

久しぶりに孫2匹を爺が一人で丸1日面倒を見ることになった。
かみさんは仕事で、孫の両親もどうしても抜けられない仕事があるらしい。
正直どうなる事か心配だし、怪獣2匹を野放しにしたら何が起こるか想像すら出来ません。
そうならないようにするためにも丸1日監視する必要がありますが、はたして2匹の怪獣相手に爺の体力が持つかどうか・・・。
孫、襲来。
孫たちが乗った車が到着したかと思った次の瞬間、

じじーっ! じじーっ!
じじどこーっ!
いきなり玄関のドアが開き、孫の靴が宙を舞い玄関に散らばった。

いきなり全開モードかよ。
先が思いやられる・・・。

じゃーお願い。

おいおい、もう行くのかよ。
怪獣2匹はいつものように仏壇に行って「カン、カン、カン、・・・。」と鐘を連打して、お供え物のお菓子をあさっている。
こんなに鐘を鳴らされたらご先祖様もおちおち寝てられないだろう。

じじーっ!
お菓子の袋開けてちょうだい。
お菓子やご飯を食べている時だけは大人しくしているが、それだって長続きするわけではないので、根本的な解決にはならない。
間もなく食べ終わると何時ものように家中を走り回っている。
家中の戸やドアは全て開けっ放しである。
そうしないと間違いなく戸やドアの1枚くらいは吹っ飛んでしまうだろう。
というか、今年一年爺の家が持つかどうか・・・。
時計を見るとまだ2時間しか・・・、先は長い。
そうこうしているうちに仏壇の鐘が・・・。

じじーっ!
お菓子ないよーっ!

えーっ!
ちゃんと見てみろ。

ないよーっ!

まいったなー・・・。
しょうがない、コンビニ行くか。

おーい、お菓子買いに行くぞー!

やったー!

ジャンバー着ろ!
行くぞ!
しょうがないので近くのコンビニへ連れていく事となった。
爺、孫とコンビニへ。
家の近くのコンビニへと向かった。
歩いて5分も掛からない距離だ。
孫ライダーは5歳という事もあって、自動車などには気を付けるようになったが、下のまぐろかちゅお君は落ち着きも無く走り回るので、絶対に手は離せない。
何度も走り回ろうとする孫を引きずりながら、何とかコンビニへ到着。
コンビニに入る前に、

お菓子は1個だよ、わかった?
アイスも1個。

わかったー!

まぐろかちゅお君は爺と一緒だよ。
離れるなよ!

わかったー!
という事でコンビニの中へ。
孫ライダーはさっそくお菓子を探している。
爺はまぐろかちゅお君がコンビニ内を走り回らないように手をしっかりと握り、カゴを取ろうとしたその時、

あーっ!
カゴを取ろうとした時に思わず握っている手を一瞬離してしまった。
こうなるともうどうにもなりません。

おにいちゃーん!
どこーっ!
あとは何のお菓子を持ってくるのか待つしかない。
あちこち走り回っていた孫2匹がお菓子とアイスを1個ずつ持ってきた。
以外に早かったし、何事もなくちゃんと戻って来たではないか。
少しは大人になってきたな。

これでいいの?

うんっ!
という事でレジへ。
レジへカゴを乗せ、店員さんが「ぴっ!」としている時だった。

じじーっ! これーっ!

何?
振り向くとまぐろかちゅお君が人差し指を爺に向けていた。

これーっ! 鼻く〇っ!

はぁ?
よく見るとまぐろかちゅお君の指先に大きな鼻く〇が。
レジをしていた店員さんも最初はきょとんとした顔をしていたが、直ぐにプッと吹き出して後ろを向いてしまった。
爺は何が起きたのか、そしてどうすればいいのかわからずにいたら孫ライダーが、

すげーっ!
おっきい鼻く〇っ!
それを見てまた店員さんが笑いをこらえるため後ろを向いた。

鼻く〇っ、そのままだよ。
じっとしてろよっ!

うんっ、わかった。

孫ライダー、ちゃんと見てろよ。

うんっ!
店員さんが笑いをこらえながら、

はい、〇〇〇円です。

〇〇で。
キャッシュレス決済で支払いレシートを受け取った瞬間、

これだっ!
すぐに近づいてレシートで拭き取ろうとしたら、

あれ、無い・・・。 どこ行った?
でも、拭き取ったふりをしないと・・・。
孫の手を掴んで鼻く〇を拭き取ったふりをしてコンビニを出たところで、

おい、まぐろかちゅお君。
鼻く〇どこ行った?

あのね、指でピッとやったらね、
どっか行った。

何でそうするかな~・・・。
あれだけじっとしてろって言ったのに・・・。

おわりに。
その後、いろいろありながらも何とか1日終えることが出来たが、何でこいつらといるとこんなにもいろんな事が起こるのか不思議でならないが、本人たちはいたって普通にしている。
次から次へとやらかしてくれるものだ。
いったい誰に似てるんだ? と言ったところでどうにもならないのだが。
皆さん、孫を連れて歩く時はティッシュを持って歩いたほうが良いですよ。
何処で鼻く〇を拭き取ることになるかわかりませんから。
そのコンビニに行くと、どこかに鼻く〇が付いていないか気になって、レジの周りをついつい見てしまう爺である。
今回は先日起きた、何とも下らない話でした。
それではまた。

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