爺のキャンプ用品。IwataniとSOTOのストーブを比べてみた。

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 今回は、先日行われたJRAのG1レース、ヴィクトリアマイルの馬券が当り、そのお金で購入したSOTOレギュレーターストーブST-310の火力と使い勝手を、Iwataniのストーブと比較しながら検証したいと思います。

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 ST-310と比較するのは、IwataniのアウトドアブランドであるForeWindsコンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブです。

 特に、ST-310コンパクトキャンプストーブは、CB缶を使用するストーブでは双璧をなす製品で、非常に高い人気を誇り、常に比較され続けてきたストーブです。

 本記事では、「どちらが優れたストーブか。」という事を検証するものではありませんが、実際に使って検証し、どのような使い方がいいのか、購入を検討している方の参考になればと考えています。

 検証方法は以前書いた「ガスバーナーの火力を実際に比べてみた。」「またまた火力を比べてみた。」と同様に行ないました。

 そして、ST-310を使ってみた感想としては、火力も強くて扱いやすく、安定感も抜群なストーブで、人気があるのも分かります。

 ただし、使用するクッカーによっては気を付けなければならない点があり、相性の良いクッカーじゃないと性能をフルに発揮出来ない事もありますので、注意が必要な部分ですね。

 今回は、その辺も含めて検証してありますので、参考にしてみて下さい。

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 それではご紹介していきます。

製品概要

 それではまず、3機種の製品概要をご紹介します。

製品概要SOTOIwatani-ForeWinds
ST-310コンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブ
本体重量330g274g186g
製品サイズ幅166×奥行142×高さ110幅155×奥行155×高さ127幅109×奥行109×高さ122
収納サイズ幅140×奥行70×高さ110幅73×奥行68×高さ109幅71×奥行57×高さ120
ヘッド形状ドーム型すり鉢型すり鉢型
出力2,500kcal2,300kcal2,000kcal
燃焼時間1.5時間 ※カタログ上2.0時間 ※カタログ上2.0時間 ※カタログ上
点火方式圧電点火方式圧電点火方式圧電点火方式
価格6,985円オープン価格オープン価格
実売価格 ※R6.5月中旬5,700円~4,630円~5,000円~

 以上が製品の概要になります。

 カタログ数値上の火力が強い順に、
 ST-310 > コンパクトキャンプストーブ > マイクロキャンプストーブの順になります。

 それぞれが200kcal~300kcalの違いがありますが、実際にお湯を沸かした場合どうなるか楽しみです。 

外観

 次は3機種の外観についてご紹介します。

 先ずはストーブの収納についてです。

ForeWindsの2機種はセミハードの収納ケースになっていますので、少々の事では中のストーブは壊れないようになっています。

一方、SOTOは収納ポーチとなっていますので、間違って重たいものとかを上に載せた場合は、中のストーブが壊れる危険性がありますので注意が必要ですね。

 収納に関してはForeWindsのほうがいいですし、今後はSOTOでも検討してくれることを願います。

これは、本体だけを上から撮影したものです。

左:コンパクトキャンプストーブ
中:ST-310
右:マイクロキャンプストーブ

 ST-310の脚の張り出しが、存在感があります。

3機種の本体のみを逆さにして撮った写真です。

なかなか見ないアングルだと思います。

左:コンパクトキャンプストーブ
中:ST-310
右:マイクロキャンプストーブ

 この写真からも、4本脚のST-310の安定感が際立って見えます。

これがCB缶をセットした写真です。

左:コンパクトキャンプストーブ
中:ST-310
右:マイクロキャンプストーブ

この写真はCB缶をセットした状態の写真を、正面から撮った写真です。

左:コンパクトキャンプストーブ
中:ST-310
右:マイクロキャンプストーブ

 見ての通り、安定感ではST-310が優れているのがわかると思います。

 他の2機種は3本脚で、ST-310に比べるとどうしても不安定に見えますが、CB缶をセットする事により安定感が増しますので、全く問題ない範囲だと思いますが、できればテーブルなどに置いて使用する事が望ましいと思います。

 ゴトクの大きさに関しては、この中ではコンパクトキャンプストーブの一番大きくなっています

 ST-310マイクロキャンプストーブ関しては、脚の安定感の割にゴトクの径が小さいため、大きなクッカーを載せて調理する時は、十分注意して使用して下さい。 

 それと、ゴトク上部に溝が掘ってあり滑りにくい加工がしてありますが、コンパクトキャンプストーブに比べるとクッカーの安定感は低いように思います。

バーナーヘッド形状

 次はバーナーヘッドの形状についてです。

この写真は、3機種のヘッド部分を上から撮った写真です。

左:コンパクトキャンプストーブ
中:ST-310
右:マイクロキャンプストーブ

 ForeWindsの2機種はヘッドがすり鉢状で周囲に風防も付いていますが、ST-310はドーム形状で風防が付いていませんので、これについてはForeWindsの2機種が若干風に強いのではないかと思います。

