初心者必見!釣りに持って行くクーラーBOXを改造し保冷力をUP。

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 スロージギングデビューのためのタックルシリーズ、前回に引き続きクーラーボックスについてですが、今回は保冷力アップのためのクーラーボックスの改造についてです。

 真空断熱材を使っている高価なクーラーボックスであれば、保冷性能も高いので改造とかは必要ないかもしれませんが、最初からそんなに高価なものを買える訳がありません。

 そこで、無理のないように手が届く価格のクーラーボックスを購入し、改造して使うのも一つの手であるという事で、改造してみる事に。

 以前、少しだけクーラーボックスの改造を行い、実際に保冷力がアップしたのを確認済みで、実績はありますので、この記事を参考に是非チャレンジしてみてはいかがですか?

 それでは始めます。

改造したクーラーボックス

Shimano:スペーザ ライト 350 キャスター

 改造するのは、爺が持っているShimanoスペーザライト35Lキャスター付きを改造しました。

 改造して保冷力をアップさせるという目的のもと、スペーザシリーズの中では最も安価なグレードを選択しました。 と言うか、お金が無かったからですけど。

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改造後の保冷力検証

 改造前と改造後の保冷力を、同じような条件で検証しました。

 あくまでも「同じような」と言う事で、全く同じという訳ではありませんが、保冷力がアップしていれば成功、さほど変わらないか悪くなっていれば失敗という感じで判断します。

 なお、今回は検証結果のみを掲載し、検証中の詳細な写真などは除いていますので、詳細を知りたい方は「クーラーボックス改造後の保冷力を検証」という記事をご覧下さい。

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検証方法

 検証方法は、以下の通りとなります。

 なお、検証は2024年の6月~7月に行っています。

保冷力の検証方法

満水の1Lのペットボトル2本を、検証2日前に冷凍庫に入れて凍らせておく。
エアコンを付けない部屋にクーラーボックスを置き、凍ったペットボトル2本を入れる。
 スタートは7時、終了は12時間後の19時。
 条件を同じようにするため、同じような天気と最高気温の日に検証実施。
12時間後にクーラーボックスからペットボトルを取り出す。
溶けた水をペットボトルから排水。
残った氷の重さを測定して判定。

検証結果

 スペーザライト35Lキャスターの検証結果は以下の通りとなります。

項 目スペーザライト改造前スペーザライト改造後
氷の残重量(1本目)599.0g642.5g43.5g
氷の残重量(2本目)604.5g655.0g50.5g
合 計1,203.5g1,297.5g94.0g
残存率60.20%64.90% 

 改造後の検証の日の方が最高気温が高く、条件的には悪かったにもかかわらず改造後の氷の残存率が5%ほど上昇していました。

 この5%という数値がどうなのかは爺には判断がつきませんが、数値的に保冷力がUPしているという事は、成功と言っていいのではないかと思います。

 スペーザライト35Lキャスターの上位モデルであるスペーザベイシス35Lキャスターのノーマル状態の保冷力と比べれば分かると思いますが、そんなにクーラーボックスばっかり買っていられませんので、そこは我慢ですね。

ホームセンター製 35L

 ついでにもう一つ改造したクーラーがあり、次の写真がそれです。

 このクーラーボックスは頂き物で、特に傷んでもいなかったので、「車に積んでおいて、道の駅とかで何か買った時にこれに入れておいてもいいな。」という事で今はかみさんが乗っている車に積んであります。

 聞いた話では、たしかDCMホーマックで売られていたクーラーボックスで、その時の定価が3,000円~4,000円程度だった?と思うという事でした。

 今回改造したスペーザライト35Lキャスターと同じ容量のため、同じような条件で保冷力を比べてみようと思い検証してみました。

 後で気付いたのですが、まぬけな爺は改造前の保冷力を測定していなかったのを思い出し、今になってたいへん後悔しています。

 毎回の事ですが、「後悔先に立たず」ですね。

保冷力検証

 検証方法はスペーザライト35Lキャスターの時と同じで、気象条件も同じような日を選んで行いました。

 結果は以下の通りです。

項 目スペーザライト改造前スペーザライト改造後ホームセンタークーラー改造後
氷の残重量(1本目)599.0g642.5g585.5g
氷の残重量(2本目)604.5g655.0g579.0g
合 計1,203.5g1,297.5g1,164.5g
残存率60.2%64.9%58.2%

 ホームセンタークーラーの改造前のデータが無いので何とも言えませんがスペーザライト35Lキャスターの改造前の数値に近いので、それなりに改造の効果はあったのではないかと思います。

 スペーザライト35Lキャスターの実売価格は20,000円程度、ホームセンターのクーラーが4,000円とすると、約1/5の価格のクーラーに少し手を加えるだけで、メーカー品のクーラーに近い保冷力を得られたという結果になりました。

