先日、チタンクッカーを購入したことをお知らせしました。
蓋が外れなくなるというか、外れにくいというか、そんなクッカーです。
キャンプ用品が好きな爺ですが、その中でもガスストーブとクッカーは特に大好きで、以前からチタン製のクッカーも大いに興味がありましたが、なかなか買うまではいきませんでした。
それは、チタンクッカーは焦げ付きやすくて扱いにくいと言われているためでした。
今回は、チタンクッカーって本当に焦げ付きやすくて扱いにくいのか、実際に調理してみた感想をご紹介したいと思います。
結論から言うと、「確かに焦げ付きやすいが、火加減さえ注意すればアルミクッカーと同じように使える。」という事です。
扱いにくいとは感じませんでしたが、火加減の調整が難しいからそのように言われているのかもしれませんね。
という事で、火加減の調整も含めて使ってみた感想をご紹介していきます。
なお、本来であればキャンプ場に行って試してみたかったのですが、今年のG.Wに川釣りをしていて熊に遭遇してビビってしまった話を他の記事で紹介しましたが、まだ心の傷が癒えていないため、今回も自宅での検証です。
熊、どうにかならないかな~・・・。
熊に追いかけられた経験もありますので、熊には異常なまでにビビっている爺です。
後日、熊に追いかけられたり、目撃したりした経験を記事でご紹介しようと思います。
話がそれましたが、それではチタンクッカーの検証を始めましょう。
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チタンクッカーの特徴
先ずは、チタンクッカーの特徴を確認しておきます。
チタンクッカーのメリット
・とにかく軽い。
・強度が高く、少々ぶつけても凹んだりしにくい。
・錆びないし、耐腐食性に優れている。
・熱伝導率が低く、飲み口が熱くなりにくい。
チタンクッカーのデメリット
・他の素材のクッカーに比べて高価である。
・焦げ付きやすい。
・熱伝導率が低いため、炎が当った箇所だけ熱くなり、調理にムラが出来やすい。
以上がチタンクッカーの特徴です。
デメリットにある通り、焦げ付きやすく調理にムラが出来やすいとあるため、今回はそれらについて検証したいと思います。
なお、チタンクッカー、アルミクッカー、コーティングされたアルミクッカー、ステンレスクッカーの特徴を、参考までに表にしてみました。
項 目 | チタンクッカー | アルミクッカー | ステンレスクッカー | |||||||||||
アルミ無垢 | コーティング有 | |||||||||||||
価格の安さ | × | ◎ | 〇 | △ | ||||||||||
軽さ | ◎ | 〇 | △ | × | ||||||||||
強度 | ◎ | △ | △ | ◎ | ||||||||||
耐腐食性 | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ | ||||||||||
熱伝導率 | × | ◎ | ◎ | △ | ||||||||||
焦げ付きにくさ | × | △ | ◎ | △ | ||||||||||
保温性 | 〇 | × | △ | ◎ | ||||||||||
焚火での調理 | 持ち手の素材による | 持ち手の素材による | × | 持ち手の素材による |
焚火での調理は、持ち手などが燃えたり溶けたりするもので無ければ全て大丈夫ですが、コーティングされているものはそれが剥がれたり傷ついたりするのでお勧めしません。
また、煤によってクッカーが直ぐに黒くなりますので、特にピカピカのステンレスクッカーを使っていて、それが気になる方にはお勧めしません。
ご飯を炊いてみた
それでは先ずご飯を炊いてみて、まんべんなく熱が行き届き、上手く炊けるか検証してみます。
比較する意味で、チタンの他にアルミ無垢のクッカーとコーティングされたアルミクッカーを使い、全て同じような条件でご飯を炊いて検証します。
使用するストーブは全てCB缶ストーブです。
以上の3台を使います。
使用するクッカーは、
