スロージギングデビューのためのタックル紹介シリーズ、メタルジグについての2回目はカラーの選択についてのご紹介です。
メタルジグのカラーは数えきれないほど有り、同じカラーでもメーカーによって違いますので、初心者の方にとってはどのカラーを選んだらいいのか迷ってしまうと思います。
全てのカラーを揃える事が可能であれば問題無いと思いますが、様々な形状のジグと様々なカラーのジグを全て揃えるとなると相当な金額になるため現実的ではありません。
そこで、爺の今までの経験を基に、初心者の方が最低限揃えておくべきカラーについてご紹介したいと思いますので、前回のメタルジグの形状や重量と解説と合わせ、メタルジグの購入の参考にして頂ければ幸いです。
それでは始めます。
メタルジグのカラー
ジグを購入する上で、どのような形状のジグにするか悩みますが、カラーの選択も負けないくらい、というかそれ以上に悩むのではないでしょうか。
お勧めの形状のセミロングジグを揃えるとして、全てのカラーを揃えるとなると大変な数になりますので、最初はカラーも絞って揃える事になります。
全てのタイプの形状と全てのカラーを重量ごとに揃えるとなると大変な数になりますし、全てのジグを釣りに持って行くことは出来ませんので、ある程度絞って揃えることになります。
そう言われても初心者の方はどのカラーにするか絞る事も難しいと思いますので、爺の今までの経験を基にカラーの選択についてご紹介します。
先ずはカラーの種類について、爺が持っているジグをカラー別に並べてみました。
シルバー系
シルバーはメタルジグの中でも一番と言っていいくらい使われているカラーですし、誰のタックルボックスを開いても入っているカラーではないでしょうか。
シルバーと言っても様々あり、①はウロコ模様で、②はミラータイプのシルバーになります。
また、シルバーゼブラグローにも様々なタイプがあり、メーカーによって表現の仕方が違うのも面白い点です。
グロー(蛍光)にも、強力に光るスーパーグローと言われるものや、やんわりと光るものなど様々あり、メーカーによっても光り具合が違います。
ちなみにシルバーは爺のパイロットカラーであり、よほどのことが無い限り一番初めに投入するジグはシルバーカラーと決めています。
ゴールド系
ゴールド系は早朝に有効と言われていますし、グリーン×ゴールドはサクラマスによく効くとも言われていますし、爺の周りを見ても比較的皆さん使っているイメージがあります。
ある調査では、シルバーとゴールドのジグを同時に海中に投入したところ、ゴールドの方により魚が興味を示したという記事を読んだ記憶がありますので、有効なカラーであると思います。
しかし、爺の場合は良い思いをしたことが無いので、あまりというかほとんど出番が無いのが現状です。
ブルー系(イワシカラー等)
ブルー系
① ? セミロング(標準タイプ)
②レクター セミロング(スロータイプ)
③P-Boy Jig バーチカル セミロング(標準タイプ)
④ビブ ショート(スロータイプ)
ブルー系(イワシカラー等)のジグはイワシが見られるようになる晩春~初夏以降に出番が一気に出番が増えるカラーです。
特に魚探にイワシの反応が出た場合は有効なカラーで、イナダ、ワラサ、ブリのみならず、底物のヒラメにも非常に有効なカラーで、初夏以降は必須のカラーでタックルボックスに必ず数本は入っているカラーです。
イワシカラーの場合、標準タイプやスリムタイプの方が有効なように感じますし、本物のイワシに似せたジグの方が爺の場合実績があります。
とにかく初夏以降は必須のカラーだと言えます。
レッド系
あくまでも爺の経験上の話ですし、三陸の海の話になりますが、レッド系はアイナメなどの根魚系や春先のホッケに非常に有効で、特に春先には非常に有効なカラーだと言えます。
レッドは魚にとってはブラックより黒く見えるという事らしいですが、何故アイナメやソイなどに有効なのかは分かりませんが、シーズンを通してタックルボックスから外したことの無いカラーです。
ブラック系
ブラックもまたレッドと同様に春先の根魚やホッケ、それに鱈にも有効なカラーで、シーズンを通してタックルボックスには必ず1本は入っているカラーです。
特に②のジグは真っ黒で何の変哲もないただの黒い鉛の塊ですが、これにアタックしてくる魚がいるというのは、人間の目とは違う見え方をしているのでしょう。
しかし魚は不思議な生態してますし、釣りって難しいですね。
その他のカラー
①のパープルは正直あまり出番がありませんが、何故かこのパープルじゃないと釣れない事があったり、サクラマスもこのカラーで釣れたこともあります。
②のオレンジ×シルバーは、ほとんどシルバーとして使っています。
③と④のブルー×ピンクは春先はほとんど出番がありませんが、初夏以降は青物やヒラメに有効なカラーで、タックルボックスから外せないカラーです。
