以前、「爺、味噌作りに挑戦」という記事を投稿しましたが、その時にはブログを始める前に仕込んだ味噌の話だったので、仕込んでいる様子の写真も何もない状態の記事でした。
これでは読者さんに味噌作りの楽しさも何も伝わらないだろうと思い、今回は新年を迎えて新たに味噌を仕込んだ様子をご報告することにしました。
去年仕込んだ味噌の味を基に、どんな味の味噌にするか配合を考える所から味噌作りは始まるが、これが思いのほか楽しいですし、この記事がきっかけで味噌作りに挑戦してみようと思っていただければ幸いです。
それでは味噌作り開始です。
手前味噌の作り方。去年仕込んだ味噌の味。
今回仕込む味噌の配合を決めるには、去年仕込んだ味噌の味を確認しなければならなりません。
新しい年を迎えたら、去年仕込んだ味噌を味わってみようと考えていたのでさっそく出してみることに。
「えっ、減ってる。」何と年末に子供と孫が家に遊びに来た際にタッパーに入れて持ち帰ったというではないか。
その時は爺は居なかったし、聞いてもいなかったので知らなかったのですが、2種類の仕込んだ味噌を味見しながら「美味い。」と言い「持って行っていい?」と言われたので持たせてやったとかみさんから知らされた。
特に孫の「まぐろ・かちゅお」君が気に入ったみたいで、
「ばあちゃん、きゅうり。」とかみさんが言われたので、
「きゅうり?何するの?」と聞いたら
「きゅうりに味噌をちゅけて食べるの。」と言ったらしく、きゅうりを渡したら喜んで食べていたそうだ。
お前はオッサンか!
そんなこんなで約半分ほどに減った味噌ではあるが、タッパーに小分けしたあとさっそく味噌汁を作ってみることに。
具材をあれこれ入れるよりは、シンプルに大根だけにしてみた。
さっそく食べてみると、美味い!
仕込んであった2種類の味噌を使い、2種類の味噌汁を作って食べ比べてみたが、どちらも美味い!
自分で言うのもなんだが、本当に美味い!
試しにきゅうりに付けて食べてみたが、これもまた美味い!
まぐろ・かちゅお君が喜んで食べたのも納得がいく。
やはり自分で作った味噌というのが大きいとは思うが、初めて作った味噌にしては出来過ぎたくらいだ。
よし、この味噌の味を基に、もっと美味しい味噌を作ってみよう。
いろいろさまざま無添加味噌。仕込みに使う必需品とあると便利な物。
味噌を仕込む前に、仕込む際に必要なものと、有ると便利な物をご紹介します。
キッチンスケール。
キッチンスケールについては必需品だと爺は考えます。
と言うのは、各材料の重量をきちんと計って仕込むことによって、次回どのような配合にするかの参考になるからです。
適当に仕込んでしまうと、味の調整が出来なくなりますから、デジタルでもアナログ式でも構いませんので、用意したほうが良いと思います。
ちなみに爺はTANITAの計りを使用しています。
フードプロセッサー。
フードプロセッサーは茹でた大豆を潰すのに使います。
少量であればマッシャーなる物で潰しても良いと思いますが、量によらず圧倒的にフードプロセッサーのほうが楽だと思います。
必ずあったほうが良いというものではありませんが、有ると非常に便利な物です。
ちなみに爺が使用しているのはパナソニックのものです。
仕込みの準備。(一日目)
それでは味噌の仕込みの準備に入ります。
配合の決定。
今回は去年初めて仕込んだ味噌よりも甘めに作ろうと思います。
まぐろ・かちゅお君が好きな「もろきゅう」を食べた時に、非常に美味しかったのは確かだが、子供には少し塩分が強いように感じたので、若干塩の量を減らして信州味噌の配合に近いものとしてみた。
その配合がこれです。
項目 | 前回の配合 | 今回の配合(信州味噌風) | 差 | ||
重量(g) | 配合率(%) | 重量(g) | 配合率(%) | (%) | |
大豆 | 500 | 41.5 | 600 | 44.0 | 2.5 |
米麹 | 500 | 41.5 | 600 | 44.0 | 2.5 |
塩 | 206 | 17.0 | 165 | 12.0 | 5.0 |
計 | 1206 | 1365 |
どのような味になるかは分かりませんし、年末までのお楽しみですし、味噌作りの楽しみです。
材料の準備。
材料は大豆、米麹、塩の三つになりますが、いずれもスーパーなどでも手に入ります。
大豆の品種や米麹の生産者などによっても味が変わってくると思うのでそれらも控えておいて、同じ分量で違う品種や生産者を変えてみるのも良いかもしれませんね。
爺はそこまではしていませんが、興味がある方は試してみても面白と思います。
大豆の浸水。
一日目の準備作業は、買ってきた大豆を洗って汚れを落とし、その後水に浸して終わりになります。
浸水時間は最低でも半日以上は浸しておいたほうが良いと思います。
今回は20時間ほどでした。
買ってきた大豆の重量は、先に紹介したキッチンスケールを使用して浸水前に計っておきます。
左が浸水する前の大豆で、右が浸水してから20時間ほど経過した大豆の写真です。
十分に吸水した大豆は、こんなに大きさに違いが出ますので、浸しておく入れ物は大きいに越したことはありませんし、水もたっぷりと入れておきましょう。
仕込み。(二日目)
二日目の作業開始です。
大豆を茹でる。
十分に吸水させた大豆を大き目の鍋に入れて、強火に掛けます。
沸騰してきたら火を弱め、浮いてきた泡(あく?)を取り除きながら茹でていきます。
今回は1.5時間ほどでした。
茹で加減の確認としては、写真のように指でつまんで簡単に潰れるくらいです。
これも力が強い人とそうでない方は違ってくると思いますが、指で潰そうとした時に、芯が残っていると大豆が逃げようとしますので分かると思います。
分かりますよね?
