初心者のキャンプデビューを後押しするためのシリーズの第3弾は「お薦めのソロテント」についてのご紹介です。
前回は初心者の方が初めてのテントを選ぶ場合に注意すべき点である、形状や素材、そして耐水圧などに関してご紹介しましたが、今回から2回にわたり具体的なお薦めのテントをご紹介して行きます。
バックパッキング用や登山用、そして一般的なキャンプに使われているものまで、初心者の方が何の問題も無く設営出来て使えるテントをご紹介していますので、この記事をテント購入の参考にしてもらえれば嬉しく思います。
それではご紹介して行きます。
バックパックや登山用ソロテント
ここからは、初心者にお勧めなテントを「バックパックや登山用」そして「一般的なソロキャンプ用」に分けて、それぞれのテントに求められること等やお薦めのテントをご紹介して行きます。
なお、あくまでも爺の独断ですので参考までに。
バックパック用意テントに求められること
バックパックや登山用のテントに求められることは、
・とにかく丈夫である事。
・軽量でコンパクトに収納可能な事。
・設営が簡単で、天気の急変に対応可能な事。
以上になります。
バックパックや登山用のテントは、天気が急変した場合は何処でもすぐに設営出来て、且つ風などにも強い丈夫さが求められます。
山の天気は変わりやすいので、いかなる状況にも対応出来るようなテントが必要になりますので、価格は高価になりますが、必ずバックパック用や登山用の専用のものを選ぶようにして下さい。
初心者にお勧めなバックパックや登山用のテントは通常はより軽量でコンパクトなソロテントをお勧めするのが一般的ですが、ここでは初心者の方がゆったりと過ごせる2人用のテントをご紹介します。
初心者の方はどうしてもに荷物が多めになりますし、ソロテントは圧迫感があるため少しでも広いほうがリラックス出来ると思いますし、ソロ用と2人用の重量もそれほど違わないので、最初は2人用のテントをお勧めします。
ソロに比べて若干高価にはなりますが、最初は快適性を優先する事をお薦めします。
なお、ここで紹介するテント以外にも高性能なテントがありますが、今回は比較的手に入れやすく初心者にも扱いやすいテントをご紹介したつもりですのでお断りしておきます。
バックパックや登山用にお薦めなテント
MSR:ハバハバシールド2
先ずはアメリカのメーカー、MSRのハバハバシールド2を紹介します。
デュオサイズのテントながら、非常にコンパクトで軽量のため、初心者には特に快適なバックパッキングテントという事でご紹介しました。
収納サイズは46cm×11cm、総重量は1.47kgとなっており、デュオサイズのテントとは思えないほど軽量で、余裕でバックパックに入ります。
大きくはありませんが前室も付いているため、雨が降っても靴などが濡れずに済みますし、何よりソロで宿泊する場合はその広さから快適に過ごす事が可能です。
一般的な2人用テントに比べると高価になりますが、その携行性と厳しい環境下での快適性を考えると、決してコスパが悪いとは言えないと思います。
設営も非常に簡単ですし、メッシュの使用を最小限にしてありますので、山岳テントとしても問題なく使用できます。
アライテント:エアライズ2
次は日本のメーカーであるアライテントのエアライズをご紹介します。
エアライズ2は3シーズン用ですが、様々なオプション品を使用する事で4シーズン対応出来、色んな状況下でも使用可能な本格的な山岳テントです。
重量は1.36kgと非常に軽く、本体収納時は30cm×φ15cm、フレームが38cmと非常にコンパクトで、バックパックに余裕で収まるサイズです。
広さは山岳用の2人用テントとしては一般的な大きさで、ソロで使用する場合は中で荷物を広げる事も出来ますし、両サイドの壁が立っていますので以外に広く感じるはずです。
前室はありませんが、2人用という事で広さには余裕がありますので、雨が降ってもシューズを中にしまう事は可能です。
日本を代表する山岳テントメーカーですので、初心者の方も安心してお使いいただけるテントです。
モンベル:ステラリッジテント2
次は日本を代表するアウトドアの総合メーカーであるモンベルのステラリッジテント2をご紹介します。