 さらにコンパクトキャンプストーブは、ゴトクも風防の役割を兼ねていますので、この中では一番風に強いのではないかと思われます。

 風に対する強さについては、後日検証してみたいと考えています。 

炎の形状

 次は炎の形状を見てみます。

 左側のコンパクトキャンプストーブと、右側のマイクロキャンプストーブは、炎が真っ直ぐ上に伸びているのがわかります。

 一方、真ん中のST-310はヘッド部がドーム形状なので、ガスの噴出し部分の炎が広がっているのがわかると思います。

 これは、バーナーヘッドの形状によるものです。

 3機種とも燃焼音は大き目ですが、屋外で使用する場合は気になるレベルではないと思います。 

火力検証

 それでは実際にお湯を沸かして、沸騰までの時間を検証してみます。

検証条件

 ・水量・・・・・500cc(水道水)
 ・水温・・・・・12℃
 ・室温・・・・・20℃
 ・クッカー・・・スノーピーク
アルミパーソナルクッカー(大)
 ・CB缶・・・・Iwatani(カセットガス オレンジ)

 以上が検証行う条件になります。

 CB缶については、公平を期すために全てIwataniのカセットガスを使用し、満タンの状態のボンベを3本用意し、それぞれに装着して検証しています。

 また、お湯を沸かしたクッカーは水道水で冷やし、常温に戻してから次の検証を行いました。

 検証はカタログ上の火力の弱い順に行います。

 なお、沸騰の確認は見た目で判断しますので、±2~3秒の誤差があると思いますが、それくらいは全く問題無いでしょう。

 それでは始めます。

マイクロキャンプストーブの検証

 先ずはマイクロキャンプストーブです。

炎が安定したのを確認し検証開始です。

沸騰までの時間は2分58秒でした。

前回は3分15秒でしたので、17秒早くなっていますが、これは水道水の水温と、室温の違いによるものと思います。

 写真の撮り方が下手くそなので、全く沸騰しているようには見えませんが、確かに沸騰しています。

コンパクトキャンプストーブの検証

 次はコンパクトキャンプストーブです。

検証開始までの流れは同じです。

沸騰までの時間は2分30秒でした。

前回の検証では2分35秒でしたので、約5秒早くなっています。

安定した火力ですね。

ST-310

 最後はST-310も検証です。

これも当然検証開始の条件は同じです。

沸騰までの時間は2分16秒でした。

カタログ上の火力が一番大きいので、早いだろうなと思っていましたが、期待を裏切らない火力ですね。

 人気があるのもうなずけます。

 以上、3機種の検証でした。

 どの写真も沸騰しているように見えなくて申し訳ありません。

検証結果

 検証結果は以下の通りです。

項 目SOTOForeWinds
ST-310コンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブ
火力(カタログ上)2,500kcal2,300kcal2,000kcal
水 量500cc
水 温12℃
室 温20℃
沸騰までの時間2分16秒2分30秒2分58秒
沸騰の順番1番2番3番