米麹と塩を混ぜる。
大豆を茹でる時間が長いため、その間に用意した米麹と塩を混ぜておきます。
ここでもそれぞれの重量をキッチンスケールで計っておきます。
混ぜ合わせた写真になります。
米麹の塊が無くなるようにほぐしながら混ぜ合わせます。
茹でた大豆を潰す。
茹でた大豆をざるに明けて水を切ります。
フードプロセッサーに入れてすり潰していきます。
一度には出来ないので何回かに分けて行いますが、あまり入れすぎるとかえって時間が掛かりますし、ムラになりやすいので少量ずつ入れて下さい。
その辺はフードプロセッサーによっても違うと思いますので、各自で調整して下さい。
これがすり潰した状態の大豆です。
滑らかになっているのが分かると思います。
すり潰した大豆はまだ熱いので、別のように入れて熱を冷まします。
熱いまま米麹と混ぜると、麹菌に良くないみたいなのでその辺は注意願います。
潰した大豆と米麹を混ぜる。
先に混ぜておいた米麹と塩に、すり潰した大豆を入れて混ぜていきます。
全体に均等に混ぜ合わせた状態の写真です。
保存容器に入れる。
混ぜ合わせた大豆を容器に入れて行きます。
空気を抜くように味噌玉を作り、それを容器に詰めていきますが、その際にも手や指を使って空気を抜きながら詰めていきます。
詰め終わった大豆にラップを掛けます。
この際にも空気が出来るだけ入らないよう注意してラップします。
ラップした大豆に重石をします。
今回は塩を袋に入れて重石にしました。
そのほうが均等に荷重が掛かると思ったので。
重石の重量は配合総重量の20%にしています。
仕込んだ味噌は、日が当たらない小屋や冷暗所に置くのがベストみたいですが、押し入れのような場所でも大丈夫だと思います。
これで味噌の仕込みは完了です。
お疲れさまでした。
仕込んだその後。
仕込んでからは2~3週間に一度中身を見て、カビが発生していないか確認していきます。
カビが生えていたらスプーンなどでその部分を取り除けば大丈夫です。
特に夏場はカビが発生しやすいので 、1週間に一度は確認したほうがいいです。
爺はそれを怠ったため、結構な量の味噌を捨てることになりましたので、どうかお気を付け下さい。
夏場に一度、天地返しと言われる保存容器内の味噌を上下入れ替える作業を行います。
これは発酵のムラを無くするためのものです。
保存容器内の味噌を見てみると、確かに上と下では色が違ってきているのが分かると思いますので、爺はそのムラが無くなるよう上下入れ替えではなく、全体を再度混ぜ合わせています。
これは一度だけではなくて、色の違いが大きくなった時に行います。
去年は三度くらい行いましたが、この方法が正しいのかは分かりませんので、皆さん各自の判断で 行うようお願いします。
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令和6年 仕込み。第2弾。
第2弾の仕込みは、去年作ってみた仙台味噌風の配合から、若干塩分を少なくした配合で仕込んでみました。
配合は以下の通りです。
仙台味噌風配合表 | |||||
項目 | 前回の配合 | 今回の配合 | 差 | ||
重量(g) | 配合率(%) | 重量(g) | 配合率(%) | (%) | |
大豆 | 960 | 50.8 | 1000 | 52.6 | 1.8 |
米麹 | 600 | 31.7 | 600 | 31.6 | -0.1 |
塩 | 330 | 17.5 | 300 | 15.8 | -1.7 |
計 | 1890 | 1900 |
これも出来上がりが楽しみです。
大豆を増やして塩分を減らしたのでどんな味になるか想像できませんが、何年かデータを取っていって自分で味をコントロール出来るようになればと思っています。
あとがき。
以上、令和6年の味噌の仕込みでしたが、いかがでしょうか。
去年仕込んだ味噌は、初めてにしては上出来すぎるくらい美味しい味噌が出来上がりました。
何の経験が無くてもこれだけ美味しいものが出来るとは正直思いませんでした。
その配合を基に、いろいろ考えながら作るのって本当に楽しいです。
特に難しい作業もありませんので、誰でも簡単に自分の好みの味噌が作れます。
味噌の作り方も人それぞれだと思いますし、この記事を読んで「そこはこうした方がいいんじゃないかな?」と自分んで考えながら作るのも面白いと思います。
スーパーで売っている味噌とは違った味ですし、自分で作った手前味噌を使った味噌汁や料理を楽しんでみてはいかがですか。
体に優しい味噌、特に爺と同じシニアの方の健康に良い無添加味噌、是非皆さんも挑戦してみて下さい。
それではまた。
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