スロージギングのすゝめ。根掛かりやラインブレイクの防ぎ方。

釣り
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 今回は、スロージギングはもちろん、釣りそのものに付き物である根掛かりやラインブレイクの防ぎ方についてご紹介します。

 根掛かりやラインブレイクを完璧に防ぎ切る事は無理ですので、いかにして最小限にとどめるかと言う事になり、正しい知識と技術を身につけることで、これらのリスクを大幅に軽減させることは可能です。

 根掛かりは、メタルジグやラインのロスに繋がるだけでなく、最悪はタックルの損傷にも繋がりかねないので、この記事を最後まで読み、少しでも根掛かりやラインブレイクを防ぐための参考にして下さい。

 それでは始めます。 

根掛かりの防ぎ方

 先ずは、根掛かりの防ぎ方についてのご紹介です。

根掛かりとは

 釣りにおける「根掛かり」とは、釣り針やルアーが水中の岩、根、海藻などの障害物に引っかかってしまう状態の事を言い、どれだけ釣りが上手な方でも避けて通れない厄介なトラブルと言えます。

 根掛かりすると、ルアーや仕掛けを回収できなくなるだけでなく、環境への悪影響や、最悪の場合は釣り具の破損につながる可能性がありますので、可能な限り減らす努力が必要です。

根掛かりの防ぎ方

着底に全神経を傾ける

 根掛かりを防ぐために最も重要なのが、「着底を感知する」と言う事になり、メタルジグが海底に着いた瞬間に即座にアクションへ移ることで、根掛かりのリスクは劇的に減少します。

 着底を素早く感知するためには、リールのスプールに軽く指を当ててサミングしながらラインの放出をコントロールし、ジグの着底と同時にラインの放出が止まる瞬間を指先で感じ取ります。

 これを常時行う事で素早く着底を感知できますし、慣れてくると隣の方と話をしながらでも条件反射のように着底を感知できるようになりますので、先ずは徹底してサミングに慣れる事をおすすめします。

 また、このサミングはバックラッシュ防止にも繋がりますので、常に指先で感じ取ることが大事になります。

素早く底を切る

 着底を感知したら、間髪入れずにリールのハンドルを巻くとともにロッドを煽り、ジグを海底から引き離して根掛かりを防ぎますが、この行為を「底を切る」と言います。

 どれくらい底から浮かせるかは、海底の地形や魚の反応等を見ながら調整しますが、まずは確実に底からジグを離す習慣をつけることが大切です。

 ちなみに爺の場合は、着底を感知した瞬間にサミングしている指に力を入れてスプールを抑え、それと同時にロッドを煽って素早く底を切り、ジグが浮いている間にハンドルを回してクラッチを入れます。

 こうする事で、ハンドルを持って巻上げるよりさらに素早く底を切る事が出来ます。

 「スプールを無理やり抑えると壊れるのでは?」と思われるかもしれませんが、それほど力を入れなくてもジグを簡単持ち上げる事は出来ますし、そんなに簡単に壊れるようなリールは使っていません。

 何より、スプールを抑えたくらいで壊れるようなリールではスロージギングには使用できませんし、ShimanoDaiwaなどの信頼のおけるメーカーのものは頑丈に出来ていますので、心配せずにガンガン使って下さい。

カウンター付きリールを使用する

 カウンター付きのリールを使う事で、着底手前でジグのフォールをストップさせ、根掛かりを回避することが出来ます。

 船長と常に魚探の水深や根の凸凹等の情報を共有する事で、カウンターの数値を確認しながらジグを落とし込み、根の直前でジグをストップさせ、根掛かりを回避すると共に、根魚も狙う事が可能になります。

 また、マーキングが付されているPEラインを使う事で、リールのカウンターと同様に根の直前でジグを止め、根掛かりを回避することが出来ます。

 ラインのマーキングを常に確認しながらになりますし、目が離されないので大変ですが、ラインの放出量を確認することは出来ますので、マーキングが付されているPEラインを使う事をおすすめします。