炊く米の量は全て0.5合で、1時間浸水してあります。
なお、TITAN MANIAにST-310を使ったのは、バーナーヘッドがドーム形状で、他のストーブに比べて炎が広くクッカーに当たるので、少しでもチタンの熱伝導率の低さを補おうという考えでした。
全て同時に炊き始めます。
火加減はいい加減で、全て爺の勘です。
炎の強さと吹きこぼれ具合を見ながら同じように炊きます。
そして、これが炊き上がった写真です。
見た感じでは3つとも上手く炊き上がっているみたいで一安心です。
ライテック トレックケトル&パンの炊上り
プリムスのライテック トレックケトル&パン、これについては以前「ライテック とれっくけとる&パンを購入」の記事内でもご飯を炊いて検証しましたが、全く問題なく美味しく炊けました。
そして今回は、
見た感じは美味しく炊けているようです。
クッカーへの焦げ付きも無く上手に炊上っていました。
正直、このクッカーについては何の心配もしていませんでしたし、今回の中でも一番ふっくらと美味しく炊き上がっていたと思います。
アルミパーソナルクッカーの炊上り
スノーピークのアルミパーソナルクッカー(大)については、今まで何回も炊いているのである程度の出来は予想できます。
これについても見た感じは上手く炊上っているみたいです。
クッカーの真ん中あたりが若干焦げ付いていますが、無垢のアルミ製クッカーはこんなもんじゃないかなと思います、というか上手に炊けたほうです。
全体に熱が行き渡っていて、炊上りにムラは感じません。
TITAN MANIAの炊上り
最後はチタン製のTITAN MANIAのクッカーセット1100ml+350mlですが、結果はどのように・・・。
若干ですがクッカーの底が焦げ付いています。
炊上り具合もほんの少しですがムラがあり、部分的にボリボリする箇所もありました。
チタンの熱伝導率の低さから、熱が全体に行き届かないからかと思います。
チタンクッカーでご飯を炊いた感想
ライテック トレックケトル&パンとアルミパーソナルクッカーについては、今までもご飯を炊いたことがあるので想定していた通りの炊上りでした。
そして、TITAN MANIAのクッカーセットですが、思っていた以上に上手く美味しく炊けていました。
他のクッカーと比べれば炊上りに多少ムラがありますが、もっと焦げ付いたりもっとムラが出て、場所によってはぼりぼり硬すぎて食べられない箇所が出てくるのではないかと思っていましたが、何ら問題の無い範囲内です。
昔、キャンプを始めたばかりの頃に炊いたご飯と比べると、遥かにこちらの方が上手く出来ました。
初めて炊いてこれなので、慣れればアルミクッカーと何ら変わらないくらいには炊上るのではないかと思います。
目玉焼きを作ってみた
次は、非常にくっつきやすく、焦げ付きも多い目玉焼きを作ってみたいと思います。
使うのはご飯を炊いたクッカーの蓋のほうを使って作ります。
ライテック トレックケトル&パンで目玉焼き
ライテック トレックケトル&パンの蓋で目玉焼きは以前書いた記事内でご紹介しましたが、ほったらかしていても奇麗に作ることが出来ました。
以前紹介した目玉焼きを作っている写真です。
卵を蓋に落とし、クッカーで蓋をします。
ちなみに油はサラダオイルです。
これが焼き上がった写真です。
くっつくことも無く、奇麗にクッカーから剥がれました。
さすがノンスティック加工です。
アルミパーソナルクッカーで目玉焼き
同じようにサラダオイルをひいた蓋に卵を落とし蓋をします。
経験上、アルミクッカーの際は油を多めに引いたほうが焦げ付きが少なくなるようです。
出来上がりがこれです。
若干焦げてしまいましたし、真ん中あたりが引っ付いてしまい、上手く剥がれませんでした。
若干火が強すぎたみたいです。
焦げ付きはこの程度で、洗うと奇麗に取れます。
目玉焼きってアルミだと難しいんです、というか爺が下手なだけですけど。
TITAN MANIAで目玉焼き
アルミと同様、くっつきやすいと言われているチタンにも、油を多めにひいて卵を落とします。
これが焼き上がりの写真です。