世界トップレベルの軽量性と耐風性を備えており、本体重量は僅か0.88kg、オプションのレインフライと合わせても1.23kgと超軽量となっていて、非常に携行性に優れたテントです。
なお、山の天気は変わりやすいので、オプションのレインフライだけは最低限揃える事をお勧めします。
その他、スノーフライやグランドシートを組み合わせるなどすればオールシーズンあらゆる状況下でも使用可能ですし、独自の吊り下げ式構造を採用していて、強風時にも素早い設営や撤収を可能にしています。
レインフライを使用すると前室も出来ますので、雨が降った場合シューズも濡れずに済みます。
モンベルの名はほとんどの方が聞いたことが有ると思いますし、テントのみならずウエアや様々なギアも発売しているメーカーですので、ベテランから初心者の方まで安心して使う事が出来るお勧めのメーカーです。
ソロ(バックパックや登山)テントのまとめ
ここで紹介したテントは全て総重量が1.5kg前後と非常に軽く、バックパックに余裕で収まるテントです。
価格もそれなりに高価になりますが、設営が簡単ですし、強風などの厳しい環境にも対応できますので、天気の急変など何が起こるか分からない登山などには非常にお薦めなテントです。
一般的なソロテント
キャンプで一般的に使われるソロテントは、車で移動する事を前提とした選択になっていますので、バックパックや登山用として紹介したテントに比べて重量が増えていますが、快適性に関しては優れているものが多くなっています。
一般的なソロテントに求められること
一般的なソロ用テントに求められる事は、
(車やバイクでの持ち運びを前提とする。)
・快適に過ごせること。
・自分の個性や嗜好を表現できること。
・設営が簡単な事。
以上になります。
快適に過ごせるというのは、ソロだろうがデュオだろうが、またファミリーだろうが必要な要素になります。
しかし見方を変えれば、多少窮屈だろうが自分の個性を主張出来たり、思考を表現できることもそのキャンパーにとってはある意味快適な空間と言えます。
初心者の方には基本的にドームテントをご紹介していますが、今回は個性や嗜好という意味でパップテントと言う軍用型のテントも敢えてご紹介しています。
快適性は劣りますが、武骨なスタイルでソロキャンプを楽しみたいという方もいると思いますし、キャンプブームが去り価格も大幅に下落していますので、今が買い時という事もありご紹介しています。
また、設営が簡単であるという事は、一人で設営する上で非常に大事な事ですし、設営時間が短ければその分キャンプを楽しむ時間が増えるのでいろんな事が出来ます。
キャンプって時間が過ぎるのが早いですし、時間に追われる事が多いので、設営に時間が掛からないのは非常に有難いです。
コールマン:ツーリングドームLX
ご存じコールマンのツーリングドームLXの紹介です。
あまりにも有名なテントですので今さら説明は必要ないかもしれませんが、長年愛され続けている信頼のおけるテントです。
と言うか、爺がソロキャンプに使っているテントもツーリングドームLXで、長年愛されている理由が分かる素晴らしいテントです。
これより一回り小さいツーリングドームSTというソロテントもありますが、車もしくはバイクでの移動を想定した場合は多少重くなっても問題ありませんし、居住性に優れていますので初心者にはLXのほうが適していると思います。
広めの前室が付いていますので、雨の際もシューズが濡れずに済みますし、十分に換気しながらであれば前室で調理も可能で、雨でも快適に過ごすことが出来ます。
設営も簡単で風にも強いため、初心者には非常にお勧めのテントになります。
モンベル:ムーンライトテント2
次はモンベルのムーンライトテント2をご紹介します。
モンベルのロングセラーシリーズで、月明かりだけでも簡単に設営が可能な事からムーンライトテントと名付けられたそうです。
雨の多い日本の気候に合わせた最適な生地を使用し、蒸れにくく優れた通気性を備えていますし、春~秋の3シーズン用テントですが、厳寒期以外であれば登山用としても使用出来る強度もあり、当然風にも強いテントです。