関連記事
今回ご紹介した以外にも、フルグローやオレンジゼブラなど、ここではご紹介しきれないほどありますので、釣具店などに行って実際に見てみる事をお薦めします。
また、シルバーを基調にしたジグにマニキュアなどで自分でカラーリングするのも面白いですよ。
パイロットカラーのすゝめ
釣り場について初めにする事はメタルジグをセットする事ですが、どのカラーをセットするか誰もが最初は迷ってしまうと思います。
爺も最初はそうでしたが、パイロットカラーを決めてからは一切迷いがなくなり、釣りが非常に楽になりました。
そのカラーは「シルバー」です。
何故シルバーなのか、それは可もなく不可もなく特に特徴も無いカラーですが、その分いろんな場面で使える万能なカラーのように思えるからです。
初心者の方は最初はそのパイロットカラーすら分からないと思いますが、釣りをしているうちに自分のカラーが徐々に分かってくると思いますので、早く見つかる事をお祈りしています。
初心者にお薦めのカラー
初心者が最初に揃えるべきカラーは、
・シルバー
・シルバーゼブラグロー
・イワシカラー(ブルー系)
・レッド系(根魚狙いの場合)
・ゴールド
以上の5色が爺のお勧めのカラーです。
この5色を全て揃えろという訳ではありませんが、シルバーとシルバーゼブラグロー、それにイワシカラーは揃えておいて損は無いと思いますし、揃えておくべきだと思います。
なお、お勧めのカラーはあくまでも爺の考えで、他の方の考えは違うかもしれませんが、今までの実績もある事から全く違うという事はありませんので、よろしかったら参考にして下さい。
関連記事
揃える本数は?
ジグを揃える本数、イコール初めてオフショアジギングに行く時に持って行くジグの本数は、最低10本、可能であれば20本程度は必要だと思います。
水深50m~70mほどの釣り場の場合は、メタルジグの重さが150g程度を基準として、その日の潮流を考えてその前後20g~30gもジグが必要となりますので、同じような形状の同じようなカラーが3本必要になります。
そんな感じで先ほどお勧めしたセミロング(標準タイプ)で、カラーが5色ありますので、理想としては次のように揃えられればベターだと思います。
セミロングジグ(標準タイプ)
・シルバー 3本(120g、150g、180g) 計3本
・シルバーゼブラグロー 3本(120g、150g、180g) 計3本
・イワシカラー 3本(120g、150g、180g) 計3本
・レッド系 3本(120g、150g、180g) 計3本
・ゴールド系 3本(120g、150g、180g) 計3本
ショートジグ(スロータイプ)
・シルバー 2本(150g、180g) 計2本
・シルバーゼブラグロー 2本(150g、180g) 計2本
・イワシカラー 2本(150g、180g) 計2本
以上、メタルジグ総本数は21本になります。
それらを低価格帯のジグで揃えるとして、その費用は
・21本×800円=16,800円 になります。
以前、スロージギングを始めるための費用の記事で、10本×1,500円=15,000円としていましたが、これは低価格帯のジグを10本として計算していますので、今回ご紹介したものとは金額が変わっていますのであしからず。
何度も言いますが、一気に揃えるのは大変ですので、徐々に少しずつ揃えて行って、財布に極端な負担が掛からないようにする事をお薦めします。
なお、爺の妻はスーパーで売っている魚よりメタルジグの方が高価だという事を知りませんので、常にばれないように気を付けていますし、バレたらどうなる事やら・・・。
お薦めのメタルジグ
それではお薦めのメタルジグを価格帯ごとにご紹介して行きます。
低価格帯
低価格帯とは、この記事内では1,000円未満のジグの事を指します。
Daiwa:鏡牙 セミロング
本来は太刀魚用に開発されたジグですが、底物から青物まで全てのフィッシュイーターがターゲットと言えます。
このようなジグは他にもありますが、基本的にはどんな魚にも対応出来ますので、太刀魚専用と思わずに気に入った形状やカラーが有れば使ってみる事をお勧めします。
重量は、80g、100g、130g、160g、200gの5種類で、カラーは14色揃っていますので、自分の好きな重さとカラーのジグを揃える事が可能ですし、何より価格が安価なのが嬉しい点でもあります。
中価格帯や高価格帯のジグに比べると若干引き抵抗が強く、長時間使っていると疲れますが、価格を考えるとしょうがないかなと思います。
爺のお勧めのカラーとしては、PHシルバー、MLゼブラグロー、FHラムネグロー、オレンジゼブラです。
特にPHシルバーはオールマイティなカラーで、パイロットジグ的な使い方が可能ですし、オレンジゼブラはベイトフィッシュとは似つかない色ですが、意外にもヒラメに実績があるカラーです。