ラインの角度に注意

 海には潮の流れと言うものがありますし、遊漁船も風や潮流によって流されますので、それによってメタルジグも流されてラインが斜めに出て行きますが、このラインの角度が根掛かりの大きな要因となります。

 船を風や潮に乗せて流すドテラ流しでは、ラインが斜めに出て行きやすいので特に注意が必要です。

 ラインの角度が付きすぎるとジグが底を拾う確率が高くなり、根掛かりしやすくなりますし、アタリも取りにくくなるため、面倒でもこまめにジグを回収し、バーチカルにジグを落とし直す必要があります。

  潮の流れが速い、風が強いなどで船が速く流される場合は、普段より重めのジグを選択し、できるだけラインが立つように心がけると操作性が向上し、根掛かりも減らせます。

  潮の流れや風の影響により船が速く流される場合は、普段より重めのジグを選択したり、フォールが早いジグを使うなど、可能な限りラインがバーチカルになるよう心がける事で操作性が向上し、根掛かりも減らせます。

ポイント(地形)の把握

 根掛かりが多いのは、岩礁帯、沈み根、漁礁周辺などになりますが、特に根掛かりが多いポイントなどは、船長が情報を教えてくれますので、聞き逃さないようにして下さい。

 魚探を見ると10m近い凸凹が確認できる場所もあり、その場合はあまり底付近を狙いすぎると直ぐに根掛かりしてしまいますので、地形については常に情報を流してもらうなどして対応する必要があります。

PEラインを細くする

 PEラインは、細いほど潮流などの影響を受けにくいため、ラインが斜めになりにくく根掛かりする確立をが低くなりますし、感度も向上します。

 ただし、細すぎると根ズレに対する強度が落ちますし、隣の釣り人とラインが絡まる「おまつり」しただけでその部分の強度が落ちたりしますので、ターゲットや水深に応じたバランスの良い太さを選びましょう。

根掛かり防止のまとめ

 根掛かり防止のポイントは以下の通りとなります。

根掛かり防止のポイント

●ジグの着底に全神経を傾ける
 サミングしている指先に神経を集中させる
●素早く底を切る
 とにかく早くジグを底から引き離す
●カウンター付きリールの使用
 根の直前でジグを止め、根掛かりを回避
●マーキングが付されたPEラインの使用
 マーキングによりカウンター付きリールと同様の釣り方が可能
●ラインの角度に注意する
 出来るだけラインがバーチカルになるようジグを落とし直す
●ポイントの地形を把握する
 海底の情報を頭に入れる
●可能な範囲内でPEラインを細くする
 PEラインを細くする事で潮流の影響を受けにくくする

 以上の対処法を実践して、釣りを楽しんで下さい。

根掛かりしてしまったら

強くロッドを煽らない

 根掛かりした際に、何度も強くロッドを煽っている方がいますが、強く煽るとフックがさらに深く刺さるだけでなく、ロッドを破損する原因にもなりますので、絶対にやめて下さい。

 根掛かりかな?と感じたら、ロッドを軽く煽ったしてみますが、外れない場合は無理せずにロッドを煽る事はやめましょう。

PEラインを掴んで煽る

 ロッドを軽く煽ってもジグが外れなかった場合は、直接PEラインを掴んで煽ってみます。

 その際は、PEラインで手指が切れて怪我をしないようにグローブを着用して掴むか、タオルなどを使って掴むようにして下さい。

 手で掴んで行う事によって結構な力で煽ることが可能になり、海藻などに引っ掛かっていた場合は海藻ごと外れて上がってくる場合がありますので、簡単に諦めずに粘ってみる事をおすすめします。

 安価なジグであればまだしも、高価なジグの場合は数千円が一瞬にして消えてなくなりますので、可能な限り粘ってみて下さい。

様々な角度に変えてみる

 船が流れている場合は、少し時間を置いているとラインの角度が変わると自然に外れることがありますし、可能であれば、船長に頼んで船を少し動かしてもらうのも有効です。

 しかし、根掛かりを外そうとして時間を掛け過ぎると皆さんに迷惑が掛かるので、その辺は状況を見ながら行って下さい。

最終手段はラインを切る

 どうしても根掛かりを外せない場合は、諦めてラインを切るしかありません。

 ラインを切る場合は、ロッドやリールに負荷を掛けないよう、PEラインを直接掴んで切るのが基本ですし、その際は、必ずグローブやタオルで手を保護してゆっくりと引っ張って切ります。