本来はバックパックや登山用として紹介するべきかもしれませんしが、同社のステラリッジテント2より若干広く快適で、普通のキャンプもこなしながら時にはバックパックも楽しみたいという方にお薦めするためご紹介しました。
小さいながらも前室も備えていて、雨が降っても快適に過ごすことが出来ます。
高性能なテントですのでそれなりに高価ですが、登山用としても使用出来る強度と、厳冬期以外であればどのような環境下でも快適に過ごせることから、納得できる価格ではないかと思います。
フィールドア:パップテント TC320
次はフィールドアのパップテント TC320をご紹介します。
パップテントとは、軍隊で使用されている軍用テントの事で軍幕テントとも呼ばれていますし、その武骨さが魅力のテントです。
もともとは軍用のテントのため高さも低く、壁も傾斜しているため圧迫感があり、必ずしも快適なテントとは言えませんが、このテントは二股ポールを採用しているため他のパップテントより中を広く使えるのが特徴です。
T/C素材のため丈夫で燃えにくいため焚火を楽しめますし、通気性に優れていますので暑い時期も快適に過ごす事が可能です。
サイドシートや前幕などのオプションを追加すれば、自分だけの快適空間でキャンプを楽しむ事が可能ですが、耐水圧が低いため雨には注意が必要です。
パップテントはキャンプブームの際には価格も高騰してなかなか手が出せませんでしたし、このフィールドアのテントも当時は2万円ほどしたと思いますが、現在は数千円で購入出来るくらい値崩れしています。
他のパップテントも値段は軒並み下がっていますので、パップテントの購入時といえますが、とにかく快適に過ごしたい、雨でも快適に過ごしたいという方にはお勧めしません。
一般的なソロテントのまとめ
対比項目 | コールマン | モンベル | フィールドア | ||||||||
ツーリングドームLX | ムーンライトテント2 | パップテントTC320 | |||||||||
収納時寸法 | 49cm×φ21cm | 35cm×17cm ポール44cm | 73cm×φ20cm | ||||||||
総重量(フレーム含) | 5.2kg | 2.46kg | 7.5kg | ||||||||
室内床の寸法 | W1.8m×L2.1m | W1.50m×L2.20m | W1.05m×L2.00m | ||||||||
室内高 | 1.1m | 1.1m | 1.3m | ||||||||
前室の有無 | 有 | 有 | 有 | ||||||||
フライシート耐水圧 | 1,500mm | 1,500mm | 300mm~400mm | ||||||||
定 価(税込) | 24,970円 | - | - | ||||||||
実売価格(税込) | 20,000円程度 | - | 4,400円~ |
モンベルのムーンライトテント2以外は重量が5kgオーバーとなっていますが、車で移動する場合には何ら問題ない重量と言えます。
フィールドアのパップテント TC320は他のテントに比べると居住性は劣っていますが、オプションのサイドシートや前幕を用意する事で快適なプライベート空間を作りだせる事が魅力でもあります。
またそれらのオプション品を揃えても、他のテントに比べても安価なのも魅力です。
おわりに
今回はバックパックや登山、そして普通のキャンプデビューを計画している初心者の方にお薦めなソロテントの選び方やお薦めのテントのご紹介でしたが、いかがでしたか?
今回ご紹介したテント以外にも様々なテントが数多くありますし、爺が知らない優れたテントもあると思いますが、今回ご紹介したテントはどれも優れたテントですし初心者の方には非常にお薦めなテントです。
快適なテントか否かはそれぞれのキャンパーによって違いますので、この記事を参考に自分がどのようなソロキャンプをしたいか考えて、テント購入の参考にして下さい。
次回のキャンプデビューのためのアイテムのご紹介は、デュオキャンプ用とファミリーキャンプ用のテントについてご紹介したいと思います。
それではまた。
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