キャンプ用CB缶ストーブ。初心者向け、簡単で手軽な使い方ガイド。

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 今回は初心者のために、CB缶を使用するガスストーブの種類や上手な使い方についてご紹介していきたいと思います。 

 前回の「OD缶を使用するストーブ」と合わせ、キャンプ用ガスストーブを網羅する内容となっていますので、ガスストーブの購入を考えている方の参考になれば幸いです。

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 爺が見た限りでは、昨今のキャンプ場などで見掛けるガスストーブやバーナーの半数以上はCB缶を使用するストーブですし、実際はもっと多いかもしれないというくらい増えています。

 爺もついに今年、CB缶ストーブデビューをはたしましたが、火力は強いし使いやすいし、結構カッコいいしで、イメージしていたのと全く違いました。

 実際に使ってみて、「これだもん、売れるよな。何でもっと早く買わなかったんだろう。」と、驚きとともに後悔したことを思い出します。

 今までは「キャンプ用のガスストーブと言ったらOD缶だろう。」という、古い人間特有の既成概念にとらわれていたのだと思います。

 そんな爺も、今では孫達と庭で外飯を作って食べる時も、秘密基地(趣味部屋)で家キャンする時も、ほとんどがCB缶のストーブを使っているくらいです。

 という事で、今回は初心者はもちろん、爺と同じような使わず嫌いの方に向けた、CB缶ストーブの魅力と上手な使い方をご紹介します。

 それでは始めましょう。 

CB缶とは

 そもそもCB缶とはどんなものなのでしょう。

 CB缶とは、Cassette Gas Bombe(カセットガスボンベ)の略で、発売当初は家庭用カセットコンロなどで屋内での使用を想定したガス缶だったそうです。

 しかし今では、キャンプなどの屋外で使用するためのバーナーヘッドが各メーカーから発売され、コロナ禍もあり一気に世の中に広まり使用されるようになったという事です。 

CB缶の特徴

 それではCB缶の特徴をご紹介していきます。

CB缶のメリット

CB缶の主な特徴は、

・コンビニやスーパーなど、何処でも購入可能。

・価格が安く、ランニングコストを低く抑えることが出来る。

・余ったガスは卓上コンロに使用出来る。

・低温でも使用可能なパワータイプのCB缶も発売されている。

・燃焼時間が長い。

 以上が主なメリットです。

 とにかく何処でも購入出来て安価だというのが最大のメリットです。

 また、最近はキャンプやアウトドアで映える、お洒落なCB缶も発売されています。

CB缶のデメリット

CB缶のデメリットは、

・低温での火力の安定性がOD缶に比べて劣る。
 (現在はパワーガスタイプのCB缶が発売されていて、ある程度の低温でも使用可能)

・サイズが大きいため、収納性に劣る。

・パワーガスタイプのCB缶は、OD缶と同様にアウトドアショップやネットでの購入となる。

 以上がCB缶のデメリットです。

 OD缶に比べて低温での火力の安定性は劣りますが、真冬以外であれば問題無く使用できます。

 また収納性については、現在は普通のCB缶の約半分の容量のものが発売されており、縦長タイプのソロクッカーにスタッキング可能ですが、バーナーヘッドまでは収納できないため、登山やバックパッカーには向かないと思います。

 しかし、収納性に関しては、移動手段が車などであればそれほど問題無いと思います。

CB缶ストーブの種類

 CB缶のストーブもOD缶と同様に一体型と分離型がありますので、それぞれの特徴についてご紹介していきます。

CB缶一体型のストーブ

 CB缶一体型とは、バーナー本体とCB缶を直接繋いで使用するタイプのストーブです。

CB缶一体型のメリット

一体型のメリットは、

・構造的に重心が低く、クッカーを載せた時の安定性が高い。

・バーナー本体とCB缶の接続が簡単。


・数値以上の火力の強さを感じる。(爺の勝手な感想です。)

・OD缶一体型のバーナーより安価である。

 調理の際の安定性はもちろん、とにかく手軽に簡単に使用できるというのが最大のメリットで、CB缶のセットも「押して捻るだけ。」で、初心者はもちろん誰でも簡単に使う事が可能です。

