スロージギングデビューのためのタックル紹介シリーズ、今回から2回に分けてメタルジグについてご紹介して行こうと思います。
今回はメタルジグの形状や重量について様々ご紹介して行きます。
メタルジグの形状は釣りに大きな影響を与えるものであり、形状毎に様々な特徴がありますし、それと合わせて重量を変えることで様々なシチュエーションに対応可能となります。
これ等の事について初心者の方にも分かりやすく解説していますので、今回、そして次回の記事と合わせてメタルジグの購入の参考にしていただければ幸いです。
それでは始めます。
メタルジグの素材
先ずはメタルジグの素材についてですが、主なものとしては「鉛」「鉄」「タングステン」などがあります。
アルミニウムなどもあるらしいのですが爺は見た事も使ったこともありませんし、スロージギングで使っているというのを聞いた事がありませんのし、比重が軽いので実際に使われる事は無いと思います。
各素材の特徴
と言う事で、主に使われる素材の特徴を表にしましたのでご覧下さい。
項 目 | 鉛 | 鉄 | タングステン | ||||||||
比 重 | 11.4 | 7.8 | 19.3 | ||||||||
沈みが早い(潮流の影響を受けにくい) | 〇 | △ | ◎ | ||||||||
形状などの種類の多さ | ◎ | △ | △ | ||||||||
購入のしやすさ(安さ) | ◎ | △ | × |
以上が各素材の主な特徴になります。
お薦めの素材は鉛
上記の各素材の特徴などから、初心者にお薦めの素材は「鉛」になります。
「鉛」は最も一般的に出回っている素材で、形状やカラー、重量などの種類も多く、価格も比較的安価なものが多いのも特徴で、初心者の方が揃えるには最適な素材と言えます。
タングステンは比重が高くて沈みが早く、潮流が速い時などには重宝ですし、小さいジグに反応が良い場合などにはシルエットを小さく出来るので有利です。
しかし価格が高価で、同じ重量のジグであればタングステン1個の値段で、鉛のジグが3~4個買うことが出来ますので、初心者の方にはお薦めしません。
鉄製のジグはタングステンほどではないですが比較的高価ですし、比重が小さいため沈みが遅く使い方に慣れが必要なので、初心者の方には扱いにくいと思います。
以上により、初心者の方には「鉛」のジグをお勧めします。
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メタルジグの形状
メタルジグには様々な形状のものがありますので、それらについて簡単にご紹介して行きます。
長さによる分類
長さによる分類は写真の通りになります。
長さは主にロング、セミロング、ショートの3種類に分類されます。
何cmはセミロング、というような明確な線引が有るわけではなく、あくまでも見た目の長さで各自勝手に判断しているような感じです。
また、メーカーによっても長さの定義が違いますので、あくまでもその人の見た目という事です。
それでは、これらの特徴を簡単にご紹介して行きます。
なお、断面の形状による違いもありますが、ここではあくまでも長さの違いによる特徴についてになります。
ロングジグ
ロングとはそのままの意味で長いジグと言う事で、フォールが非常に早く、主に青物を狙う際に使う事が多く、根魚や底物に使われることはほとんど無いと思います。
爺の住んでいる釣り場では、青物だけを狙うという事はありませんのでほとんど出番のないジグです。
セミロングジグ
細身でフォールスピードも比較的早く潮流の影響を受けにくいため、その日の潮の動きなどを見るためのパイロットジグ的な使い方が出来る万能型のジグです。
底物、根魚、そして青物まで、どのような使い方も出来る融通の利いたジグで、ジギングを楽しむ方のタックルボックスには必ず入っているジグですし、絶対に外せないジグですし、特に初心者には一番お勧めのジグで、必ずタックルボックスに入れておくべきジグです。
ショートジグ
ショート系のジグは、特に根魚に有効なジグという印象が爺にはあり、セミロング系に比べてフォールスピードが遅いものが多く、ゆっくりと魚にジグを見せることが出来るためではないでしょうか。
ジャーク時のスライド量はさほど大きくないものが多いですが、フォールアクションがバタバタした派手なものから大人しいものまで、またスライド量が多いものなど、セミロングと同様に様々なジグがあります。
ショート系も出番が多いジグですので、初心者の方はお小遣いに余裕が有る場合タックルボックスに備えておいて損はありません。
断面形状
長さによる分類とは別に、断面形状の違いによるアクションの違いもありますので、それについてご紹介して行きます。