 結果は、カタログ上の火力数値通りの結果となりました。

 ・1番と2番の差は・・・14秒
 ・1番と3番の差は・・・42秒
 ・2番と3番の差は・・・28秒

 最大で42秒の差ですが、この差を皆さんはどう思うかです。

 今回は屋内での検証でしたが、屋外で検証すればヘッドの形状や風防の有無によって数値の差が違ってくるかもしれませんし、クッカーの形状でも違いが出るかもしれません。

 今後、屋外での検証も必要ですし、その結果についてもご報告したいと思います。

 また、その際にはOD缶のストーブも加えて検証したいと思います。

気になった事

 今回検証していて気になった事があります。

 最初にマイクロキャンプストーブ、次にコンパクトキャンプストーブの検証を行いましたが、その際には特に何も感じませんでした。

 そしてST-310の検証が終わり、片付けしようと持ち手を握った時に、クッカーに近い側の持ち手がかなり熱くなっていた事です。

 火傷するほどではありませんでしたが、他のストーブの時はそのような事がありませんでした。

 多分これは炎の形状によりクッカーの底から炎がはみ出して、持ち手を熱くしてしまったのではないか、そう考えました。

 そこで今度はクッカーをセットして燃焼させ、その時の炎の形状を確認してみたいと思います。

炎のはみ出し

 それでは検証してみたいと思います。

これがST-310アルミパーソナルクッカーを載せて、炎を全開にした時の写真です。

写真の撮り方が悪くて分かりにくいですが、持ち手側に炎がはみ出しているのがわかります。

 やはりこれが持ち手を熱くした要因のようです。

 長時間全開で使用する場合は、火傷する危険性があるので皮手袋などが必要だと思います。

これがコンパクトキャンプストーブです。

全開にしても炎がクッカーからはみ出ることはありませんので、全開にしても問題ないです。

これがマイクロキャンプストーブです。

これも炎がはみ出ませんので、全開での使用が可能です。

 このようにST-310の場合、アルミパーソナルクッカーのような小さめのクッカーだと長時間全開で使用すると、持ち手が熱くなるため、若干絞って使用したほうがいいと思います。

 特に持ち手がシリコンゴムなどで覆われている場合は、溶けてしまう可能性があるため注意が必要です。

 SOTOには他に、ST-340という火力が2,800kcalの高火力なストーブもありますが、これもバーナーヘッドがドーム形状で、ヘッドの径がさらに大きいので、これについても注意が必要だと思われます。

クッカーを変更して検証

 今度はクッカーをプリムスライテック トレックケトル&パンに替えて炎の検証してみました。

 このクッカーは縦型のクッカーで、アルミパーソナルクッカーより径が小さなクッカーです。

ST-310の検証写真です。

炎がクッカーの底からはみ出て、上に向かっているのがわかると思います。

 写真では見えにくいですが、実際にはだいぶ上まで炎が上がっていました。

 アルミパーソナルクッカーを使用していた時よりさらに注意が必要ですし、持ち手のシリコンが溶けないように、火力を調整する必要がありますね。

 特に、日中は炎が見えにくいので、火傷しないように注意して下さい。

次はコンパクトキャンプストーブです。

これについてはクッカーの底から炎がはみ出ることはありませんでしたので、全開で使用可能ですね。

 また、コンパクトキャンプストーブの場合、ゴトクがすり鉢状になっていますので、縦型の径が小さなクッカーの場合は、バーナーヘッドとクッカーの底の部分が近くなってしまい、効率が悪くなる可能性があるのではないかと思います。

最後は、マイクロキャンプストーブの写真です。

これも炎がはみ出ていないので、全開で使用可能です。

 以上、クッカーを替えての検証でした。

検証結果

 ST-310に関しては、アルミパーソナルクッカーライテック トレックケトル&パンのいずれも、クッカーの底から炎がはみ出ているのが確認できました。

 これがクッカーの持ち手が熱くなった要因なのは間違いないです。

 持ち手がステンレスであれば、熱くても皮手袋をすれば問題無く扱う事が出来ますが、シリコンなどで覆われている場合は、溶けたり燃えたりしないよう注意が必要です。

 アルミパーソナルクッカーより径が大きなクッカーであれば問題ないかもしれませんが、ゴトクが小さいので大きなクッカーだと倒れる危険性があるため、注意が必要です。

 また、クッカーから炎がはみ出る場合、ガスの出方を絞る必要がありますが、そうすると沸騰までの時間が変わることが考えられます。

 という事は、必ずしも火力が強いストーブが優れているストーブとは言えない、という事かもしれませんね。

 検証してみてわかった事は、クッカーとストーブには相性があり、それを考えて選択すべきだという事です。

 沸騰までの時間が早いと言っても1分にも満たない時間ですし、キャンプに行って1~2分を争うような調理をするわけでもありませんので、あくまでも使い勝手を考えて選択したほうが良いと思います。

 自分がどのようなキャンプをするか、人数は何人なのか、クッカーはどれくらいの大きさが必要か、などをよく考えてストーブとクッカーをしたほうが間違いなさそうだという事です。

 それでも、ストーブやバーナー、そしてクッカーなどが大好きな爺は、これからもいろいろ買っちゃうと思いますが。

それぞれのメリット・デメリット

 最後は、3機種を比較・検証して見えてきたメリット、デメリットについてです。

レギュレーターストーブ ST-310

メリット

・3機種の中では一番火力が強い。

・4本脚で幅も広く、安定感は抜群。

・2~3人でキャンプを行う時のメインストーブとして十分な火力である。

デメリット

・径が小さなクッカーの場合、炎がクッカーの底からはみ出るため、火傷の注意が必要。

・ゴトクは滑り止めの加工がされているが、径は意外に小さいため、大きなクッカーを載せる場合は注意が必要。

・風防が無いため、風が強い時に炎を絞って使う場合は、消えないよう注意が必要。
 (これについては後日検証)