MajorCraft:ジグパラ バーチカル ロングスロー
次は、メジャークラフトのジグパラ バーチカル ロングスローをご紹介します。
セミロングジグで、断面形状は標準タイプとスロータイプの中間的な表裏非対称な形状をしていて、ジャーク時のスライド量が大きく、その後簡単に水平姿勢に持ち込めるため、初心者にも非常に扱いやすいジグと言えます。
重量は100g~500gまでの10種類、カラーは14種類あり、どのような状況にも対応可能なラインナップとなっていますので、初心者の方も自分の好みのものを選択可能です。
お勧めのカラーとしては、シルバー、イワシ、ブラックゼブラになります。
MajorCraft:ジグパラ バーチカル ショート
次もメジャークラフトのジグパラ バーチカル ショートのご紹介です。
ショートジグとありますが、ショートとセミロングの中間的な長さで、ジグパラ バーチカル ロングスローに比べると短いため扱いが楽で、引き抵抗も小さく初心者でも様々なアクションを演出することが可能です。
カラーは全部で24色あり、他には無いダメージを受けた鱗をイメージしたカラーが有り、重量は80g~180gまでの全部で5種類あるため、必ず自分に気に入ったものが見るかるはずです。
爺のお勧めは、シルバー、ゼブラグロー、ライブイワシ、ダメージイワシなどです。
中価格帯
中価格帯は2,000円以下のジグの事を言います。
Shimano:ロングウェーバー
中価格帯の最初は、Shimanoのロングウェーバーのご紹介です。
ジャーク時の引き抵抗は小さいですが、スライド量は比較手的大きく、その後のフォールはランダムにスライドしたりスラロームしたりと、魅力的なアクションで魚を誘います。
重量は100g~500gの10種類、カラーは全10色のラインナップとなっています。
爺のお勧めのカラーは、キョウリンシルバー、ゼブラグロー、フルシルバーです。
初心者には非常に使いやすいメタルジグと言えます。
Shimano:ウイングフォール
次もShimanoの製品で、ウイングフォールをご紹介します。
断面形状がスロータイプ(木の葉型)のティアドロップ型のジグで、水平姿勢でローリングしながらフォールし、魚に長い時間ジグを見せることが可能です。
引き抵抗は軽く、後方重心のため形状の割にフォールが早いのも特徴で、根魚から青物まで様々な状況に対応可能なジグですし、本物の鱗を再現した奇麗なカラーリングのショートジグです。
お勧めのカラーは、キョウリンシルバー、ゼブラグロー、キョウリンアカキンです。
Daiwa:ソルティガ ジャイブチョッパー
次は、Daiwaのソルティガ ジャイブチョッパーをご紹介します。
ショート系で若干太目の標準タイプの断面のメタルジグで、表裏非対称で若干リアにバランスを取ったメタルジグです。
中価格帯ではありますがカラーリングは非常に美しく、様々なアクションを演出しやすいショート系で、初心者にも非常に扱いやすいメタルジグです。
重量は130g~400gの8種類、カラーは8種類で他には見ない独特で奇麗なカラーのジグです。
爺のお勧めのカラーは、MLゼブラグロー、MLブラックパープルグロー、MLオレンジゼブラグローです。
高価格帯
高価格帯とは、ここでは2,000円以上のメタルジグを言います。
高価ですが非常に実績がありますし、引き抵抗も小さくて長時間釣りをしていても疲れにくいのも特徴です。
最初は手を出しずらい価格なので強くお勧めも出来ませんが、釣りに慣れてきたら一度は使っていただきたいメタルジグです。
DeepLiner:スパイ-Ⅴ
高価格帯の最初は、ディープライナーのスパイ-Ⅴのご紹介です。
ジギングをする方にとってはディープライナーは知らない方はいないと思いますし、スパイファイブというジグも皆さん知っていると思うくらい有名なメタルジグです。
ジャーク時の飛びはそれほど大きくは無いと思いますし、フォールアクションも比較的大人しく、特別なアクションのジグという訳ではありませんが、根魚や青物、そしてサクラマスまで何でもござれの万能ジグと言えます。
爺のタックルボックスにはシーズンを通して常に入っていて、困った時のスパイファイブといった感じのジグです。
低価格帯のジグと比べるとジャーク時の引き抵抗は非常に軽くて、初心者の方でもその違いがはっきりと分かるくらいです。
重量は、30g~1,000gまで全14種類、カラーは30種類以上ありますが、人気のカラーはショップでもネットでも売り切れの場合が多いので、取り扱っているショップにお願いしておいた方が間違いないと思います。
また、ショップのオリジナルカラーを発売しているところもありますので、ショップに行ってマメに確認するか、ショップの会員になって入荷情報ををマメにチェックする事をお勧めします。
DeepLiner:スパイ-C