 また、スプールロック機構が付いたリールの場合は、ロッドに負担が掛からないようラインとリールが真っ直ぐになるようにして引っ張って切ります。

 話は逸れますが、ラインを引っ張った時に「PEラインってこんなに伸びるの?」と思うはずです。

 PEラインは伸びが少ないのが特徴ですが、数値上の伸び率は3%~5%ありますので、水深100mだと3m~5mも伸びる事になりますので、PEラインを意図的に切るのは大変なんです。

 ともかく、リールのスプールを抑えて切ろうとしたり、ドラグをがっちり締めて切ろうとしたりすると、リールのギアなどが壊れたりするので絶対にやめて下さい。

ラインブレイクの防ぎ方

ラインブレイクの原因

 ラインブレイクの原因は様々ありますのでご紹介します。

ラインブレイクの主な原因

●ラインやリーダーのキズや劣化
●ノット(結束部)の不良
●アンバランスなラインシステム
●ファイト時の根ズレ
●ドラグの設定不良
●タックルの不備

 以上がラインブレイクの主な原因です。

ラインブレイクの防ぎ方

 ラインブレイクの原因の対処法についてご紹介します。

ラインの点検と交換

 PEラインは、見た目には分かりにくくても、紫外線や塩分などのよっても徐々に劣化し、強度が著しく低下している場合があります。

 ラインに「毛羽立ち」「ザラつき」「変色(白っぽくなる)」が見られたら劣化のサインですし、指でしごいてみて、質感が変わっている場合も交換を検討する事をおすすめします。

 ラインを全て入れ替える必要は無く、前後を入れ替え(裏返し)るのも一つの方法で、その際に便利なのが「高速リサイクラー2.0」で、これが有るだけでラインの巻き替えなどが簡単に出来ますので、釣り人の必須アイテムと言えます。

 そして、ラインの前後も入れ替え、それが劣化してきた場合には、いよいよラインの交換と言う事になります。

 それと、劣化とは別に気を付けたいのが、隣の釣り人とラインが強烈におまつりした場合、丁寧に解いてもその部分がキンクしていたりして傷んでいる場合があり、その箇所から「プツン」と突然切れる場合があります。

 明らかにキンク(ねじれ、よじれ等)している場合は、大物が掛かった際に切れる可能性が大ですので、出来る限りその部分から切断して、リーダーを接続し直して使う事をおすすめします。

リーダーの点検と交換 

 長い時間使用したリーダーは、摩耗や紫外線等による劣化で強度が低下していますので、釣行前にリーダーの状態を目視と指の感覚でザラつき、白化、傷などを点検し、傷んでいる場合は交換するようにして下さい。

 また、何匹もの大物とファイトしたリーダーは伸び切ってしまっている可能性が大きいため、釣行後の点検で特に傷などが確認されなくても交換する事をおすすめします。

 「交換したばかりでもったいない」と思い、交換しないで釣行に行った時に限って大物が掛かり、切られて終わり、何てことになると、それこそもったいないので、こまめに交換する事をおすすめします。

ノット(結束)の強度

 特に初心者の方に多いのが、ノット(結束)の部分がすっぽ抜けたり切れたりするのを見掛ける事があります。

 いくらラインやリーダーが新しくても、ノット(結束)部分の強度が低ければ何もなりませんので、FGノットやSCノット等の強度に優れた結束方法を用いて、確実に結束出来るよう何度も練習する事をおすすめします。