 また、以前実際に火力を比べてみた事がありますが、数値以上の火力の強さを感じましたし、使ってみなければ分からない火力の強さがあるという事に改めて気付かされました。

 そして、CB缶のストーブ本体はOD缶一体型のストーブ本体に比べて安価なものがあり、必要であれば2台用意してファミリーキャンプに使用する事も可能。

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CB缶一体型のデメリット

一体型のデメリットは、

・大きなクッカーや焼き肉用の鉄板を使用する時は、CB缶が輻射熱で熱くならないよう注意が必要であり、熱がこもるウインドスクリーンは厳禁。

・CB缶の部分がデッドスペースとなる。

・ストーブ本体の構造により脚の部分が熱くなる製品があるため、設置箇所には注意が必要。

 以上がデメリットです。

 一体型の一番のデメリットは、クッカー等からの輻射熱によってCB缶が熱いくなる危険性があるため十分に注意が必要という事です。

 これさえ気を付ければあとは何の問題も無く使う事が可能です。

遮熱板の有無について

 メーカーによってCB缶一体型のストーブに遮熱板が付いているものとそうでないものがあります。

 「やっぱり付いていないとダメ?」と思われる方が多いみたいですが、結論を言いますと、普通の使い方をしている分には遮熱板は無くても何ら問題はありません。

 極端にゴトクからはみ出るくらい大きなクッカーを載せたり、鉄板を載せたりするのは論外で、あくまでも取説通りの普通のクッカーを使っていれば問題は無いという事です。

 これはCB缶内部のガスが気化する時に気化熱によって周囲が冷やされるため、CB缶が冷やされるからです。

 長時間燃焼させていると、CB缶の上部はクッカーからの輻射熱によって温められますが、ボンベの下部は気化熱によって冷やされて、時には水滴が付くくらい冷えています。 

 それでも心配な方は、遮熱板遮熱テーブルというのがあります。

 特に遮熱テーブルに関しては、輻射熱を遮る事はもちろん、CB缶の上がテーブルとして使用出来るため、デッドスペースの解消にもなり、むしろこちらのほうがメインの役割ではないかと思います。

遮熱テーブル

CB缶分離型のストーブ

 分離型とは、バーナー本体とCB缶をフレキシブルなガス管(ホース)で繋いで使うため、本体とCB缶を離して使う事が可能なストーブです。

CB缶分離型のメリット

分離型のメリットは、

・バーナー本体とCB缶を離して使用出来るため、輻射熱を気にせずに調理が可能。

・バーナー本体の重心が低く、クッカーを載せた時の安定性が高い。


・風が強い時にはウインドスクリーンが使用可能。

・ゴトクが大きく、大きなクッカーを載せての調理が可能。

 以上が分離型のメリットです。

 とにかく輻射熱を気にせずに調理が可能であり、大きなクッカーでの調理や、鉄板を使用しての焼肉なども可能なのが分離型の最大のメリットです。

CB缶分離型のデメリット

CB缶一体型ストーブの使い方

CB缶一体型ストーブの適した使い方

CB缶一体型ストーブの適した使い方は、

・ソロ~2人(最大でも3人)でのキャンプ。

・何処でも手に入るCB缶の利点を生かしたバックパッキング。

・手軽に行なえる家キャンプ。


・ストーブ本体が安価であるため、2台購入してファミリーキャンプや圃場ストーブとしても使用可能。

 以上となります。

 輻射熱の関係で、あまり大きなクッカーを使用出来ないため、基本的にはソロ~2人程度のキャンプに適していますが、安価であることを活かして2台用意すればファミリーキャンプも可能です。

 また、燃料であるCB缶が何処でも手に入るため、長距離を何日も掛けて行うバックパッカーの方にとっては強い味方と言えるでしょう。

 そして、ほとんどの方の家には必ずと言っていいほどCB缶のストックがあると思いますので、いつでも手軽に家キャンプを楽しめるというのもいいですね。

CB缶一体型のお勧めストーブ

ForeWinds(Iwatani):コンパクトキャンプストーブ

 IwataniのアウトドアブランドのForeWindsから発売されているコンパクトキャンプストーブです。

 ジュニアコンパクトバーナーと言えば分かりやすいと思いますが、それをさらにアウトドア感を高めた製品がコンパクトキャンプストーブで、ガス栓のつまみがワイヤーになっていたりするくらいで、内容はほとんど変わりません。

