
キャンプデビューを目指している方に送るキャンプギア紹介シリーズ、今回はタープについてご紹介したいと思います。
タープは必ずしもキャンプデビューに必要というアイテムではありませんが、夏場などはこれが有ると無いとでは快適性が全く違います。
夏場にデビューを考えている方や主に夏場にキャンプをしたいと考えている方には必需品と言えると思いますし、日除けのみならず風除けとしても非常に有難いアイテムです。
また、タープを張る事によりアウトドア感も演出できますし、「キャンプしてるなー。」という感じにもなり、気分も盛り上がります。
今回はそんなタープついてのご紹介していきます。
それでは始めます。

タープ
タープとは
キャンプで使用するタープとは、簡単に言うと「布状の屋根」のことで、テントを寝室とするならばタープはリビングやダイニングのような役割を果たします。
キャンプサイトに屋根を作ることで、日差しや雨、時には風を防ぎ、快適な空間を作り出すのに役立ちます。
特に暑い夏場などは、強い日差しから身体を守るための必須アイテムと言えますし、有ると快適さが全く違う有難いアイテムでもあります。
具体的には、以下のような使い方や特徴があります。
・日除け、雨除け、風除け
強い日差しを遮り、日陰を作ることにより涼しく過ごす事が出来ます。
また、急な雨でも濡れずに済み、張り方によっては風を遮る事も可能です。
・居住空間の拡張
タープを張る事によってその下にテーブルや椅子をおいて居住スペースを拡張できます。
・開放感を得られる
テントと違って四方が開いているため、開放的な空間で自然を感じながら過ごせます。
・多様な種類と張り方
様々な形状や大きさのタープがあり、天候や人数、好みに合わせて張り方をアレンジできます。

タープの形状
今回はタープを代表するヘキサ、レクタ、スクエアの3種類の形状のものについてご紹介します。
今回ご紹介する他にも、ウイングタープやスクリーンタープなど、様々なものがありますが、これらについては別の機会でご紹介したいと思います。
ヘキサタープ
ヘキサタープとは、六角形やそれに近い形状のタープの事を言います。
ヘキサタープのメリットとしては、
・見た目がお洒落
四辺が湾曲したものや、六辺が全て湾曲したものなど様々あり、張った姿はお洒落でかっこいい。
・比較的風に強い
六角形のため風を受け流しやすく、安定感があります。
ヘキサタープのデメリットは、
・日陰の面積が意外と狭い
四辺が湾曲している分、他の形状のタープに比べて日陰の面積が狭く、少人数に向いている。
レクタタープ
レクタタープとは長方形をしたタープの事です。
レクタタープのメリットは、
・日陰の面積が広い
大きな日陰を作ることが可能で、人数の多いファミリーやグループでのキャンプに適している。
・アレンジ性が高い
張り方のアレンジが多様で、ポールやロープの配置によって様々な張り方が可能です。
サイドを低く張ることで、プライベート空間を作ることもできます。
ヘキサタープのデメリットは、
・風に弱い
面積が広いため風に弱く、張り方に注意が必要。

スクエアタープ
スクエアタープとは正方形のタープの事です。
スクエアタープのメリットは、
・日陰の面積が広い
レクタタープと同様に大きな日陰を作ることが可能。
・サイズが豊富
2.5m程度のものから5.0mを超えるものまで様々あり、人数に合わせて使い分けられる。
・アレンジ性が高い
タープの中では最もアレンジ性が多様で、ポールやロープの配置によって様々な張り方が可能です。
中にはテントとして使用出来る張り方もあるなど、様々な張り方を楽しむことが出来ます。
スクエアタープのデメリットは、
・風に弱い
面積が広いため風に弱く、張り方に注意が必要。

タープの素材
タープの素材はテントに使われているものと同じもので出来ていて、今回はその中から一般的に使われているポリエステルとT/C(ポリコットン)素材についてご紹介します。
ポリエステル
ポリエステルは最も一般的に使われている素材になります。
ポリエステルのメリットは、
・安価
最も一般的に使われていて、かつ安価な事からコストパフォーマンスに優れている。
・耐水性及び速乾性に優れている
吸湿性が低いため、乾きが早くてお手入れも簡単です。
雨に強いものが多く、雨除けとしても使える。
・コンパクト性に優れている
軽量で持ち運びやすく、コンパクトに収納が可能。
ポリエステルのデメリットは、
・火や熱に弱い
火の粉に弱く、簡単に穴が開いてしまうため、焚き火をする際には注意が必要。
・バタつく
軽いため風が吹くとバタつきやすく、張り方に注意が必要。
・結露しやすい
通気性が悪いため結露しやすい。
以上がポリエステルの特徴でした。
扱いやすく、且つコスパに優れているため、費用を抑えたい方や初心者の方におすすめの素材です。