 他にも様々なノットシステムがあり、比較的簡単で強度が高いものもありますので、自分でいろいろ探したり確かめたりするのもおすすめです。

ラインシステムの見直し

 PEラインとリーダーの号数(太さ)のバランスが取れていない場合、結束部分の馴染みが悪かったり、強度のバランスが悪いと、一方が先に切れる場合があります。

 PEラインとリーダーの太さの関係として一般的によく言われているのが、

 リーダーの太さ=PEラインの号数×4倍±1号

 以上となり、この太さの関係であれば結束時のPEラインとリーダーの馴染みが良く、結束強度も高くなるように思いますし、バランス的にも優れているように感じます。

 上記の例に対してリーダーが細過ぎても太過ぎてもバランスが悪くなりますのでご注意ください。

 ちなみに爺は、PEライン1.5号にリーダーは1ランク細い5号を主に結束して使用していますが、特に不具合を感じる事も無く釣りを楽しんでいます。

根ズレの回避

 掛けた魚が根に潜り込んだり、沈船や漁具のロープに触れたりしてPEラインが擦れて切れる事がありますので、底付近で大物を掛けた場合は特に主導権を早めに握り、根に潜られる前に底から引き離す必要があります。

 その場合、ロッドの力で引き離そうとするとロッドを破損する危険があるため、主にリールの巻取りの力とドラグ性能をフルに活かしてファイトする必要があります。

 特にチューブラーロッドはロッドの断面が潰れやすいため、大物とのファイトはリール主導で行う必要がありますし、折れに強いフルソリッドロッドの場合も過信は禁物です。 

適切なドラグ設定

 ドラグとは、魚の急な突っ込みに対してラインを放出し、ラインシステムへ過大な負荷が掛からないようにして、ラインブレイクを防ぐための命綱です。

 ドラグの設定が強すぎると魚の突っ込みにラインが耐えられず切れてしまいますし、逆に弱すぎると根に持ち込まれ、根ズレによってラインブレイクしてしまいます。

 一般的にドラグ設定は、ライン強度の1/3~1/4と言われており、感覚だけに頼らず、ドラグチェッカーやペットボトルなどを使ってドラグ値を数値で管理するのが最も確実です。

 と言うものの、何らかのトラブルなどで、船上でドラグ設定をし直す場合も多く、その場合にはドラグの設定は非常に難しいと思います。

 そこで爺の場合は、リールから手でラインを引っ張った時の感覚を何度も試して覚えておき、それを実際の釣り場でも実践してドラグを設定しています。

 数値的には若干のバラツキは出てしまいますが、それが原因でラインブレイクした事もありませんので、今でもその方法で設定しています。

 人間の感覚はいい加減とも言えますが、ある意味非常に繊細で素晴らしいとも言えますので、自分の感覚を大事にしてみるのも良いのではないでしょうか。

タックルの点検

 ロッドのガイドやレベルワインド付きのベイトリールのガイドリングに小さな傷が付いていて、PEラインがそこを通過するたびに少しずつ痛み、毛羽だってしまう場合があります。

 パッと見た感じでは全く分からないような傷だったのですが、1日に何百回何千回とラインがそこを通るため、それによって劣化が早まりますので、釣行後はタックルを十分に点検する必要があります。

 大きな傷は直ぐに気付くのですが、本当に小さな傷は見つけ難いので、光に当てながら確認するなどする必要があります。

 釣り場についてから、「傷が付いていて使えねー!」とならないよう、傷が確認出来たら即メンテナンスすることをおすすめします。

おわりに

 今回のスロージギングのすゝめは、根掛かりやラインブレイクの防ぎ方についてでしたが、いかがでしたか?

 根掛かりに関しては避けて通れないトラブルですが、今回ご紹介した対処法を実践する事で、最小限に食い止めることが出来ます。

 また、ラインブレイクに関しては、ここで紹介した対策を講じる事で、大部分が防げるものと確信しています。

 ちょっとした細かい事を実践する事で、トラブルを回避し、大物を釣り上げる確率が上がりますので、是非皆さんも試してみて下さい。

 次回のスロージギングのすゝめは、二枚潮等への対処法についてですので、お楽しみに。

 それではまた!

 

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