キャンプ用ガスバーナー。OD缶とCB缶、結局どっちがお勧め?

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 今回はキャンプ用ガスストーブのOD缶ストーブとCB缶ストーブ、結局のところどっちがお勧めなのか、という永遠のテーマについて改めて考えてみました。

 前回は「キャンプ用CB缶ストーブ」について、前々回は「キャンプ用OD缶ストーブ」についてご紹介しましたが、どちらも非常に優れたストーブで、甲乙つけがたい性能となっています。

 結論はと言うと、「永遠のテーマ」と言うだけあっていまだに結論は出ていません、というか誰にもその答えは出せないと言ったほうが正解でしょう。

 結局のところ、どのような使い方をするのかでお勧めのストーブが変わってくるという事です。

 初心者の方が、「自分はこんなキャンプがしたいが、その場合どのガスストーブが適しているのだろう?」という悩みをお持ちの方が少なくないと思いますが、この記事を読んで悩みを解決して下されば幸いです。

 なお、始めにお断りしておきますが、「こういう場合には絶対にこのストーブでなければならない。」という訳ではなく、あくまでも使い勝手が良くて適しているという事であり、全く使い物にならないという訳ではありませんのでお伝えしておきます。

 それでは始めます。

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OD缶とCB缶を比べてみた

 先ずは、ガス燃料としてのOD缶とCB缶のそれぞれの特徴を比べてみました。 

比較項目OD缶燃料CB缶燃料
価格が安い×
ランニングコスト×
入手のしやすさ×
低温での使用
強風での使用
サイズ(容量)の種類
スタッキングのしやすさ

 以上が対比した表でした。

燃料缶の価格

 燃料缶の実売価格は以下の通りです。
 (2024年8月中旬時点でのネット通販価格)

項 目OD缶(Primus)CB缶(ForeWinds)
ノーマルガス(250G)ハイパワーガス(250T)ノーマルガス(ノルマル)ハイパワーガス(イソ)
価格(1本当り)550円700円270円370円
価格(3本パック)800円1,100円

 ノーマルガス、ハイパワーガスのいずれもCB缶の実売価格がOD缶の約半値となっていますので、これについては購入を検討する上で非常に大事な点だと思います。

 CB缶は一般家庭でも普通に使われており流通量も多いことから、余計にも価格が抑えられているという事だと思います。

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ランニングコスト

 燃料缶の価格を見ても分かる通り、長期間使用するとなるとそれなりにランニングコストに差が出てきますので、毎週のようにキャンプを行っているヘビーユーザーの方にとっては重要な点だと思います。

 逆に言うと、キャンプはせいぜい年に数回という方にとっては、そこまで気にしなくて大丈夫ではないでしょうか。 

入手のしやすさ

 CB缶はコンビニやスーパー、ホームセンターそして100円ショップなど何処でも手に入りますが、OD缶はアウトドアショップやネットで購入する必要があり、入手のしやすさは圧倒的にCB缶のほうが簡単です。

 一部のホームセンターでOD缶を置いている店もありますが、万が一キャンプに燃料缶を忘れた場合、最悪は火を使えないという事もあり得ますので注意が必要です。

 ただし、CB缶のハイパワーガス缶については何処でも手に入るという訳ではなく、OD缶と同じようにアウトドアショップやネットでの購入となりますので、これについてもご注意ください。

 しかし、高地や冬期の気温が低い時期にはキャンプはしないという方にとってはノーマルガスで十分ですのでこの点については気にしなくて大丈夫です。

低温、強風での使用

 基本的に家庭用として作られているCB缶と違い、OD缶はアウトドアでの使用を想定して作られているため低温や風などにも強く、火力が安定しているのが特徴です。

 登山家の方々がOD缶燃料のストーブを使用していることからも分かるように、現在のところ厳しい環境下ではOD缶燃料一択と言っていいと思います。

サイズ(容量)の種類

 OD缶のサイズは、110・250・500の3サイズ、CB缶は250とその約半分のジュニア缶の2サイズになり、種類の多いOD缶のほうが様々な使い方が可能となっています。