 今回は1回だけの検証結果で判断していますが、3回の検証の平均値を出せばもう少し正確な数値が出ると思いますので、機会があったらやってみたいと思います。

 爺の願いとしては、真空断熱材を使用した最高級のクーラーボックスを同じような条件で比べてみたいですね。

 同じ容量で数万円以上の価格の差がありますので、その価格の差が保冷力にどのくらいの差をもたらすのか試してみたいと思いますが、そうは簡単にはいかないですね。

改造の準備

 それではここから具体的な改造の方法をご紹介します、と言っても、解体してアルミテープを貼ったりするだけですが。

材 料

 改造に使用する材料は次の通りです。

 先ずはアルミテープです。

 一番多く使うと言うか、これしか使わない時もあるくらいで、これ解体したクーラーボックスの貼れるところに貼るという感じになります。

 これは100円ショップで購入したもので、10m巻きが100円、これは20m巻きなので200円で売っていたものですが、この前行って見たら20m巻きは売っていませんでした。

 かなりの量を使うので、35Lであれば最低でも30mは準備したほうが安心だと思います。

 この写真も100円ショップで売っているもので、保温用のアルミシートになります。

 これは解体したクーラーボックスの断熱材の周囲に貼ったり、隙間などに貼って使います。

 これは厚さが3mmのシートですが、厚過ぎて今回の改造には使いませんでした。

 本来であれば1mmの厚さのものが使いやすくて良いのですが、1年中売っている訳では無く秋~冬の季節商品なので、見掛けたら買っておいたほうがいい商品です。

 ShimanoDaiwaなどの有名メーカーのものは、断熱材と本体ケースの間にほとんど隙間が無いので、アルミシートを貼ってしまうと組立できないものがほとんどですので、少しでも薄いものを準備して下さい。

 しかし、ホームセンター等で売っているものは隙間があるものが多く、その隙間にこのアルミシートを挟むことで保冷力アップを期待するものです。

 次の写真は、先日100円ショップで買ってきたアルミシートです。

 厚さが1mmのシートで、大きさが160cm×90cmとなっています。

 この厚さであればホームセンターの安価なクーラーボックスの本体ケースと発泡スチロールの隙間に収まるかもしれませんので、時間が出来たら再度改造にチャレンジして見ようと思います。

 もしかすればスペーザライト35Lキャスターにも収まるかもしれませんので、あと2本くらい買っておこうかと思っています。

 上手く行ったら保冷力がアップしたかどうか、再度記事にしたいと考えています。

改造の注意点

 クーラーボックス改造の注意点としては、とにかく無理やり剥がしたり外したりしないという事です。

 力ずくで剥がそうとして本体ケースが割れたりすると、最悪は使い物にならなくなったりしますので、とにかく無理せずゆっくりと行う事です。

 クーラーのゴムパッキンを外すとネジが現れたり、シールが貼られている所にネジが有ったりしますので、どうしても外れない場合にはネジが残っていると思って下さい。

 とにかく焦らずゆっくりと確認しながら行う事です。

 ShimanoDaiwaなどの製品は、強度もしっかりとしたものが多いので、かなりの数のネジが使われていることが多いですが、ホームセンターで売られているものはネジがほとんど使われていないものもあります。

 そのような場合は、ケースの端などが爪状になっていて、それを引っ掛けて止まっているものが多いので、しっかりと確認すれば比較的簡単に分かります。

 しかし、そのようなクーラーの場合、隙間にアルミテープやアルミシートを貼り過ぎたりすると、ケース本体がふくれたりして爪が引っ掛からずに組立できない場合がありますので注意が必要です。

 YouTube等にクーラーボックスの保冷力アップの改造に関する動画もたくさん出ていますので、同じクーラーを使っている場合はそれを確認しながら作業する事で、効率がアップしますので確認してみて下さい。

 とにかく焦らずにゆっくりと、細部を確認しながら分解を行って下さい。

スペーザライト改造

 それでは改造方法について、簡単にご紹介して行きます。

 なお、詳しい改造の方法は「【コスパ最強】100均グッズでクーラーボックスの保衛力アップ?」をご覧下さい。

本体の改造

本体の分解

 先ずはクーラーボックスの分解を行います。

 これはハンドルを取り外した写真になります。

 ハンドルの外し方は非常に簡単で、ハンドルを立てた状態で片方ずつ上から「トンッ」と叩けば外れます。

 最初から強く叩かずに、徐々に力を入れながら叩くと、意外に簡単に外れますので、素手でも全く痛くありませんし、手袋などは必要ありません。

 作業しやすいように蓋を外します。

 こういう時に蓋が外れるクーラーボックスは便利です。

 次は本体下部の水抜き栓を外します。
 (写真は水抜き栓を外したものです)

