スロージギングを始めたばかりの頃は、タックルも釣り方も基本に忠実に釣りをしていますが、釣りに慣れてきて、それなりに釣れるようになってくると、自分で知らないうちに釣果を遠ざけてしまっている事があります。
ジグの動かし方、タナの取り方、アタリの捉え方等々、自分では気づかないうちに、ついつい雑になっている事も少なくありません。
今回は、スロージギング初心者が陥りやすい罠や勘違いなどをピックアップし、その原因と改善のヒントをお伝えします。
それでは始めます。
釣れないのはジグのせい？
「釣れないのはジグが合っていない。」初心者が陥る典型的なパターンで、「釣れない＝ジグがダメ。」と勝手に自分で判断し、とにかくジグを交換してばかり。
結果的に、どのような状況にも対応出来るようにと、たくさんのジグを購入し、溢れかえるほどのジグをタックルボックスに詰め込み、釣りに行く事で不安を解消しようとします。
これは、初心者に多く見られますが、ある程度釣りをこなしている中級者にも見られる事で、ジグに頼り過ぎている方は意外に多いものです。
しかし、釣れないのをジグのせいにするのは止めましょう。
【改善のためのポイント】
●先ずは、「誘い方」「落とし方」など、様々なパターンを試してみる。
●潮の流れなど、その日の状況を見極めてジグを使い分ける。
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攻め方が単調
釣りを始めたばかりは、スロージギングの様々な情報を取り入れ、忠実に実行していますが、少し慣れてくると、自分では気づかないうちに、つい誘い方が単調になる場合があります。
それでも釣れる時は釣れますし、それがスロージギングの特徴でもあるので、単調な誘いになっている事に自分では気付かないのだと思います。
【改善のためのポイント】
●ジグの動きに緩急をつけ、魚に食わせる「間」を与えることが大事。
●ジャークスピードだけでなく、ジグのフォールをいかに上手く見せるかが大事。
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タックルが合っていない
初心者の方の中には、「大は小を兼ねる」と言う事で、不意の大物が掛かっても大丈夫なように、ターゲットに対して強すぎる（硬すぎる）ロッドを使っている方を見掛ける事があります。
しかしロッドが強すぎると、普通にジャークしても、ロッドのパワーがあり過ぎてジグを不必要に大きく動かしてしまい、ジグ本来の動きが失われ、最悪は魚が警戒してしまい、口を使わなくなる事も考えられます。
本来スロージギングのロッドは、ジグの重さをしっかり乗せて、ロッドの反発力でジグを動かすことを前提に設計されていますので、硬すぎるロッドではこの恩恵を受けられないという事になります。
【改善のためのポイント】
●ターゲットの大きさや、釣り場の水深に適合するタックルを使用する。
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ジグの重さが合っていない
水深や潮流の速さに係わらず、何時も同じような重量のジグを使っている方を見掛ける事があります。
そのような方は、ジグの形状によるフォールスピードも考慮する事無く、何時も同じような重量のジグを使っているように思います。
そのような場合、潮流が速いと着底が分からなかったり、潮流が緩いとジグが直ぐに着底してしまい、魚にジグをじっくりと見せられなかったりします。
【改善のためのポイント】
●釣り場の状況に合ったジグの重量を使用する。
●ジグの形状によるフォールスピードの違いも考慮する。
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ジグの着底が曖昧なまま釣りをしている
初心者の方に多く見られますが、ジグの着底が分からないまま釣りをしている方を見掛ける事があります。
その場合、着底が分からずラインを送りすぎたりして、ジグが底の障害物に食い込みやすくなり、特に根の荒いエリアでは、根掛かりが多発してしまう可能性が有ります。
また、着底が分からないと、実際には中層や底から大きく浮いた状態で誘っている可能性があります。結果として底物や回遊魚のヒットゾーンから外れてしまい、釣果が極端に落ちます。
着底直後は特にヒットの確率が高い時間帯ですが、着底が分からないとその瞬間のアタリに気付かず、食わせのチャンスを逃します。
【改善のためのポイント】
●ラインの出方を常に観察し、視覚と指先の感覚(サミング)でこれを捉えられるように練習。
●潮流や風の影響を考慮し、ジグを重くしたりフォールの早い形状のジグに替える。
●ラインのマーキングやリールのカウンターで水深を把握する。
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根掛かりを恐れ過ぎている
必要以上に根掛かりを恐れ、ボトム（海底）から大きく離れた層ばかりを攻めている方を見掛ける事があります。
根魚や底物も、ボトムから大きく浮いた層にいる場合もありますが、根掛かりを恐れてボトムから大きく離れた層ばかりを攻めていると、魚を掛ける確率が大幅に減ってしまいます。
【改善のためのポイント】
●魚探や海図アプリを活用して、根の位置と形状を把握する。
●着底を感じたら、即ラインを1～2ｍ巻き取る。
●根が荒い場所では、安価なジグを使用する。
●根掛かりの外し方を身体で覚える。
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フォール中に気を抜いている
フォール中に隣の釣り人と会話したりして気を抜き、魚のアタリを見逃してしまっている方がいます。
スロージギングでは、フォール中に魚がバイトしてくることが非常に多い釣りですので、会話しながらでも常にアタリを感知出来るように集中していなければなりません。
【改善のためのポイント】
●フォール中も常にラインテンションを意識し、指でサミングしてアタリを感知する。
●視覚に於いてもラインを注視し、ラインの出方の変化を見逃さない。
船長の指示を聞いていない
釣りに集中していたり、他の釣り人と話をしていて、船長の指示を聞き逃している事があります。
船長の指示は、非常に大事な情報が詰まっていますので、聞き逃さないよう常に意識しておく必要があります。
【改善のためのポイント】
●スピーカーから流れる音を聞き逃さないよう常に意識する。
●何かしらの指示を聞き逃した場合、隣の釣り人にお声掛けして聞く。
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動画や記事を鵜呑みし過ぎ
「YouTube」ではこうして釣っていた、とか、このジャークが有効だとか言っているのを聞くことがあり、動画を鵜呑みにし過ぎている方を見掛ける事があります。
しかしそれは、あくまでも特定の状況下で釣れた一例に過ぎず、それを動画としてアップしているため、全ての状況に有効だとは言えません。
【改善のためのポイント】
●動画のテクニックを参考にしつつも、当日の状況に合わせて臨機応変に対応。
●釣行を重ね、焦ること無く自分の引き出しを増やしていく。
その日の海象を理解していない
釣りを重ねて慣れていくうちについつい基本を忘れ、その日の海の状況をしっかりと確認する事無く、釣りを始める方を見掛ける事があります。
その場合、自分では把握しているつもりでも、最適なジグの重量などを把握するのに時間が掛かり、時合にも係わらず釣果が伸びないといった可能性が有ります。
【改善のためのポイント】
●基本に立ち返り、釣り場に付いたら先ずは海の状況を確認する。
●常に海の状況が変化していないか注視する。
今回のまとめ
今回は、スロージギング初心者が陥る罠や勘違いと、それを改善するためのポイントについてでしたが、いかがでしたか？
「何だ、こんな事か。俺は大丈夫！」なんて思っていても、実は気付かずについつい雑になっている場合がありますので、次回の釣行の際にはこの記事を参考に、今一度基本に返って釣りをしてみて下さい。
もしかすれば、「あっ！」と思うような気付きがあるかもしれませんし、釣果が伸びるきっかけになるかもしれませんよ。
それではまた！
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