T/C(ポリコットン)
T/Cというのはテトロン / コットンの頭文字で、テトロンというのはポリエステルの商標であるため、ポリコットンとも言われているみたいです。
T/Cのメリットは、
・火の粉や熱に強い
難燃性のため多少の火の粉では穴が開きにくく、焚火を楽しみたい方に適している。
・日陰が濃い
ポリエステルに比べて濃い日陰を作り出せる。
・結露しにくい
通気背に優れているため結露しにくい。
T/Cのデメリット
・比較的高価
ポリエステルに比べて高価。
・重い
ポリエステルに比べて素材が重く、収納性も劣る。
(重いためバタつきにくい)
・雨に弱い
耐水圧が低く雨に弱い。
十分に乾かさないとカビが生えるなど、メンテナンスが重要。
以上がT/C素材の特徴でした。
難燃性で火の粉に強いので、焚火を楽しみたい方には必須の素材ですし、通気性に優れているため暑い夏場にも快適に過ごすことが出来ます。

タープの大きさ
タープの大きさと人数の関係については様々言われており、正解というのはありませんので、あくまでも参考として見ていただければと思います。
| 人 数 | ヘキサタープ | レクタタープ | スクエアタープ | ||||
| 1人 | 3.5×3.5m | 3.0×2.5m | 3.0×3.0m | ||||
| 2~3人 | 4.0×4.0m | 3.5×3.0m | 3.5✕3.5m | ||||
| 3〜4人 | 4.5×4.5m | 4.0✕3.5m | 4.0✕4.0m | ||||
| 4〜6人 | 5.5×5.5m | 5.0✕4.0m | 5.0✕5.0m |
大は小を兼ねるで、大きい分には特に問題はありませんが、大きくなると風の影響を受けやすくなりますし、張るのも大変になりますので、あまり大き過ぎるのはおすすめしません。

おすすめのタープ
ここからはコスパに優れたタープを、形状別にご紹介していきます。
ヘキサタープのおすすめ
コールマン:レインカームヘキサライト DR
先ずは、コールマンのレインカームヘキサライトDRをご紹介します。
このタープはまだ発売されていませんが、2025年のシーズンには発売されるのではないかと思います。
コールマン独自の、日光の透過をブロックし温度上昇を軽減して涼しく過ごせるダークルームテクノロジーを採用するとともに、メッシュを活用した二重生地構造によって不快な雨音を穏やかにしてくれます。
普通のタープの場合、雨音によって会話しにくい状態にもなりますが、その音がどのくらい抑えられているのか試してみたいですね。
また、ランタンフック付きのジョイント式メインポールが付属されていますので、ハンマーさえあれば直ぐに使えるのも有り難いですし、サブポールを用意すれば様々な張り方も楽しむことが出来ます。
ただし、通常付属で付いてくるペグは短くて強度が劣るものがほとんどですので、ペグだけはスチール製の長めのものを用意する事をおすすめします。
フィールドア:ヘキサタープTC
難燃性のT/C素材で出来ていますので、焚火を楽しみたい方には持って来いですし、ポリエステルに比べて影も濃く、通気性も高いのが特徴です。
サイズは3~4人用のMサイズと、4~6人用のLサイズがありますので、自分の使い方によって選択可能です。
耐水性が低いので雨には弱いですが、夏場には非常に快適なタープです。
ポールは付属されていませんので、丈夫なポールを用意する必要がありますし、付属のペグは強度が低くて抜けやすいので、スチール製の丈夫なペグを用意する必要があります。
レクタタープのおすすめ
キャプテンスタッグ:トレッカー レクタタープセット320x290UV
レクタタープ、先ずはキャプテンスタッグのトレッカー レクタタープセット320x290UVのご紹介です。
ポリエステル製のタープで、ポールやガイロープ、そしてペグも付属されていますので、 ポリエステル製のタープで、ポールやガイロープ、そしてペグも付属されていますので、購入すればすぐにでも張ることが出来ます。
ただし、何度も言いますが、付属のペグは強度が低くて抜けやすいので、別売りのスチール製のペグなどを用意する事をおすすめします。
大きさ的には1~2人で使うのに適したサイズで、実売価格は1万円前後となっていて、セット品としては非常に安価ですので、初めて購入する方にはおすすめのタープです。
フィールドア:レクタタープ TC
先に紹介した同社のヘキサタープTCと同じ難燃性のT/C素材で出来ていますので、焚火を楽しみたい方には持って来いですし、ポリエステルに比べて影も濃く、通気性も高いのが特徴です。
耐水性が低いので雨には弱いですが、夏場には非常に快適なタープですし、ヘキサタイプに比べて日影が作りやすいのも特徴で、多人数でも快適に過ごす事が可能です。
これもポールは付属されていませんので、丈夫なポールを用意する必要がありますし、付属のペグは強度が低くて抜けやすいので、スチール製の丈夫なペグを用意する必要があります。
スクエアタープのおすすめ
DDハンモックス:DDタープ 4×4
スクエアタープ、先ずは DDハンモックスのDDタープ のご紹介になります。
爺はこの DD Tarp 4×4 を使っていますが、非常にコンパクトに収納出来ますし、日除けはもちろん風除けやシェルターっぽい張り方など、いろんな張り方に対応出来ますので非常に便利ですし張るのが楽しいです。
いろんな張り方が出来るのは、ループベルトが19箇所もあり、いろんな箇所にポールやガイロープを取付けることが出来るためで、現在はこれを参考に他のメーカーもループの数を増やしているものもあります。
サイズは3.0m×3.0mから5.0m×5.0mまで様々なサイズがありますので、自分の使い方に合わせて選ぶことが出来ますが、いろんな張り方を楽しみたいという方はワンサイズ大き目のものを購入する事をおすすめします。
ポリエステル製で耐水圧に優れていますし乾きやすいので、雨の後でも直ぐに乾くので撤収しやすかったり、非常に取り扱いが楽なのもおすすめのポイントです。
フィールドア:スクエアタープ TC
先に紹介した同社のヘキサタープTCと同じ難燃性のT/C素材で出来ていますので、焚火を楽しみたい方には持って来いですし、ポリエステルに比べて影も濃く、通気性も高いのが特徴です。
大きさが2.8m×2.8mと非常にコンパクトなタープで、ループベルトも16箇所付いていますので、様々な張り方を楽しみたい方や、焚火を楽しみたいソロキャンパーにおすすめのタープです。