 非常に使いやすいストーブで、バーナーヘッド部がすり鉢状で、さらにゴトクが風防の役目を果たしていたりするため、カタログ上の火力は2,300kcal/hと小さ目ですが、実際に調理する時の火力はもっと大きく感じます。

 ガスを燃料とするシングルバーナーでは日本で一番売れてるという話からも分かるように、その使い勝手の良さがわかります。 

 セミハードケースが付属しますので、持ち運びの際にも安心です。

 SOTOST-310と双璧をなすストーブで、最初の1台にお勧めなCB缶ストーブです。

SOTO:レギュレーターストーブ ST-310

 次は、SOTOレギュレーターストーブST-310です。

 Iwataniジュニアコンパクトバーナーと常に比較されますが、甲乙つけがたい素晴らしいストーブです。

 火力は2,500kcal/hとなっており、今回紹介する一体型ストーブの中では一番大きい製品です。

 脚が4本で安定性が高いですが、ゴトクと一体となっているため脚が熱くなるため、下を焦がしたり溶かしたりしてしまう危険性があり、注意が必要です。

 脚に付ける耐熱のシリコンゴムを使用する事をお勧めしますが、それでも手を触れると火傷の可能性がありますので注意して下さい。

 また、ストーブを設置した状態で点火するには、オプションのアシストレバーを付ける必要がありますし、これについては必須と言えます。

 これが爺が使っているST-310で、オプションの点火レバーと耐熱のシリコンゴムを付けた状態の写真です。

 この状態でも手で触れると火傷の可能性がありますので注意して下さい。

 爺はオレンジを選択しましたが、この他にも様々な色がありますので、自分の好きな色を選択してください。

使用中止と製品の回収について

 なお、ST-310の製品の使用中止と製品の回収等についてインフォメーションされていますので、こちらから確認してください。

 「レギュレーターストーブ  使用中止のお願いならびに回収・交換のお知らせ」

 皆さん対応済みかと思いますが、まだの方はお急ぎください。

ForeWinds(Iwatani):マイクロキャンプストーブ

 ForeWindsマイクロキャンプストーブの紹介です。

 コンパクトキャンプストーブジュニアコンパクトバーナーの弟分的なストーブで、火力は2,000kcal/hと今回紹介する中では一番小さな出力ですが、実際には数字以上の火力を持つストーブです。

 これもバーナーヘッド部がすり鉢状になっていて風にも強い構造になっております。

 本体の脚が3本で、一見すると不安定なように思えますが、CB缶をセットすると何の不安も感じさせないくらい安定しますので、調理には不安はありません。

 重量が186gの非常にコンパクトなストーブで、セミハードケースが付属しますので壊すことなく安心して持ち運びが可能です。 

SOTO:レギュレーターストーブ TriTrail ST-350

 最後は、SOTOレギュレーターストーブ TriTrail ST-350です。

 非常にコンパクトなストーブで、ForeWindsマイクロキャンプストーブの186gより軽い135gとなっていますし、ST-310と比べると約200gも軽くなっています。

 また、これだけ小さくて出力は2,200kcal/hあり、カタログ上のスペックではコンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブの中間的な出力で、バーナーヘッドは風に強いすり鉢状になっています。

 メーカーが登山用と記してあるという事は、それだけ自信があるという表れだと思いますし、サイズを見ても本気で登山用のCB缶ストーブを作ろうとしたことがわかります。

 爺も、そして周りでもまだ使っている方がいないので、実際の使い勝手の事は何とも言えませんが、一度は使ってみたいと思いますし、出来れば購入したいと思っています。

 秋の競馬のG1レースに賭けるしかないですね。 

IwataniとSOTOの比較記事

CB缶分離型ストーブの使い方

CB缶分離型の適した使い方

CB缶分離型ストーブの適した使い方は、

・輻射熱によるCB缶への影響を気にすることなく大きなクッカーで多量に外飯を作る場合。

・鉄板を使って鉄板焼きや焼き肉を楽しみたい方。

・多人数(ファミリー)でのキャンプ。

 以上が分離型ストーブの適した使い方ですが、 とにかく多人数(ファミリー)でのキャンプには持って来いで、輻射熱をあまり気にせず大きなクッカーや鉄板などを使って調理し、楽しむにはもってこいです。