以下の写真が断面形状別のイラストになります。
見てもらえば分かると思いますが形状としては、
・スリムタイプ=細くて長い
・標準タイプ=中間的な太さ
・スロータイプ=平べったい
以上になります。
この写真は、それらの代表的な断面形状のジグの写真になります。
スリムタイプ
スリムタイプのセミロングジグはフォールが早く、早い潮の流れにもある程度対応可能なジグが多いのも特徴です。
細長い形状が特徴で、長さはセミロング以上のものからロングジグに近いものまであり、青物に有効ですが、晩夏からのヒラメの時期にも有効な形状です。
ロングジグと同じような断面形状ですが、短い分取り扱いやコントロールが容易なため、基本的には全ての魚種に対応可能で、特に青物に有効な形状です。
標準タイプ
標準タイプのジグは癖が無い素直なアクションのものが多くて非常に扱いやすく、フォールも割と早いためいろんな場面で使えて、一番出番の多いジグと言えます。
各メーカーから様々なジグが発売されており、販売されている種類も一番多い形状で、選択肢が広いのも特徴で、様々な場面で一番融通が利くタイプで、初心者には一番お勧めの形状と言えますし、先ずはこの形状のジグを揃えてタックルボックスに入れておきたいジグです。
スロータイプ(木の葉型)
スロータイプとは、フォールがスローのジグという意味で、スロージギング用のジグと言うわけではありません。
その形状からも分かるように、水の抵抗を受けてヒラヒラとフォールするため、フォールスピードは遅くなりますが、その分魚にアピールする時間は長くなります。
爺は、潮の流れが緩い時に使用する事が多く、特に底物や根魚に有効なジグで、お小遣いに余裕がある初心者の方は揃えておいて損はないジグです。
初心者にお勧めの形状
以上、メタルジグの長さや断面形状についてご紹介してきましたが、初心者に一番お薦めな形状は「セミロングジグの標準断面タイプ」という事になります。
フォールスピードも比較的早く様々なアクションを演出出来て、底物から青物まで狙えて、且つ販売されている種類が最も種類が多くて選択肢が広く、価格も比較的安価なため初心者には特にお薦めです。
ショートもお薦めなジグがありますが、全ての形状のジグを揃えるとなると相当な数を揃えなければなりませんので、取りあえず最初はセミロングジグを揃え、その後少しずつショートジグを追加していって下さい。
何度も言いますが、一気に揃えるのではなくお小遣いに余裕を持たせながら徐々に徐々に揃えて行って下さい。
メタルジグの重量
メタルジグの重量は、釣場の水深やその日の潮流などによって変わってきますので、その釣り場に精通している方や、遊漁船の船長、近くのショップの方から聞いてみるのが間違いないと言えます。
あくまでも参考ですが、爺の経験から来るメタルジグのおおよその重量の考え方があり、
ジグの重量 W=釣り場の水深×2~3倍 となります。
2~3倍となると結構な開きがありますが、基本的には2.5倍前後のジグを投入してその日の潮流などの状況を確認し、フォールが速いジグ、遅いジグなどを選択しながら対応していきます。
以下がジグ重量のセレクト例
・水深が40m~60mの場合
110g~130gのセミロング標準タイプのジグを投入し潮流などを確認。
・水深が60~80mの場合
130g~170g程度のセミロング標準タイプのジグを投入し潮流などを確認。
・水深80m以深の場合
180g~200g程度のセミロング標準タイプのジグを投入し潮流などを確認。
パイロットジグを投入し、あまりにもすんなりとジグが着底するようであればジグの重量を落とす、もしくは根魚メインの場合は同じ重量のスロータイプのジグに付け替えて投入。
投入したジグが流されて釣りにくい状況であれば同じ重量のスリムタイプのジグに交換して様子をみてみるか、またはジグの重量を重くする。
などの対応をする事になりますが、そのためにもある程度重量に幅を持たせて揃える必要があり、それなりの本数は必要になりますので、一気に揃えるのではなく徐々に揃えて行って下さい。
おわりに
今回は、初心者の方がスロージギングデビューを果たすためのメタルジグの選び方の第1弾、メタルジグの形状による特徴と、水深による重量のセレクト等のついてでしたが、いかがでしたか?
メタルジグには様々な形状のものがあり、それぞれに特徴がありますが、ジグ重量と合わせてそれらについて初心者の方にも分かりやすく解説したつもりです。
次回のカラーセレクトと合わせ、メタルジグの購入の参考にしていただければと思います。
それではまた。
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