 以上です。

 その他、ST-310の場合、点火用のアシストレバーは必需品で、これが無いと調理を行うのに非常に困ります。

 また、脚がゴトクと一体になっているので、調理していると脚が熱くなり、触れると火傷してしまうため、アシストグリップも必要だと思います。

 純正のセット品や、他のメーカーからも様々な物が発売されているので、自分の好みのものを探してください。

 ソロキャンプにも問題無く使えますが、どちらかと言うと2~3人でキャンプを行うには非常に優れたストーブだと思います。

 素晴らしいストーブですし、人気が高いのも理解できる製品です。

 買って良かったです。

コンパクトキャンプストーブ

メリット

・メインストーブとして十分な火力がある。

・バーナーヘッドの周囲に風防があるため風に強い。

・ゴトクが独特の形状で、径が大きなものから小さなものまで使用可能。

デメリット

・脚が3本で幅も決して広くないので、クッカーを載せた時の転倒に注意が必要。

・ゴトクや脚を広げるのが意外に面倒。

・ゴトクがすり鉢状で、小さなクッカーだとバーナーヘッドと底が近すぎて効率が悪くなる。

 以上です。

 その他、ゴトクと脚が分離されているため脚が熱くならず、火傷しにくい。

 脚が3本で安定感という点では若干劣りますが、テーブルの上などで使用する場合は全く問題ありません。

 ST-310に比べて若干火力は落ちますが、2~3人までの調理であればメインのストーブとして全く問題なく使用可能なストーブです。

 いろんなサイズのクッカーが使用可能ですし、使い勝手は非常に優れたストーブですので、人気が高いのも頷けます。 

マイクロキャンプストーブ 

メリット

・非常にコンパクトで、持ち運びが楽。

バーナーヘッドの周囲に風防があるため風に強い。

・シェラカップ等の小さなものでも調理が可能なゴトク。

デメリット

・3機種の中では一番火力が弱い。
 (調理には何ら問題ない火力。)

・脚が3本で幅も狭く、大きなクッカーを使用する際は注意が必要。

 以上です。

 ソロクッカーを使用するには相性が良く、ソロキャンプに向いているストーブと言えます。

 3~4人で行うキャンプの場合、サブのストーブとして考えた方がいいと思います。

 火力が弱いと言っても、ソロでキャンプする場合のストーブとしては十分な火力ですし、非常に優れたストーブであることは間違いありません。

まとめ

 検証したことをまとめてみましたので参考にして下さい。

製品概要SOTOIwatani-ForeWinds
ST-310コンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブ
火 力
本体の安定性
ゴトクの大きさ
ゴトクの安定性
ソロキャンプ
2~3人のキャンプ
3~4人のキャンプ
収納(ケース等)
コンパクト性

 今回検証してみてわかった事は、確かに火力は大事ですし、火力は強いにこしたことはありませんが、ストーブを選択する上では決して一番大事な性能とは言えないという事です。

 どのような使い方をするのか、またストーブとクッカーの相性など、様々な事を考慮して選択する必要があります

 ですので、結局は使う人間によって優れたストーブがそれぞれ違ってくるという事ですね。

 今回の検証を通して、どのようなストーブが自分に向いているのか、購入や買い替えの参考にしてみて下さい。

おわりに

 今回は、たまたま当たった馬券の儲けで購入したSOTOレギュレーターストーブST-310と、IwataniのアウトドアブランドであるForeWindsコンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブを、主に火力を中心に比較してみましたが、いかがでしたか。

 わかった事は、火力が強い事は確かに良い事ですが、それに合わせるクッカーの相性をよく考えないといけないという事です。

 あとは屋外で実際に使用してみて、どうなるかですね。

 それと、最近SOTOから発売になったレギュレーターストーブ TriTrail(トライトレイル)ST-350が非常に気になっていて、今度馬券が当ったら購入しようかな~・・・なんて悪い虫が騒ぎ出しています。

 このストーブは、同じCB缶を使うST-310ST-340と違い、バーナーヘッドがすり鉢状なので、ForeWindsコンパクトキャンプストーブマイクロキャンプストーブと同様に、直噴型の炎になります。

 火力は2,200kcalあり、重さは何と135gと超軽量なストーブで、マイクロキャンプストーブより約50gも軽いという、超コンパクトなストーブです。

 それもこれも、レギュレーターストーブST-310が素晴らしいストーブだったからというのもありますが、同じ超コンパクトなマイクロキャンプストーブと比べてみたいというのもあるからです。

 「そんなにストーブばかり揃えてどうするんだ。」と言われそうですが、好きだからしょうがないんです。

 ということで、この記事がこれからキャンプを始めようと思っている方、そしてガスストーブを購入、もしくは買い替えようとしている方の参考になる事を願っています。

 それではまた。

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