 多人数の調理を数種類作るとなると1台のストーブでは限界がありますので、本来であればCB缶一体型のストーブがもう1台有ればベストですが、カレーやシチューなどを大量に作る場合には分離型は非常に便利です。 

CB缶分離型のお勧めストーブ

SOTO:レギュレーターストーブFUSION ST-330

 SOTOレギュレーターストーブ FUSION ST-330です。

 爺はCB缶分離型ストーブに関してはこの製品以外知りません。

 火力は2,200kcal/hとあまり大きくありませんが、バーナーヘッドはすり鉢状で耐風性に優れており、ゴトクも大きく脚も安定しているため大きなクッカーも何の問題も無く載せて調理する事が可能です。

 それでいてコンパクトに収納可能ですし、専用マルチケースに収納すれば安心して持ち運びも可能です。

変わり種CB缶ストーブ

SOTO:G-ストーブ ST-320

 SOTOG-ストーブ ST-320を紹介します。

 斬新な構造とデザインで、高機能かつコンパクトなボディで、収納時には厚さ25mmという薄さになるシングルバーナーです。

 バーナー部を2枚のガードで保護するので、頑丈でパッキングもしやすいメリットがあります。

 補助ゴトクを使用すれば様々なサイズのクッカーを載せる事が可能です。

 爺は一度も見た事がありませんが、デザインは本当に斬新ですね。

スノーピーク:HOME&CAMP バーナー 

 スノーピークHOME&CAMP バーナー です。

 卓上コンロからフレームを取り外したようなバーナーで、折りたたんで収納すれば筒状になり、とてもコンロには見えない非常に斬新な見た目の製品です。

 出力は2,100kcal/hとなっていて、調理をするには問題ない火力ですし、対応クッカー径はφ14cm~φ30cmとなっていて、いろんな調理が可能となっています。

 自宅でも使えて、キャンプ場ではその斬新なフォルムで映えること間違いなしです。

災害用としてのCB缶ストーブ

 SOTOレギュレーターストーブ TriTrail ST-350ForeWindsマイクロキャンプストーブのような、非常に小さなCB缶ストーブの登場で、災害用にはOD缶という以前までの優位性は無くなったのではないかと思います。

 もともとCB缶には何処でも簡単に手に入るというメリットもありますし、OD缶に比べて災害時にも比較的手に入れやすいという非常に大きなメリットもあります。

 OD缶ストーブとまでは行きませんが、コンパクトに収納可能となったバーナーヘッドのおかげで災害用持出袋への収納も可能となったのではないかと考えます。

 非常にコンパクトになったストーブ本体と、比較的手に入れやすいCB缶のメリットを活かし、災害用に備えてみてはいかがですか。 

おわりに

 今回はCB缶を使用するストーブの種類や、それぞれに適した使い方などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

 CB缶の特徴としては、燃料の入手のしやすさや低いランニングコスト、それに災害用にも使えるコンパクトさ、そして最近ではお洒落な外観のCB缶も増え、アウトドア感も感じられるようになりました。

 こう言うと叱られるかもしれませんが、以前まではCB缶のストーブは家庭用の卓上コンロの延長のような感じに見られていたような気がしますし、爺も最近までそう感じていたのだと思います。

 しかし、ForeWindsコンパクトキャンプストーブを購入してからはそのイメージは一切無くなり、むしろカッコ良いとさえ思えるようになりました。

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 ある程度の低温でも使えるCB缶も発売されるようになり、以前よりOD缶との性能の差は縮まってきているように思います。

 OD缶のストーブはある程度性能も確立されたような気がしますが、CB缶のストーブに関してはまだまだ進化は続くのではないかと思いますので、目が離されませんし楽しみでもあります。

 次回のキャンプ用品シリーズはガスストーブのまとめとして、OD缶とCB缶のストーブは結局どっちが良いのか、またどのような使い分けが良いのか考えてみたいと思いますのでお楽しみに。

 それではまた。

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