爺の使用例
ある日の爺のDD Tarp 4×4の使用例をご紹介します。
次の写真は、友人と山の頂上に近いあるキャンプ場に行った時の張り方です。
天気予報では風も無く穏やかなキャンプ日和の予報だったのですが、行って見たら強風が・・・。
写真左側(南)からの風が非常に強く、タープを張るのは止めようかなと思ったのですが、気温も30度近くまで上がって来たので、とてもじゃないがタープが無いと過ごせないという事で張る事にしました。

風が入らないよう左側を低めに張り、且つ風をやり過ごすためタープ全体を低くセットしました。
爺はロースタイルキャンプのため、低くても何の問題もありません。
ちなみに写真の方は友人で、奥に見えるワンポールテントは友人のテントです。
写真右に少しだけ写っているのが爺のテント、Amazon限定カラーのコールマンのツーリングドームLXです。

夕方になるとますます風が強くなってきて、アルコールバーナーでは調理出来そうになかったので、タープの南側の端を地面に着くようにセットしました。
これによってほとんど風が当らなくなり、アルコールバーナーと岩塩プレートを使って焼肉を楽しみながら夜を過ごすことが出来ました。
結構バタつきはありましたが、特に何の問題も無く過ごすことが出来ました。
また、次の日の朝も相変わらず風が吹いていましたが、タープのおかげで風も当たらない快適な状態で朝食を楽しむことが出来ました。
このように、山の天気は変わりやすいので注意が必要ですし、DDタープのような臨機応変な張り方が出来るタープは非常に便利です。
この時に使用していたタープポールは伸縮式の無段階で高さを調整出来るポールだったので、タープを張った状態で自在に高さを変えることが出来て非常に便利でした。

おわりに
今回はタープについてのご紹介でしたが、いかがでしたか?
テントなどとは違い、キャンプデビューには必ずしも必要というアイテムではありませんが、日除けとしてはもちろん雨除けや風除けとしても使用出来るタープは非常に便利なアイテムであることは間違いありません。
特に夏場のキャンプデビューを予定している方にとっては必須アイテムと言えますので、ご予算に余裕がある方は是非この記事を参考に購入する事をおすすめします。
次回のキャンプデビューのためのアイテム紹介シリーズは、タープを張るための必須アイテムである、タープポール、ペグ、そしてガイロープなどのご紹介になります。
それではまた。




コメント