見た目はアルミと同じような感じです。
蓋の中央部分が結構焦げ付いていました。
引っ付いていてなかなか剥がすことが出来ず、黄身の部分が破けてしまいました。
焦げた部分はカリカリしましたが、十分食べられますし特に問題は感じられないと思います。
出来はアルミクッカーと大きく変わらないと思います。
いくら洗っても蓋に着いた焦げ跡は消えませんでした。
しかし、使う分には何ら問題ありませんし、気にならないと爺は思います。
あくまでも爺は、ですが。
目玉焼きを作ってみた感想
TITAN MANIAのクッカーセットで目玉焼きを作ってみた感想は、ご飯を炊いたのと同じように、慣れればアルミクッカーと同じように何ら問題無く調理可能という事です。
火加減の調整さえしっかりと行えば、目玉焼きも上手に焼き上げることが可能だと思います。
というか、少々崩れた目玉焼きでも、味は変わりませんから。
むしろ、周囲の白身のカリカリが大好きという方もいるらしいので、その方にとってはチタンで目玉焼きはお勧めです。
腹が減ったのでラーメン煮て食べた
検証しているうちに腹が減ってきたので、ご飯と目玉焼き、それにインスタントラーメンを煮て食べることにしました。
今回は家にあった出前一丁です。
あまり食べたことの無いラーメンですが、多分かみさんが買ってきておいたのでしょう。
食べてみると結構美味しいですね。
腹が減っていると何でも美味しく感じますが。
ご飯も目玉焼きも冷めてましたが、美味しくいただくことが出来ました。
調理してみた感想
ご飯を炊いたり目玉焼きを焼いたりして分かった事は、「火加減を上手く調整出来れば、アルミクッカーと同じように調理は可能。」という事です。
確かに熱伝導率の低さからムラが出やすく、焦げ付きも多いと思いますが、煮物やスープなどの料理であればかき混ぜながら行う事でムラも出ず美味しく仕上がるのではないでしょうか。
例えばカレーやシチューなどを作る場合は、具材を炒める際は油を多めにひいて火加減を調整しながら行い、その後水を加えて煮込む分にはチタンでも全く問題なく出来るのではないでしょうか。
それと、EPIgasのATSチタンクッカーシリーズであれば、アルミを底に吹き付けて熱伝導率を高めているので、アルミクッカーと同じように使用出来るのではないかと思います。
こっちを買っていれば焦げ付きも少ないかもしれないし、蓋が外れなくなる事も無かったろうなと、少々、いやかなり悔やんでいます。
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おわりに
今回は、先日購入したチタン製クッカーを使って実際に調理し、チタンは焦げ付き安くて扱いにくいのか検証してみましたが、いかがでしたか。
使ってみた感想は、先にも書きましたが、
「火加減に注意すれば全く問題なく、アルミ製クッカー同じように調理可能。」
という事です。
「だったらアルミ製クッカーでいいじゃん。」と言われるかもしれませんが、出来るだけ荷物を軽くしたい登山家やバックパッカーなどは、軽いチタン製クッカーが手放せないと思います。
また、耐腐食性に優れていて強度も高いチタンは、長く使うにも持って来いですので、価格は高くなりますがトータルで考えるとコスパも優れているのではないかと思います。
ちまたで言われてことを鵜呑みにして敬遠していたチタン製クッカーですが、今回の検証を行い「もっと早く買うべきだった。」と少々後悔している爺です。
火加減に気を使うのは面倒でもありますが、「手が掛かる子供ほど可愛い。」と言いますので、使っていくうちに愛着が湧いて手放せなくなるかもしれませんね。
熊が怖くてしばらくキャンプにも行けそうにない爺の次の記事も、キャンプ用品のご紹介になるかもしれません。
もしかすれば、普通に使えて普通に蓋が外れるチタンクッカー、ATSチタンクッカーシリーズなどを買っていたりして・・・。
いまだに蓋の事が尾を引いている爺です。
それではまた。
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