  プラスチック製のナットを、モンキースパナ等で弛めて取り外します。

 次は蓋のロックが掛かる爪の部分の金具を取り外します。

 これはプラスドライバーで簡単に外すことが可能です。

 次はハンドルの取り付け部分のボルト2本を外します。

 ボルトは小さなやつなので、無くさないように何かに入れておくことをお勧めします。

 全てのボルトを外したら、内枠と断熱材を手で少しづつ引っ張れば簡単に外れます。

 上:断熱材(発泡スチロール)
 中:本体内枠
 下:本体外枠

 以上の3つに分かれます。

本体の改造

 これが断熱材にアルミテープを貼った写真です。

 四隅はキャスターや脚の部分になり、その部分には貼りませんでした。

 この写真を見ると、面倒がらずに貼っておくべきだったと思います。

 こういう所で爺の性格が分かると思います。

 これは本体内側のケースにアルミタープを貼った写真です。

 今回の本体の改造は以上になりますが、まだまだ貼れる所だらけですので、保冷力もあだまだアップ出来そうです。

蓋の改造

蓋の分解

 蓋の裏側のボルトをプラスドライバーを使って全て取り外します。

 次は蓋のパッキンを取り外して、隠れているボルトも全て取り外します。

 ドライバードリルなどの電動工具は強すぎて壊してしまう危険性があるため、普通のドライバーを使用する事をおすすめします。

 蓋は3枚に分解できます。

 左:蓋上部ケース(天板)
 中:蓋下部ケース(内側)
 右:断熱材(発泡スチロール)

蓋の改造

 断熱材の裏表の貼れるところ全てにアルミテープを貼ります。

 これが断熱材の裏側の状態です。

 蓋の改造はこれで終わりになります。

 蓋に関してもまだまだ貼れる所だらけで、今になって後悔しています。

クーラーボックス組立

 全ての改造が終わったら、解体とは逆の手順で組み立てていきます。

 なお、アルミテープだけで改造した場合は問題無いと思いますが、アルミシート等で隙間を埋めた場合はきつくて入りにくい場合がありますので、あまりきつすぎる場合は無理せずにアルミシートを取り外す事をお勧めします。

 ケースが膨らんでしまったり、ケースの接続部がちゃんと締まらなくて隙間が空き、かえって保冷力が落ちたり、また最悪はケースが壊れたりすることが考えられますので、絶対に無理しないようにして下さい。

 また、ボルトの締め忘れなどが無いよう、最後は全箇所を確認して終わりです。

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ホームセンタークーラーBOX改造

 それでは、ホームセンターのクーラーボックスを改造した様子をご紹介します。

 これがホームセンターのクーラーボックスの本体を解体し、アルミテープを貼って改造した写真です。

 上:外枠
 中:内枠
 下:断熱材

分解するのも簡単で、本体はボルトを一切使っていないため、こじ開けるためのマイナスドライバーが2本あれば簡単に解体出来ます。

 前回の残ったアルミテープだけでは足りないので、キッチン用のアルミホイルも使って改造しています。

 アルミホイルはこの時に初めて使いましたが、意外に良さそうな感じがしましたので、もしもアルミテープが足りなかったときは代用できると思います。

 これが蓋を解体して改造した写真です。

 構造が簡単なので楽でした。

改造の反省点

スペーザライト改造の反省点

 この記事を書きながら改めて思ったことは、スペーザライトの場合は、断熱材の細部へアルミテープが貼られていない部分があること。

 また、本体外枠の内側にはアルミテープが全く貼られていないという事について非常に後悔しています。

 本体外枠と断熱材の隙間はほとんど無いとは言え、アルミテープを貼るくらいは大丈夫だと思いますので、かなり手抜きをしていることがわかります。

 これは爺のいい加減さから来ているところですし、何時も後になって後悔してしまうのです。

 年が明けたら早めにその部分を含めて再改造し、保冷力のアップを図りたいと思いますので、その結果をご報告したいと思います。

 結果はどうなるか分かりませんが、手を抜くとこれほど保冷力に差が出る、と言う結果になれば面白いですね。

ホームセンタークーラー改造の反省点

 ホームセンターのクーラーボックス改造に関しても、1mmのアルミシートであれば本体ケースと断熱材の隙間を埋める事が可能かもしれませんし、スペーザライトと同様にまだまだアルミテープを貼れる箇所があったなと、今になって後悔しています。

 これに関しても、次回再改造して保冷力の再検証を行いたいと思いますので、その際には再度ご報告いたします。

おわりに

 今回はクーラーボックスの保冷力アップのための改造方法や、保冷力の検証などについてのご紹介でしたがいかがでしたか?

 前回はクーラーボックスの選び方などについてでしたが、保冷力が優れているものを購入出来ればそれに越したことはありません。

 しかし、そのような製品はそれなりに高価ですので、初心者の方が購入するのはかなりに負担になります。

 低価格のクーラーボックスでも、100円ショップの商品を使って保冷力をアップさせる事は可能ですし、たった数百円で高価なクーラーボックスに少しでも近づける事が可能です。

 この改造方法は誰でも簡単に出来ますので、興味がある方は是非チャレンジしてみて下さい。

 見た目は安価なクーラーボックスでも、上位モデルに負けない実力を持ったクーラーボックスに改造し、釣った魚を持ち帰って美味しくいただく。

 これもまた、ある意味釣り人の特権?ではないでしょうか。

 次回のスロージギングデビューシリーズは、釣り場でのトラブル回避方法などについてご紹介したいと思います。

 それではまた。

 

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