 しかし、実際のキャンプでは500のOD缶の出番はほとんど無いと思われますので、普通の使い方をするのであればOD缶もCB缶も2種類と考えていいと思います。

スタッキングのしやすさ

 ここで言うスタッキングとは、ソロクッカーなどに収納可能か否かという事であり、その基となる燃料缶の大きさは以下の通りとなります。

燃料缶サイズOD缶CB缶
250φ110×H90mmφ68×H198mm
110(ジュニアサイズ)φ90×H65mmφ65×H129mm

 燃料缶の径と高さを見るとOD缶の方がコンパクトなのが分かると思います。

 というか、ソロクッカーなどの多くはOD缶をスタッキングできるサイズに出来ていると言っても過言ではありません。

 特に登山では、OD缶とストーブ本体をクッカーに収納して持ち運ぶことで荷物をコンパクトにすることが可能になり、厳しい環境の中でこれは非常に大事な事になります。

 このように、あくまでもスタッキングという観点から見た場合はOD缶が優れているという事になります。 

OD缶ストーブとCB缶ストーブを比べてみた

 OD缶ストーブとCB缶ストーブを、様々な観点から比較してみましたのでご覧下さい。

比較項目OD缶燃料CB缶燃料
一体型ストーブ分離型ストーブ一体型ストーブ分離型ストーブ
バーナー本体が安価×
燃料缶が安価××
ランニングコスト××
燃料缶とのセットのしやすさ×
携行性(コンパクト性)×
スタッキングのしやすさ×
調理時の安定性×
見た目のアウトドア感
低温での調理
強風での調理×
ソロキャンプ
多人数でのキャンプ
大きいクッカーが使用可××
設置スペースがコンパクト×
ウインドスクリーンの使用××
鉄板を使用しての調理××

 以上となります。

 表を見ると分かりますが、コスト面ではCB缶ストーブが、厳しい環境ではOD缶ストーブが、そして調理時の安定性や輻射熱に対する安全性は分離型のストーブが優れていることが分かります。

 それではこれを基に、自分にはOD缶ストーブが向いているのか、それともCB缶ストーブが向いているのか見て行きましょう。 

あなたはOD缶ストーブ?それともCB缶ストーブ?

 自分に向いているのはOD缶ストーブかCB缶ストーブか、また一体型ストーブか分離型ストーブか、先ほどの表を参考に様々な使い方を考慮してどれが向いているのかご紹介していきます。

OD缶一体型ストーブが適している方

・登山家
 厳しい環境下で使用可能であり、荷物もコンパクトに出来るため。

・バックパッカー
 とにかく荷物をコンパクトに出来る。

・コンパクトさを求める方
 コンパクトなキャンプが好きな方。

・防災用品として
 コンパクトに収納可能であり、防災バックに入れておけるため。

・アウトドア感優先の方
 アウトドアと言えばOD缶ストーブというアウトドア感を優先したい方。

お勧めのOD缶一体型ストーブ

プリムスウルトラバーナーP-153です。

 コンパクトで軽量な本体でありながら3,600kcal/hという高火力を誇り、点火装置も付いていて使い勝手に優れ、普通のキャンプから高地や登山まで幅広く使えるバーナーです。

 OD缶一体型のバーナーを代表する製品です。

CB缶一体型ストーブが適している方

・とにかくコストを抑えたい方
 ストーブ本体及び燃料缶の安さを活かしてコストを抑える。

・長期のバックパック
 何処でも手に入れられるCB缶の利点を生かした長期のバックパック。

・豪華なキャンプ
 ストーブ本体が安価な事を利用して、ストーブを2~3台用意して豪華なキャンプ飯を食べる。

・家キャンプ
 家にあるCB缶を利用して手軽に家キャンプを楽しむ。

・2~3人でのキャンプ
 安定性が高いため、少し大きめのクッカーを載せて2~3人の調理が可能。

・防災用品として
 OD缶ほどではないがコンパクトに収納可能であり、防災バックに入れておけるため。

お勧めのCB缶一体型ストーブ

 IwataniのアウトドアブランドのForeWindsから発売されているコンパクトキャンプストーブです。

 ジュニアコンパクトバーナーと言えば分かりやすいと思いますが、それをさらにアウトドア感を高めた製品がコンパクトキャンプストーブで、ガス栓のつまみがワイヤーになっていたりするくらいで、内容はほとんど変わりません。

 非常に使いやすいストーブで、バーナーヘッド部がすり鉢状で、さらにゴトクが風防の役目を果たしていたりするため、カタログ上の火力は2,300kcal/hと小さ目ですが、実際に調理する時の火力はもっと大きく感じます。