スパイ-Ⅴと比べると若干細く、そして長くなっていて、ジャーク時のスライド量は大きいですが、フォール時のアクションは同じような感じです。
ジャーク時の引き抵抗はスパイ-Ⅴよりさらに軽いので、力の入れ方で様々なジャークアクションを演出する事が可能ですので、体力の無い女性の方や高齢の方には有難いと思います。
もちろん青物から根魚まで釣れますし、シーズンを通して有効ですが、爺が思うに夏場からの青物や秋のヒラメには特に有効なジグだと思います。
SeafloorControl:アーク
次はシーフロアコントロールのセミロングジグのアークをご紹介します。
ディープライナーと同じく、ジギングをする方は必ず知っているメーカーですし、日本を代表するメーカーと言っても過言ではないと思います。
アークは短めのジグが多いシーフロアコントロールの中では比較的長めと言えるジグで、強力なアピール力が特長です。
爺の場合は、シルバーのアークをパイロットジグとして使う事が多く、その他パールドットグローを組合わせながら使っていて、反応が良い日はアークだけで一日終える日があるくらいです。
重さは90g~1,500gまで20種類、カラーは30種類以上ありますので、自分の好みのものが必ず見つかるはずです。
このメーカーのジグも、人気のカラーはなかなか思うように手に入れる事は出来ませんので、ネットで入荷情報を随時チェックするなどして確認して下さい。
SeafloorControl:スパンキー
最後は、同じくシーフロアコントロールのセミロングジグ、スパンキーをご紹介します。
フォールスピードが速く、潮流が速い場合に非常に有難いジグで、二枚潮等の際にも有効なジグで、パイロットジグとしても重宝しています。
ボディーの裏面に数ヵ所の段差を設けていて、それにより潮抜けの良さを実現し引き抵抗を低減しています。
フォールが早く青物に有効ですが、底物や根魚にも有効で、シーズンを通してタックルボックスに必ず1本は入っているジグです。
SeafloorControl:アビス
最後もシーフロアコントロールの製品でアビスをご紹介します。
このジグはショートジグで断面は標準タイプの形状をしていますが、フォールはそれほど早くありませんし、潮流が速いところは苦手なジグですが、それでもタックルボックスから消えた事はありません。
見た目は何の変哲もない形をしていますが、アクションを調整しやすいなど非常に扱いやすいジグで、オールシーズン安定して釣れるイメージが有ります。
青物にも有効ですが、特に根魚やヒラメなどの底物に有効なイメージが有り、他のジグで釣れない時は知らず知らずのうちにアビスを結んでいる事があるくらい信頼しているジグです。
爺が揃えて持って行くとすれば
参考までに、仮に爺が初心者だとして初釣行に持って行くとすれば、以下のジグを揃えて行きます。
なお、水深は50m~80m程度として仮定。
初釣行に持って行くジグ
・Daiwa:鏡牙 セミロング 130g、160g
カラー:PHシルバー、MLゼブラグロー 計4本
・メジャークラフト:ジグパラ バーチカル ロングスロー 150g
カラー:イワシ、ブラックゼブラ 計2本
・メジャークラフト:ジグパラ バーチカル ショート 150g
カラー:ダメージイワシ、シルバー 計2本
・Daiwa:ソルティガ ジャイブチョッパー 150g、180g
カラー:ゼブラグロー、オレンジゼブラグロー、ブラックパープルグロー 計6本
・Shimano:ウイングフォール 130g、160g
カラー:キョウリンアカキン、キョウリンシルバー 計4本
以上、計18本で参考価格は17,000円程度になるのではないかと思います。
取りあえずはどのような状況でも釣りは可能なラインナップだと思いますが、あくまでも参考として捉え、皆さんは後悔しないよう自分の好きなジグを揃えて持って行って下さい。
おわりに
スロージギングデビューのためのタックルシリーズ、今回はメタルジグのカラーの選択についてでしたが、いかがでしたか?
メタルジグのカラーには絶対釣れるというカラーはありませんのが、実績があるカラーというのはありますので、今回は爺の経験から来るお勧めのカラーをご紹介したつもりです。
しかし、実績のあるカラーというのも人によって様々だと思いますので、その辺は経験を積んで行く上で自分なりの実績のカラーが出てくるはずです。
今回ご紹介したカラーはどちらかと言うと地味なカラーが主ですが、これはどのような状況にも対応できるよう可もなく不可もないカラーを紹介したつもりです。
最初からたくさんのカラーを揃える事は大変ですので、この記事を参考にして自分なりにジグを揃え、様々な経験を積んで行って下さい。
次回はスロージギングデビューのためのアシストフックや必要な備品などのついてご紹介したいと考えています。
それではまた!
コメント