、「インスタキャンパー」と「おっさんキャンパー」は、それぞれの正義を胸に、焚き火を囲んでいるのです。





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