 ガスを燃料とするシングルバーナーでは日本で一番売れてるという話からも分かるように、その使い勝手の良さがわかります。 

 セミハードケースが付属しますので、持ち運びの際にも安心です。

 SOTOST-310と双璧をなすストーブで、最初の1台にお勧めなCB缶ストーブです。

 次は、SOTOレギュレーターストーブST-310です。

 Iwataniジュニアコンパクトバーナーと常に比較されますが、甲乙つけがたい素晴らしいストーブです。

 火力は2,500kcal/hとなっており、今回紹介する一体型ストーブの中では一番大きい製品です。

 脚が4本で安定性が高いですが、ゴトクと一体となっているため脚が熱くなるため、下を焦がしたり溶かしたりしてしまう危険性があり、注意が必要です。

 脚に付ける耐熱のシリコンゴムを使用する事をお勧めしますが、それでも手を触れると火傷の可能性がありますので注意して下さい。

 また、ストーブを設置した状態で点火するには、オプションのアシストレバーを付ける必要がありますし、これについては必須と言えます。

OD缶分離型ストーブが適している方

・登山パーティー
 多人数での登山の際の大きなクッカーを利用しての大量調理。

・寒い季節の多人数(ファミリー)キャンプ
 低温に強い事を活かして冬場などの寒い時期の多人数分の調理。

・鉄板焼きパーティー
 四季を問わず、また輻射熱を気にせずに多人数で鉄板焼きを楽しみたい方。

お勧めのOD缶分離型ストーブ

 プリムスウルトラ・スパイダーストーブ Ⅲです。

 風防を兼ねた大きなゴトクを備えていて、風に強く軽量でありながら3,000kcal/hの火力を有し、高地でも安定した火力を発揮する、OD缶分離型を代表するストーブです。

 次は、スノーピークヤエンストーブ ナギ です。

 火力は2,800kcal/hで分離型にしては若干弱めですが、初めからウィンドスクリーンが付いていて、厳しい環境下でも安定した火力を得られるのが特徴です。

 ゴトクは2段階の高さに調整出来、クッカーの大きさなどによって適した高さで調理が可能です。

CB缶分離型ストーブが適している方

・コストを抑えて多人数で楽しみたい方
 燃料缶の安さと安定性を活かし、大きなクッカーを載せてキャンプ飯を楽しみたい方。

・鉄板焼きパーティー
 冬期以外の季節に、輻射熱を気にせずに多人数で鉄板焼きを楽しみたい方。

お勧めのCB缶分離型ストーブ

 SOTOレギュレーターストーブ FUSIONです。

 爺が知らないだけかもしれませんが、CB缶分離型のストーブはこれしかないのではないでしょうか。

 マイクロレギュレーター搭載で安定した火力を得られ、またバーナーヘッド部がすり鉢状になっているため風に強いのが特徴です。

 ゴトクが大きくて安定していますので、大人数で楽しむには持って来いのストーブだと思います。

今、最も注目しているストーブ

 爺が今もっとも注目していると言うか最も欲しいストーブは、SOTOレギュレーターストーブ TriTrail ST-350です。

 非常にコンパクトなストーブで、ForeWindsマイクロキャンプストーブの186gより軽い135gとなっていますし、ST-310と比べると約200gも軽くなっています。

 また、これだけ小さくても出力は2,200kcal/hあり、カタログ上のスペックではコンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブの中間的な出力で、バーナーヘッドは風に強いすり鉢状になっています。

 メーカーが登山用と記しているという事は、それだけ自信があるという表れだと思いますし、サイズを見ても本気で登山用のCB缶ストーブを作ろうとしたことがわかります。

 爺も、そして周りでもまだ使っている方がいないので、実際の使い勝手の事は何とも言えませんが、一度は使ってみたいと思いますし、出来れば購入したいと思っています。

おわりに

 今回はキャンプ用ガスストーブのOD缶ストーブとCB缶ストーブ、結局のところどっちがお勧めなのか、という永遠のテーマについて改めて考えてみましたが、いかがでしたか?

 結論としては、どちらが優れているという事はなく、どのような使い方をするのかでお勧めのストーブが変わってくるという事です。

 そこで今回は、どのような使い方がそれぞれのストーブに適しているのかご紹介しました。

 様々なシチュエーションを考慮して、様々な使い方をご紹介していますので、きっと皆さんに当てはまるものが有るはずですので、この記事を参考にガスストーブを選択、購入する事をお勧めします。

 次回のキャンプ用品シリーズは、防災グッズとしてのキャンプ用品をご紹介したいと思います。

 2024年8月8日に日向灘で起きたM7.1の地震により初めて南海トラフ地震臨時情報が出され、皆さんも驚いた事と思います。

 災害は起きないに越したことはありませんが、必ず何時かはやって来ますので、今あるキャンプ用品が災害時にどのように活躍するのかご紹介したいと考えています。

 それではまた。

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